伊坂幸太郎のグラスホッパーとは?

このQ&Aのポイント
  • 伊坂幸太郎の小説『グラスホッパー』について、作中の幻覚と真実について考察します。
  • 作中の物語において、鈴木目線と蝉目線の話はそれぞれ真実と幻覚だと考えられます。
  • 登場人物の槿や劇団家族は鈴木の幻の人物なのか、それとも実在するのかについて考えさせられます。
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【長文】伊坂幸太郎のグラスホッパー※ネタバレ注意

この作品について沢山の見解がありますが、その中でも「鈴木は前半、押し屋を追うところからラストのシーンにいたるまで、幻覚を見ていた」という方の意見にとても納得しました。作中の田中の言葉からも汲み取れます。 ですが、そうなると作中、どれが真実でどれが幻だったのか… 正直鯨目線の話に関しては境界線が曖昧だけれど、蝉目線で展開される話はおそらく全て真実だろうと思うのです。そうすると、その「蝉の話中に出てくる鈴木」に関しては実際そこに存在し、蝉が見た通り喋っていると言えますよね? そこで本題に戻るのですが、仮に鈴木目線で展開される話だけが全て幻だったとするなら、鈴木目線の話では何度も出てきた槿、槿を取り巻く劇団家族、皆存在しないものだった、ということになるのでしょうか? よく考えれば槿の姿は、私の記憶では蝉、鯨の話に一度も出てきていませんでした。更に言えばラストシーン、田中が幻覚からの目覚めと言った「電車」のあの場面。鈴木は向かいのホームに劇団兄弟を目撃し、その後やけに通り過ぎるのが遅い電車を見ながら、この電車が通り過ぎれば2人はもう消えてしまっているような気がした、というようなことを感じていますよね?(記憶は曖昧ですが)これは幻覚から覚めれば、幻覚である2人は消えてしまうということを鈴木は感じとった、ということですよね、おそらく… やはり槿、それをとりまく偽家族は皆鈴木の作り出した幻の人達なのでしょうか?私はとても彼等のことが好きなので、(作中唯一の美形要員、癒し要員達なので(笑))どこか認めたくなくて…みなさんの意見、お聞きしたいです。長文すいませんでした。

質問者が選んだベストアンサー

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  • pine0862
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回答No.1

ラストーシーンがあまりにも強烈すぎて、私は一度そこで考えることを止めてしまったのですが。 今改めて考えてみると、やっぱり親子の演劇集団は実際にいたのだと思いたいです。 最後のホームのシーンで子供たちを見たところだけが幻想だったと考えたら辻褄が合わないでしょうか? 久々に最後どーんと突き放された感覚を味わいました。 もともと文学は答えを出すものではなく自分で考えるものなのだから、それでいいのですが。 伊坂作品が文学かどうかはさておき、でも間違いなく今一番面白い作家とは思います。 私はチェーホフ等のあの最後まで結局状況が全く変わらず、自分で考えろーという突き放され方が、切なくて苦しくて、でもそれを味わいたいから「ぶんがく」を読んでるともいえるので。

shi5679
質問者

お礼

回答ありがとうございます やはり劇団親子は存在していたと考えることにします!(笑)というかそちらの方が辻褄があいますものね。電話先で偽の住所を教えていたあの兄弟は存在していたはずですし!

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