ゴム弾性とエントロピーの減少

このQ&Aのポイント
  • ゴムをゆっくり手で引っ張るとエントロピーが減少する理由について、気体の圧縮とゴムの膨張のエントロピー減少の関係を解説してもらいたい。
  • ゴムを引っ張ると等温変化でエントロピーが減少する理由は、外部から加えられた仕事分の熱がシリンダーの外へ逃げていくためである。
  • 気体の圧縮とゴムの膨張は操作が真逆であるが、エントロピーの変化は似ている。
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ゴム弾性とエントロピーの減少

ゴムをゆっくり手で引っ張って伸ばすと等温変化でエントロピーが減少する理由が分かりません。教科書では高校物理でやるような気体が入ったシリンダーの圧縮を例に挙げているのですが、気体の圧縮とゴムの膨張とで真逆の操作な気がしてなおさら混乱しています。 一応その説明によると「ゆっくり気体を圧縮すると外部から加えられた仕事分だけ熱をもらっても、その温度上昇した分の熱は結局シリンダーの外へ逃げていくのでエントロピーが減少する。」とあります。しかし熱が外へ逃げていき熱平衡を起こしているのならエントロピーは増加しているのではないですか? 気体圧縮のエントロピー減少の理由と、それがなぜゴム膨張のエントロピー減少と同じなのかを踏まえてどなたか解説してもらえると助かります。

質問者が選んだベストアンサー

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  • foomufoomu
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回答No.3

その参考書の 「ゴムを急激に伸ばしたり気体を急激に圧縮させるとエントロピーは一定である」 という記述は、全文を読まないと意味が分かりませんが、 外部からエネルギーを加えて何らかの変化を与えると、内部のエントロピーは増減するものです。 ただし、(一例として)可逆な断熱変化であれば、元の状態に戻すとエントロピーも元に戻ります。おそらく参考書はこれを「急激な圧縮・・・エントロピーは一定」と言っているのではないでしょうか。

maycyandy
質問者

お礼

注意深く文章を読んでみても、元の状態に戻すことで結局エントロピーは不変という意味では書かれていないように思えます。 何はともあれ、補足にまで付き合ってもらい有難うございました。

その他の回答 (2)

  • foomufoomu
  • ベストアンサー率36% (1018/2761)
回答No.2

>気体圧縮のエントロピー減少の理由と、それがなぜゴム膨張のエントロピー減少と同じなのか ゴムもピストン内の空気のように伸び縮みするのですが、空気とは原理が違います。 ゴムは、腕の関節のように曲げ伸ばしできる関節をたくさん持った、長い分子でできていて、普段は関節が曲げられた状態で縮まっています。 この状態は、それぞれの関節の向きや角度をかなりの範囲で変えることができるので、とりうる状態が多い=エントロピーの大きな状態です。 これを引き延ばすと、すべての関節が直線に近い状態になり、関節のとりうる状態は少なくなります(=エントロピーの減少) いっぽう、ピストンの気体を圧縮すると、気体の動ける範囲が少なくなるので、とりうる状態は少なくなります。(=エントロピーの減少) この2つが同じ現象というのは、たしかにエントロピーの減少には違いないですが、少々無理がある気がします。

maycyandy
質問者

補足

ゴムと気体でそれぞれ分子(鎖)の状態の変化によってエントロピーの減少が起こるのはおかげ様で分かりました。しかし1つ気掛かりなのは、参考書の「熱エネルギーは外部に移動するのでエントロピーSは減少する」という記述です。 foomufoomuさんの説明ではゴムを引き延ばす速度に関わらずゴムを伸ばす事で分子の自由度は減ってエントロピーSも減るという事になり、「ゴムを急激に伸ばしたり気体を急激に圧縮させるとエントロピーは一定である」という参考書の記述に反しているように思えます。もしfoomufoomuさんの説明が完全に正しいのであれば、ゴムを急激に伸ばしてもエントロピーは減少するのではないですか?変化が急激かゆっくりか、つまり熱の出入りの有無の考慮が必要だから、等温変化では熱が外部へと拡散して熱平衡となるので、等温変化ではエントロピーは増えるのではないかと疑問に思って質問しました。

  • trytobe
  • ベストアンサー率36% (3457/9591)
回答No.1

気体は、1分子ごとに勝手な方向に飛び回っているだけのもので、その飛び回れる空間を広げてやっても、「分子が持つエントロピー」は変わらない。 ゴムのような高分子固体は、1分子ごとが長い紐状のものが互いに絡み合っている状態のもので、その体積を広げようとしても、分子内の共有結合は切れないし、分子間でも絡まりを逃れられないので紐状のものが伸びて長くなろうとするのみで、「分子内のエントロピーは減少する」(同じ長さで共有結合が取り得る結合の回転などの自由度が減る)。 そして、長くなったからといって、幅や太さは一定ではいられずに、ゴムのような弾性体では、一般的に体積を保とうとするために細くなる(ポアソン比)ので、気体と同様の比較をするならゴムのポアソン比に対応するように気体の体積変化もさせねば比較はできない。

maycyandy
質問者

補足

>気体は、1分子ごとに勝手な方向に飛び回っているだけのもので、その飛び回れる空間を広げて>やっても、「分子が持つエントロピー」は変わらない。 NO.2の回答者もおしゃるように空間が広がれば気体分子も分散してエントロピーは大きくなるのではないのですか? またNO.2の補足欄にも似たような事を書きましたが、trytobe さんの回答だと変形の速度に関係なく、ゴムを伸ばした場合はエントロピーは減少するという事に思えます。しかし本には「急激に伸ばした場合はエントロピーは一定」という記述があります。急激だと熱の出入りが間に合わないのでdQ=0でエントロピー変化dS=0という意味だと考えましたが、これだとゆっくり延ばした場合では熱が外部へ放散するからエントロピーはむしろ増えるのではないかというのが1番混乱している点です。

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