時代が移り変わる切なさを感じたいときは「楽日」

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はじめに

Photo by すもお
時代が移り変わる切なさを感じたいときは「楽日」

閉館予定の映画館での最後の上映の日、
上映作品の出演者や映画館の職員が
繰り広げる切ない人間模様を描いた映画、
「楽日」を見てみませんか?

STEP1

今日で閉館という台北の古い映画館「福和大戯院」。その楽日(最終日)の巨大なスクリーンには、キン・フー(胡金銓)の傑作「血闘竜門の宿」が映し出されていました。満場の観客席から喝采が沸きあがっていたのも、今は昔。この日の観客席にあるのは、まばらな人影でした。

その中に、真剣にスクリーンを見つめる観客の姿がありました。往年の映画スター、ミャオ・ティエン(苗天)とシー・チュン(石雋)。彼らは「血闘竜門の宿」の主演男優でした。

STEP2

万感の思いでスクリーンを見つめるシー・チュンの目には、涙が光ります。しかしここには、別の映画ファンたちも出没していました。観客席を包む闇と光と大音量にまぎれて、男子トイレや薄暗いバックヤードでは、男たちの怪しい人間模様が繰り広げられます。

その一方で、孤独に打ちひしがれた男の背後には女幽霊の姿が。そして、足の悪い受付係の女(チェン・シャンチー)は、巨大な桃饅頭を温め中。この特別な日に、一人では食べきれない大きさの饅頭が彼女には必要だったのです。女は、意を決して映写室へと向かうのでした。

STEP3

彼女は、共に映画館で働いてきた映写技師(リー・カンション)に饅頭を届けますが、彼女の最後のプレゼントに込めた思いも彼には届きません。最終回の上映が終わり、場内を掃き清める受付係の女。彼女が立ち去った後、もう誰も座ることのない客席を不動のカメラが映し出します。そして二人はいつものように別々に店じまいをして、いつものように別々に帰途に着きます。

女の気持ちをついに受け止めることができなかった映写技師の手には、桃饅頭を入れた保温器が下げられ、女は降りしきる雨の中をひとり歩いてゆくのでした。

まとめ

監督は、ツァイ・ミンリャン。
2003年制作の台湾映画です。

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楽日

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