債券は満期まで保有すれば額面が償還されますが、満期を迎える前でも売買されています。
極端な例で説明すれば、現在のような低金利の日本に、
満期までの金利が10%約束されている債券が存在すれば、皆が欲しがるので、売買される債券の価格は上昇します。逆に、市中金利が上昇すれば、債券の金利は固定なので、市中金利に比べて相対的に魅力がなくなり、売買される債券の価格は下落することになります。
金利上昇→債券価格下落
金利低下→債権価格上昇
このように満期まで保有すれば、額面で償還されるはずの債券ですが、時価評価(その時点で売った場合の価格)は、日々変化することになるわけです。
企業は決算に際して、保有している債券を時価評価する
ため、購入したときよりも価格が下落している場合には、損をしているということになってしまうわけです。
余談になりますが、生命保険会社は、将来の保険金の支払いなどに備えて、長期の債券を多額に保有しています。
その債券は、投資目的(途中で売買して差額を儲ける目的)で保有しているわけではなく、満期まで保有することを目的にしています。途中で含み損となっても、満期の時点では、含み損はなくなりますので、無理やり時価評価することには問題がある・・・ということで、一定の条件のもと、決済に際しては時価評価しなくて良いということになりました。
お礼
早速分りやすい説明で本当に助かります。 ありがとう御座いました。