【令和元年 台風第19号】「台風の危険知識」Q&Aまとめ

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はじめに

2019年9月上旬、千葉県に甚大な被害を出した台風15号に続き、10月にも「史上最大級」とも予想された台風19号が発生。同月12日に近畿、関東甲信越、東北などに強風・豪雨をもたらし、家屋の倒壊や堤防の決壊などで大きな被害を出しました。オウケイウェイヴに投稿された「台風の危険知識」についてのQAをまとめました。

台風19号で荒川の堤防は危険?

台風19号で荒川の堤防がやぶられるということですか

台風19号で荒川の堤防がやぶられるということですか?

今回の台風19号ハギビスの被害想定ですが、江東区や江戸川区、墨田区などわりと海抜の低い地域では10mの浸水被害も想定されると頻繁に報道されてますが、

これってあの荒川の堤防を越えて川の水が氾濫してということですよね?

あの付近の荒川の堤防を越えるのはかつての福島の津波のような被害しか考えられません。台風でいくら雨が降っても想像出来ないです。

メディアは荒川の堤防を見たことないのでしょうか?

この10m浸水という被害想定は堤防の決壊ではなく、単純に海抜が低いため雨が大量に降った場合の想定でしょうか?

800ミリの雨は東京23区すべての地表面に80センチの水が溜まると言うことです。行き場を失った水は低地に流れるしかありません。山の手から江東、墨田、江戸川など海抜マイナス5メートル地域に向かって流れます。堤防が破れなくても水没するでしょう。荒川も70年前のキャスリーン台風では上流の至る所で堤防が切れ埼玉群馬は水浸しになりましたが、堤防改修が進み今は氾濫しません。すべての水が東京目指して流れ下ります。江東、、墨田あたりでは決壊の危険もあるでしょう。

江戸川区あたりの被害想定は、「高潮」を前提にしています。要するに海水が上がってきますよという想定です。ある意味津波みたいなものですね。

台風は左回りに回っているので、今回の台風の予想ルートでは、江戸川区あたりはドンピシャで台風の東側になってしまいます。そうすると江戸川区あたりは南風をモロに喰らうことになります。つまり東京湾の海水がどんどん風に煽られるのです。

それに加えて、12日の東京湾は16時31分が満潮で、しかも大潮の2日前という状態になります。それでなくても東京湾の水位が最大に近い状態のときに過去最大級の南風がガンガン吹く可能性があるのです。台風は水位を吸い上げますからね。

フィリピンで台風による高潮で大きな被害を受けた映像を見たことがありますが、見た感じはほぼ津波みたいな感じですね。海水がどばどば押し寄せてきて、全部押し流されるという感じです。

今回の台風が関東地方にもたらす予想最大降雨量は600mm以上となっています。
これは記録に残っている61年前に大被害をもたらした大雨の400mm弱の時の1.5倍以上になる予想です。

今回の被害想定は荒川の水位が上がって堤防を越えて溢れてくる事を想定してのものではありません。
堤防の決壊というのは流れるミスの勢いで護岸が削られたり、堤防の弱い部分が水流や水圧に耐えられなくなって崩れて発生します。

堤防が決壊して荒川から水が流れ出るけど、溜め池の水と違って川の水なので無くなる事がありません。
決壊ヶ所を修復しない限りは上流から流れてくる大量の水が無限にゼロメートル地帯に流れ込み続ける事になる。

また今回の台風では台風の接近時刻が大潮の時期の満潮の時刻の近いという事によって危険度が更に高くなっています。
海沿いの防潮堤の高さが10mだったとしても大潮の満潮時刻で海面が5m上昇しているところに、今回の台風で更に海面が上昇する。
そこに台風による高波の予想の高さ13mの波が押し寄せると防潮堤の高さよりも5m~8mも高い波が襲って来る事になります。

この為、江東区や江戸川区は高潮による被害で3m~10mの浸水が予想される。

下流域の江東区や江戸川区の河口付近から高潮と高波が押し寄せて来ているので隅田川、荒川、江戸川などは出口を塞がれて逆流を起こしています。

もしも堤防が決壊すると河口を塞がれた状態となるため、川の水は荒川区や墨田区に10m越えの浸水被害が想定されるのです。

因みに、北千住に住んでいた私の母(91才)が子供の頃には、台風が来る度に荒川が氾濫して2階の部屋にまで浸水してしまって、家族全員で2階の屋根の上に非難をする事は珍しい事では無かったと言っていました。

通常の台風と、急に発達した台風では被害の大きさが違う?

急に発達した台風とそうでない台風の違い

ニュースステーションで、今回の台風19号は「急速発達」かなんかした台風で、これまでの台風とはちがう、みたいなことを言っていました。
大きさで被害の出方に違いが出るのはそうだと思いますが、急に大きくなった台風は普通(?)の台風と何か違うんでしょうか? 風邪が逆に吹いたり、雨粒の大きさ勝ちがうとか?あるんでしょうか。

台風を横から見ると、雲がロート状になっていて上の広い間口から下に向かって風を吸いこむ構造です。
上は気圧が高く下は気圧が低いため、気圧の高い方から低い方に空気が流れます。気圧が低いほどその流れが急激となり台風も発達します。
ヘクトパスカルという数字はその最も低い部分の気圧を指し、その数字が低いほど大きい台風ということになります。
急激に発達する理由ですが、一番は海面水温です。
いわゆる海面は「台風のエサ」で、海面の温度が高いほど大気への水蒸気量が多くなり、雲ができやすい環境となります。
雲同士が大きくなって固まりとなり、一定の大きさになると台風と認定されます。
で、急激に・・というのは海面温度がより高いということと、水深が深くても温度が高めということもあります。
普通は風によって海面が攪拌されて、高い温度部分と低い温度部分が混ざり合いますが、水深部まで温度が高いと攪拌されてもそれほど温度は下がりません。
結果、雲ができやすい環境が維持されたまま台風は急激に発達することになります。
今回そういう環境が整ったので、大型になったということです。
しかも日本近海まで海水温が高いので、エサが豊富なまま衰えずにやってきます。

太平洋沿岸の海水温が高い事は台風が大きくなる要因の一つですが、台風の急速な発達はそこに別の要素が加わる事が原因で発生します。
※海水温が高いだけで起こる現象なのであれば、真夏の台風は全て急速に発達する事になるが実際にはそうはならない。

台風の急速な発達は、「台風の動き」と周辺海域の「海面付近の風向」と「台風上部付近の風の向き」が同じ方向に向かっている時に起こる現象です。
※力のベクトルが同じ方向に向かっている時に起きる現象である。

今回の台風19号の現在までの進路を見てもらうと分かりやすいと思います。
夏場の台風と違って比較的滑らかに真っ直ぐに進んで来ている事が分ると思います。
※夏場の台風は右へ左へと折線グラフみたいな動きをしている事が多いですね。

台風周辺の海域の風の向きが台風の邪魔をしていない、むしろ台風を応援している?

添付画像をご覧ください。(良い図が無くてスミマセン)

風の向きなどの条件が良い場合は、台風は添付図の左上の様に綺麗な整った形で回転する事が出来ます。
(安定した回転が出来るので急速に発達する事ができるし勢力が衰え難い)

風の向きがバラバラの場合は、台風は添付図の左下や右下のような変形した状態になります。
(形が崩れて不安定な動きになる為に急激に発達する事ができないし勢力も衰え易い)

台風19号が急速に発達したという事は、3つの条件が揃っていて安定した進路で進んで来ているという事です。

言い方を変えると今回の台風19号は、凄く大きく発達して強い勢力を維持したまま日本列島まで到達する条件を備えた台風であるという事になります。

19号は急速に発達して安定した進路で日本列島に向かって来ている。
強い勢力のままで日本を直撃する可能性が非常に高い危険な台風である。

台風が温帯低気圧になると何が変わるのですか?

台風が温帯低気圧に変わったら何が違いますか

よく台風が北海道辺りにきたとき、「温帯低気圧に変わりました」と言われます。
もう一安心、と思いたいけど、「引き続き河川の氾濫や土砂崩れに厳重な警戒が必要です。」とコメントされます。
だったら、温帯低気圧に変わったなんで言わないでもいいのに、と思いませんか?

台風の定義の一つに「熱帯低気圧の中で風速17m/s以上」とあります。
熱帯低気圧と温帯低気圧の違いは、発生した場所と構造の違いのようです。
https://zutool.jp/column/glossary/extratropical-cyclone_tropical-cyclone

基準は風速ですから、風が弱回った事で安心するんじゃ無いでしょうか。
風は弱回っても大きな雨雲を伴っている事は変わりませんし、「引き続き河川の氾濫や土砂崩れに厳重な警戒が必要です」と言うのはこれまでに降った雨によって河川の水かさが増したり、地中に染みこんだ雨で地盤が緩んでいるために土砂災害が起きやすい事を注意喚起しているので、台風一過で晴天になっても言える事です。

日本では最大風速(10分間平均)がおよそ17m/s以上のものを「台風」と呼ぶそうです。風速が弱ってくれば台風とは呼ばないということですね。
国際的には最大風速(1分間平均)が33m/s以上のものをタイフーンと呼ぶとか、いろいろの規定があるようです。香港では風速によって typhoon, severe typhoon, super typhoon と分けているそうです。なぜ風速が基準なのか不思議な気もするのですが....
https://en.wikipedia.org/wiki/Typhoon

各地のダムはもっと早く水位調整すべきだったのでは?

台風19号に関連した堤防決壊について

台風19号に関連した堤防決壊について
長野県の美和ダム等、治水機能をもつ6つのダムで、大雨で増水した川に緊急放水しました。
もはや今となっては結果論でしかありませんが、台風接近は早くから分かっていた事であるので、事前の水位調整さえしていれば、ここまでの被害にはなっていなかったのではないでしょうか。
皆さんのご意見をお聞かせください。

素人目にはそう映るかもしれませんね。
しかし色々と問題点や課題があるのでしょう。
やはり一番の理由は、放流後の渇水のリスク、あとは構造上の問題らしいですね。
https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_siryou2-3.pdf#search=%27%E3%83%80%E3%83%A0+%E7%B7%8A%E6%80%A5%E6%94%BE%E6%B0%B4%E6%9D%A1%E4%BB%B6%27

台風接近が分かった時点で事前の水位調節(計画放流)はしています。想定以上の雨量だったので間に合わなかっただけです。ダムは空っぽにしておくことが出来ません。それではダムの意味がない。仮にダムがなければ、雨は全部垂れ流しですから、もっとひどいことになっていたでしょう。

まず、緊急放水とは、貯まっているダムの水を放水することではなく、ダムに流入している水を「そのまま」河川に放水することです

つまり、ダムに貯めている間に、なんらかの避難や警戒をしておこうという考えが本質となります

ので、もちろん想定外のことではありましたが、今後は、初めから決壊してしまうであろう想定の値をあげて、治水工事(具体的には、堤防・護岸・ダム・放水路・遊水池などの整備や、河川流路の付け替え)など準備が必要であると思います

ので、ダムの水を空にしておいて・・・ということではありません

国、民間が開設している「台風19号」関連の特別サイト

令和元年台風第19号による被害・対応状況について経産省報告

https://www.meti.go.jp/press/2019/10/20191015003/20191015003.html 

 

 

ウェザーニュース社

・特設サイト

https://weathernews.jp/s/news/typh1919/?fm=sw&fmdotop=1

このたび令和元年台風第19号により被害に見舞われました方々に心よりお見舞い申し上げます

 日本初、最大級のQ&Aサイト「OKWAVE」を運営する株式会社オウケイウェイヴ(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:松田 元)は、令和元年台風第19号の被害への復旧・復興活動を実施または支援する自治体やNPOなどの支援団体、企業などに向け、「OKBIZ. for FAQ / Helpdesk Support」(以下、「OKBIZ.」)を2020年3月末までの期間限定での無償提供を開始しました。  

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