共同会見での呼び方

質問

安倍首相とオバマ大統領との昨日の共同会見で、安倍首相はオバマ大統領を常に「バラク」と呼んでいました。これはアメリカの習慣を考慮して安倍首相が気をつかってそのようにしたのだと思います。

でも、共同会見の壇上で相手をファーストネームで呼ぶのは、英語を母国語とする国の慣習として、普通なのでしょうか。例えば、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなどの大統領、首相同士の共同会見では、どのように呼び合うのでしょうか。

回答No.2

ucok · ベストアンサー

いい大人が重鎮に向かって、いきなりファーストネームで呼ぶということはありません。基本的には、互いに自己紹介をした際や、会話の流れで、これは親しくなれそうだという感触を得たときに、「May I call you Barack?」などと相手に確認したり。「Please call me Barry.」などと言って“了解”を得たうえで、いわゆるfirst-name basis、つまり「ファーストネームで呼び合う仲」になるのです。例えば、うっかり断り無しにファーストネームで呼んでしまった場合などには、「By the way, John...oh, may I call you John?」などと、きちんと確認するのがマナーです。

で、ご回答にもあるように、“ロン／ヤス”や“ジョージ／ジュン”が過去にあったからには、安倍さんも“バラク／シンゾー”の関係に持っていかないことにはしめしがつきません。また、首脳同士のことですから、どこかの時点で秘書などを通じて「こういう流れでいいですね」と確認を取り合って、ファーストネームで呼び合うことにしたと考えるのが自然です。

そして、政治的な意味合いをこめてファーストネームで呼び合うことにしたので、カメラがあるところでは、できるかぎり名前を呼びたい／呼ばせたいわけです。アメリカの習性を考慮したのではありません。日米関係と英語の言葉遣いを考慮したのです。

さて、一度、ファーストネームで呼び合うと決めた首脳同士が、共同会見の壇上で相手をファーストネームで呼ぶのは当然です。申しましたように、それだけ親しい旨をアピールする必要があるので、あえてそう呼び合わないといけないといってもいいでしょう。

というか、そもそも共同会見は“改まった場”というよりは、“共同で決めたことをお披露目する場”なわけですよね。とかく日本人は、来日アーティストの記者会見も含めて、「会見」と名の付くところでは、普段の自分を押し殺してまで畏まる場だと勘違いしているようですが、国際社会で「会見」は、自分が見せたい自分をアピールする場なわけです。

ちなみに、これは首脳に限りません。例えば、ビジネスマン同士でも、同じルールを適用できます。そしてもちろん、英語圏に限らず、さまざまな国の首脳についても同じルールを適用できます。ただし、「日米関係の強固さ」というものは誰もがアピールしたがるものですから、例えば、「カナダやオーストラリアの首脳と日本の首脳」のような場合よりも日米の場合のほうが、ファーストネームで呼び合っちゃってますよ～、とアピールすることが多いでしょう。

お礼

驚きました。でもそうなんですね。

「ファーストネーム＝くだけた呼びかけ＝公式の場では厳禁」という形が、私の中にはでき上がっていました。
そうではないんですね。お互いがそれで了解さえすれば、それでいいんですね。唯々2人の問題なんですね。それに政治的思惑が重なっているだけなんですね。

もやが晴れ上がったような気がします。

有り難うございました。

回答No.1

SPS700

これはその時その時で、出席者相互間の事前協議で決定されています。もう古い話ですが、レーガン大統領と中曽根康弘首相が「ロンヤス」の関係にあったと報道されました。

　　　　　ですからある人が相手の「習慣を考慮して」「気を使って」と言うレベルではなく、お膳立ての決まったお芝居なんで、その時の自国の世論、どう言えば次の投票数が増えるか、と双方が衝き合わせた結果です。

お礼

そうなんですね。
あのようなあらたまった場ではファーストネームでは呼ばないのかと思っていました。

有り難うございました。

補足

いつもお教えいただき、ありがとうございます。

オバマ大統領は到着した日に安倍首相と寿司屋で会食をしましたが、あの会食の時には寿司屋の玄関で初めて会ったそのときから、オバマ大統領は安倍首相に「Shinzo」と呼びかけていました。ファーストネームで呼ぶのは、そのようなくだけた場面だけだと思っていました。

共同会見の壇上のようなあらたまった場面でもファーストネームで呼ぶのでしょうか。

確かに、共同会見の壇上で、オバマ大統領は安倍首相に「Abe Shinzo」と呼びかけていましたから、「双方が衝き合わせた結果」というのも頷ける気がしますが.....。