なぜ日本人は地球温暖化懐疑論デマに溺れたのか

このQ&Aのポイント
  • 正式な学術会議で議論され、国連から報告されてきたIPCCの報告書が、専門知識外とは言え、高学歴の元東大教授などが批判し、これをマスコミの多くが取り上げて、日本中に温暖化懐疑論デマがはびこった。
  • 最近、予測通り気候変動が顕著になったため、正気を取り戻してきたマスコミもあるようだが、日本人は巨大なデマに弱いのか不思議でならない。
  • CO2の濃度が高くなってしまっている現状において、+2.0℃以下を順守するためには、今世紀後半までにCO2排出量を100%削減し、CO2濃度を下げるため人為的に回収する必要がある。
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なぜ日本人は地球温暖化懐疑論デマに溺れたのか

約20年間、気候変動の問題に関わってきて、いまだに不思議に思うのは、正式な学術会議で議論され、国連から報告されてきたIPCCの報告書が、知識の浅い一般国民や金儲けに奔走している企業人ならいざ知らず、専門知識外とは言え、高学歴の元東大教授などが批判し、これをマスコミの多くが取り上げて、日本中に温暖化懐疑論デマがはびこったことです。 なぜ、日本人は先の大戦で300万人も戦死するような国民的狂気に突っ走ったのか疑問に思いましたが、これと同じことが目の前で繰り返されているのではないかと思いました。 最近、予測通り気候変動が少し顕著になってきたので、正気を取り戻してきたマスコミもあるようですが、これでは、ムチを打たれて方向を変える家畜と知的レベルが変わらないではないでしょうか。 氷河期が終わって約1万年間で最も気温の高かった時期が約6千年前の縄文海進期で、その時の気温は+2.0℃でした。これを超えると現在の生態系や気候が激変すると言われてきましたが、ほとんど本格的な対策を講じてきませんでしたので、CO2の濃度はかなり高くなってしまいました。 ここに至って、+2.0℃以下を順守しようとすると、今世紀後半にはCO2排出量を100%削減し、その上で+2.0℃に相当するCO2濃度まで下げるため、大気中に拡散してしまったCO2を人為的に回収しなければならない。 このことは、9月に発表されたIPCC第5次評価報告書を読めば理解できる内容です。 現在起きている「地球温暖化」とはこれほどまでの事態なのに、NHKの解説委員までもこの「温暖化懐疑論デマ」に流されてきました。 日本人はどうして巨大なデマに弱いのか不思議でならないのです。

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  • Nakay702
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回答No.10

普段から関心を抱いている問題です。ご質問に感謝します。すでに立派な意見が幾つか寄せられていますので、私は、(回答にならないかも知れませんが)少し違った観点からお答えします。 (1)この種の問題に関心を持たれたことに敬服します。 世はまさに無関心時代。ノーベル平和賞受賞者のエリ・ヴィーゼルは言ったそうです。「愛の反対は、憎しみではない。それは無関心だ。戦争の反対は平和ではない。それは無関心だ。無関心こそ、最悪の罪だ」と。そんな風潮の、つまり、無関心の跋扈する昨今、こういうことに関心を持ち、問題提起なさったことに感謝します。 (2)行動原理のよりどころすなわち判断基準とすること、は大きく分けて2つあります。 「正・不正の原理」(人類・生命・地球にとって正しいことか否か)と、「要・不要の原理」(自分にとって必要か否か)です。我々は通常、無意識のうちにこの2つを使い分けていますが、残念ながら多くの場合この両価値観は対立しますね。それで、様々な苦悩や対立抗争が発生してきます。先進国と開発途上国の対立などは、その典型的な拡大版と言えるのでははいでしょうか。悩ましい問題です。 (3)アインシュタインは言ったそうです。「無限なものに2つある。宇宙の広がりと人類の愚かさだが、前者については確信がない」と。これはつまり、「後者、人類の愚かさが無限であることについては確信がある」ということの別表現と捉えられなくもありませんね。 それというのも、「人類は99%以上の確率で自滅する」という見方があることとも呼応するからです。確かに我々は愚かで、自分で自分の首を絞めるようなことを延々とやってきたのかも知れません。しかし、自滅の確率が「100%ではない」ところに一縷の望みを繋いで、より賢明な判断や行動を模索したいものです。 (4)ものの見方に関する当為として、例えば弁証法やパースペクティビズム(遠近法主義)などがありますね。いずれも、自己の見たものと他者のそれとをすり合わせて、より普遍的な真理を模索しようとする姿勢と言えるでしょう。自分で自分を滅ぼしてしまうような愚行を避けるために、今ほど衆知を結集しなければならにときはない、と思います。 その意味で、一石を投じてくれた質問者様と、すでに寄せられている多くの回答に感謝する次第です。上で私は、具体的な提言はあえてしませんでしたが、「地球温暖化」については、このサイトなどを参考にさせてもらいながら、考え続けていくつもりです。人間のみならず、地上のあらゆる生命にとっても重大問題に違いありませんので、つねに心に留めて、「草の根」的な原動力の一部になっていければ、と考えています。

y-konsan
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 「人類の愚かさが無限であることについては確信がある」 という言葉を真摯に受け止めたいと思います。 それとともに、「煩悩具足の凡夫・火宅無常の世界は、万(よろず)のこと皆もってそらごと・たわごと・真実(まこと)あることなきに、ただ念仏のみぞまことにておわします」 (歎異抄後序) という言葉が浮かびました。

その他の回答 (20)

回答No.21

お礼、ありがとうございます。 こんばんは。 牛のゲップ説は、ほとんど言いがかりに近い説だと思います。  (1)メタンガスがCO2に比べて数十倍の温室効果を有すること  (2)牛が世界中で多数飼育されていること  (3)牛などの反芻動物は、ゲップの中に大量のメタンガスを含んでいること などから、CO2悪玉説に対する反論としてあげられた、限りなくイチャモンに近い説です。 http://earthoffuture.kagennotuki.com/metan.html ですが、 CO2以外の温室効果ガスに世間の目を向けた、という大きな役割を果たしたのも事実です。 で、最近、一部の人から危惧されているのが、 温暖化に伴って、ツンドラの氷が溶け、氷と土に閉じ込められているメタンガスが大量に空気に放出される、 ということ。 これが起きると、結構、ヤバいことになるのでは、と言われているようです。

y-konsan
質問者

お礼

ご回答や助言、ありがとうございます。 永久凍土のメタンは、フィードバックバック現象(温暖化現象がより一層温暖化を促進させる現象)の一つとして、第4次にもふれられており、第5次でもう少し明確になるかと思いましたが、あまり変わらないようです。 現在のCO2削減シナリオには、この部分が含まれていないので、このフィードバック現象を考慮すると、より大幅な削減が必要になると理解しています。

noname#189506
noname#189506
回答No.20

IPCCそのものの組織としての弱点(スポンサー的)しばりで 今年の第5次報告書の書き換えを要求されたりもしてきて、 純粋な科学的見地で書かれていないということもありますが そもそものデータが二酸化炭素は増えて行ってますが 1997年で温暖化は止まった状態だという事実もあります IPCCがそれを認めようとして報告書に載せようとして、書き直しを 迫られ、前回の4次報告書からは「確率」にするようになりました ほかにも、各国政財界の了解なしには発表されない事実や 実際の測定値の未公開の多さ(温暖化していないというデータ)の 多さに気づくのが科学者と呼ばれる人たちではないでしょうか? IPCCだからと盲信するのか? それともまずは疑ってみて、ウラをとる か、実証で確かめるかなどをおこなうのか? そこが違うだけではないでしょうか? JAXAの宇宙からの極の氷面積の状態などは、減った時には触れますが 現在の状態などは触れようとしないのはなぜでしょうか? 地球温暖化と言いながら「北半球に限れば」とか限られた期間だけ選んで 温暖化していると紹介するのはなぜか? など、科学者なら疑問に持っても当然のレベルでしょう 予測だけ極端に脅すだけで、実際の状態は言われた通りじゃないから 疑問だと言うことです さらには、IPCCの通りにならないという実験データや、天文的には物証も もっているから強気で反対を唱えられます 私は間違っているとは言えないですが... 温暖化を信じるなら、IPCCはじめとして現実のデータを示せばいいでしょうが 各国からの反発で出来ないでしょうね

y-konsan
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 私たちが飛行機に乗る時は、機器やパイロットの健康状態をいちいちチェックしたりしないのは、その航空会社が法治国家が認定した会社だからです。 IPCCの日本のメンバー(※1)を見ればわかるように、IPCCは国際的法体系に基づいた、温暖化(気候変動)に関する世界で最も権威のある正式な専門機関ですから、一般国民がIPCCを疑ってかかる必要はないと思います。 どうしても疑問なら報告書を読んだり、わからないことは正式な専門機関に聞けば良いだけのことだと思います。 ※1:http://www.gef.or.jp/ipcc/AR5/AR5_CLA_LA_RE_Japan.html

回答No.19

☆CO2にしか目がいかない人って頭が悪いんですかねえ? ◇かもしれないです。 だから、わたしは牛のゲップも温暖化の要因の一つにあげました(ポリポリ)。 実際は、CO2の濃度の上昇に伴って、その温室化効果だけによる気温上昇だけではなく、様々な変化が起き、複合的に絡み合い、その変化の積み重ねの結果、現在のような気温上昇が起きるんですわ。 CO2濃度の上昇による温室化効果だけで、今のような地球の温暖化が起きるわけではないです。 ただ、 CO2の濃度上昇が地球温暖化という現象のトリガーであることだけは、確かなのでしょうね。 ☆そんなにCO2『だけ』を温室効果の犯人に仕立てたいのでしょうか? ◇ですから、CO2犯人説に異を唱える人たちのの説の一つである「牛のゲップ犯人説」もあげました。 NO9の回答の冒頭で書きましたけれども、 懐疑派の意見が多いようでしたから、支持派にまわった。 支持派が多かったら、懐疑派に回ったかもしれません(笑い)。 わたしが懐疑派に回っていたら、シミュレーションに使われている計算モデルの批判をしますね。 おそらく、ここが一番痛いところ、最大の弱点でしょうから。

y-konsan
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 NO21さんによると、牛のゲップはあまり関係ないようです。 肉牛のために農地や水の需要が増えて温暖化に悪影響を及ぼすことはあるでしょうが。 日本の排出するCO2のうち、95%がCO2なので、CO2を中心に考えております。根拠は下記。 http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/h23/pdf/2-1.pdf

  • take-on3
  • ベストアンサー率14% (176/1183)
回答No.18

CO2にしか目がいかない人って頭が悪いんですかねえ? CO2は温室効果ガスと言われるように歴とした温室効果の大きな要因の『ひとつ』ですよ? CO2と温室効果は関係無いなんて内容は書いていないのですが…。 そんなにCO2『だけ』を温室効果の犯人に仕立てたいのでしょうか?

y-konsan
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。 日本の排出する温室効果ガスのうち、CO2が95%を占めているので、特にCO2を取り上げました。根拠は下記。 http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/h23/pdf/2-1.pdf

回答No.17

嫌だな~、 わたしは、「人類がこのまま大量に温暖化ガスを出しつづけ、その挙句、滅んじゃってもいいじゃない」とさえ思っていますがな。 「それが嫌なら、もう手遅れかもしれないけれど、考えうるリスク要因を減らすしかあるまいな~」ですがな。 わたしは、原始的な生活に戻るなど真っ平ごめんですよ。 ☆CO2は温室効果のある気体でCO2による温室効果の度合いを年単位で予測するシミュレーションの前提(結果では無いところがポイント)を持ち出して勝ち誇り挙げ句の果てに牛喰うなと…。 ◇地球シミュレータの計算は、年単位ではありませんよ。 そんな粗い時間スケールで計算したら、大気乱流を再現できませんがな。 台風の発生頻度、発生数や年間降水量などを予測できませんがな・・・。 このシミュレーション結果に信頼がおけないとするならば、空間スケールの分解能の方です。 結果も出ていますよ。 たとえば、 http://www.ilt.saga-u.ac.jp/hayami/pdfs/%E5%9C%B0%E7%90%83%E6%B8%A9%E6%9A%96%E5%8C%96%E3%81%AF%EF%BD%A2%E6%80%96%E3%81%84%EF%BD%A3%E3%81%8B%EF%BC%9F.pdf 反論をするならば、炭酸ガスの増加によって、気温上昇は起きないという正確なシミュレーション結果を示さないとダメなんじゃないですか。 それが出てこないということは、ねぇ~。 そういうこと。 石油メジャーをはじめに、この計算はしているはずなんですがね~。 それに、牛のゲップに含まれるメタンガスで温暖化が起きていると言い出したのは、CO2悪者説の反対論者の方。 CO2温暖化説の懐疑派こそ、牛を食べてはいけないじゃないですかね~(ニコニコ)。

y-konsan
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 快適で便利な生活を続けたいという気持ちと、ご先祖様が守ってきた自然を食い散らかし、埋まっていたCO2を撒き散らかして、汚れた地球を次世代に渡すことになって申し訳ないという痛みも感じるこの頃です。 バックキャスト手法の脱温暖化シナリオが(※1)が早く機能して欲しいと心待ちにしているところです。 ※1:国立環境研究所 脱温暖化2050プロジェクト http://2050.nies.go.jp/s3/index_j.html

  • take-on3
  • ベストアンサー率14% (176/1183)
回答No.16

面白い人がいますねえ。 CO2は温室効果のある気体でCO2による温室効果の度合いを年単位で予測するシミュレーションの 前提(結果では無いところがポイント)を持ち出して勝ち誇り挙げ句の果てに牛喰うなと…。 じゃあCO2より遥かに温室効果の高い水蒸気を個人個人が発生させないように温かい物は食べない飲まない風呂も入らない。 電気なんて水蒸気も二酸化炭素も大量発生するから使わない。 牛も豚も鶏も食べずにいっそのこと息を吐かないように絶滅させちゃおうよ。 生産や流通にも大量の温室効果物質が発生するから何物も買ったり売ったりしない。 交通機関も使わないし医療も使わず住宅にも住まない。 まあ、お一人で原始生活を謳歌するんですなあ…。

y-konsan
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 過去80万年間、大気中のCO2濃度は180~300ppm間で推移していましたが、明治以後急速に上昇し、今では300ppmを突破し、390ppmに達しています。 これも化石燃料の大量消費の影響ですが、明治以前のCO2排出レベルの生活に戻れたらいいなと願っています。

  • kurinal
  • ベストアンサー率10% (128/1195)
回答No.15

こんばんは。 >「日本人はどうして巨大なデマに弱いのか不思議でならないのです。」 「~人は、全て、・・・である」 性質(たち)の悪いデマです。

y-konsan
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 確かに、全体を決め付けるのは良くないと思います。 デマとは思いませんが、今後気をつけたいと思います。

回答No.14

長くなるのでNO9には書きませんでしたけれども、 日本の地球シミュレータをはじめとする世界の研究機関による計算では、 CO2の上昇によって温暖化する、 という結論が出ています。 この事実は疑いようがないんですよ。 この計算に使われている計算モデルや計算の精度については、議論を要しますがね。 CO2による地球温暖化懐疑派は、なぜか、この計算結果を意図的に無視するんですよね(ニコニコ)。 どこが科学的なんだろう? わたしは、CO2が温暖化の一因と考えられるのであれば、リスク管理の上で、CO2などの温室効果ガスの排出を抑制するのは当然だと思いま~す。 それでも温暖化が加速するのであれば、次は、牛の飼育頭数を減らす。 牛のゲップに含まれるメタンガスが温暖化の主要な原因であるかもしれないのでね。 牛肉を食べる機会は減りますが、熱中症や巨大台風、巨大竜巻などで死んじゃうことに比べれば、牛肉を食べられなくなることなどは取るに足らないものでしょう。 質問者さんは、よもや、牛肉を食べていませんよね? (ニコニコ)

y-konsan
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 牛肉は健康上、最近ではあまり食べないという程度です。 肉食は農地や水の消費を拡大させ、引いては温暖化に影響することは理解できますが、牛のゲップは地表面での炭素循環の一過程ではないかと思っていました。 根拠を示すわかりやすい資料でもあったらお教えください。

回答No.13

>NHKの解説委員までもこの「温暖化懐疑論デマ」に流されてきました。 >日本人はどうして巨大なデマに弱いのか不思議でならないのです。 貴女の頭の中で「NHKの解説委員=日本人」という恒等式が出来上がっちゃってますよ。 そんな単純化錯誤をしていると、マスコミの自己主張に振り回されますよ!!

y-konsan
質問者

お礼

ご指摘ありがとうございます。 温暖化懐疑論者のNHK解説委員とは、島津八生氏のことが念頭にあったのでこう表現しましたが、文脈が乱れてしまいました。

回答No.12

>なぜ日本人は地球温暖化懐疑論デマに溺れたのか  温暖化デマに溺れて窒息死寸前だな。この人。おいたわしや。  今日も寒いな。  

y-konsan
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 温暖化の知見にハマって、必死で犬かきをしています。 一部を取り出すと、寒くなっているように見える部分もありますが、長期的トレンドとしては温暖化しています。

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    以前から疑問に思っていたのですが、 地球温暖化が人為的原因であるということは、国連の公式機関であるIPCCの第2次報告(1995)に書かれていました。ただ、断定できる確率が低くかっただけでした。 第4次(2007)では「かなり高い」(確率が90~99%)となって、懐疑論が下火になり、オバマ政権になってようやく収まりかけたというところでしょうか。 懐疑論が、個人的な私見であるにもかかわらず、あたかも二論あるようなマスコミ報道は国民を混乱させ、国際法京都議定書を遵守する意欲を減退させ、その結果、法律が整備させず、日本は約束期間(2008~2012)に入ったにもかかわらず、温室効果ガス排出量が基準年に比べ9%増加という結果になりました。 経済界には、いまだに懐疑論に惑わされているものも多く、これが日本の方向性を危うくしていますし、何よりも人類の生存に取り返しのつかない被害を与えてきたと思います。 中国やインド政府など途上国の温暖化防止意欲に対しても、悪影響を与えています。 先日の御手洗経団連会長が中期目標として+4%案を支持したのに対して、斉藤環境大臣が「それでは世界の笑いものになる」と発言するなど、国家の代表の意見がかみ合わないのも、元はと言えば、でたらめな懐疑論を野放しにし、まともな議論をしてこなかったためではないでしょうか。 火災なら、消火活動を妨害すると罰せられます。 地球温暖化は、地球の火災に等しいと思います。無作為ならいざ知らず、公式情報を積極的に妨害することは極めて悪質な犯罪だと思います。 残念ながら、私には訴える時間も金もありませんが、法曹界の方々だったら、日本のこの混乱を収拾する方法をご存知だったのではないでしょうか。 ご教示のほど、よろしくお願いいたします。

  • マスコミは「懐疑論」敗訴をなぜ報道しないのですか

    国内外の正式な研究機関から「CO2が温暖化の主な原因である」とする研究報告が公表されていたにもかかわらず、日本国内には、これを否定したり疑問視する「温暖化懐疑論」が広がり、この影響で日本の温暖化対策が遅滞する一因となっていました。 しかしながら、以下の二つの裁判によって、「温暖化懐疑論者」の主張が退けられました。これによって、「温暖化懐疑論」の誤りが日本の司法でも正式に認定されたことになりました。 ●これほど大きな裁判なのに、日本のマスコミはなぜ裁判結果を報道しないのでしょうか。 ●命にかかわる問題であっても、軍国至上主義の時代には、戦況に不利な報道は自粛したように、経済至上主義の時代には経済発展に不利な報道は自粛するということでしょうか。 1.1 日本気象学会を訴えた事件 温暖化懐疑論の「第一人者」○○氏は自作の論文が日本気象学会の審査(査読)が通らないため、2009年同学会に対して損害賠償を求める訴訟を起こしましたが、東京地裁で敗訴。2010年12月に最高裁で棄却されて原告敗訴が確定しました。 1.2 東京大学等を訴えた事件 社会に広がる「地球温暖化懐疑論」を正し、地球温暖化の実相を伝えることを目的として、2009年10月、東京大学ら5名は『地球温暖化懐疑論批判』を出版し、15名の温暖化懐疑論を論評しました。 これに対し、論評の対象となった○○氏は科学者としての名誉が毀損されたとして、2009年に東京地裁に提訴。同じ立場のマスコミでおなじみの□□氏も陳述書を提出しました。2012年8月、東京地裁は、当出版物が「公共の利害に係る見解について、「専ら公益を図る目的で行われたものである」、「事実であることの証明がある」、「人身攻撃というより 意見ないし論評としての域を逸脱したものといえない」として、○○氏の損害賠償請求を棄却し、同年12月に原告敗訴が確定しました。

  • サイトを日本語で

    IPCC(気候変動に関する政府間パネル)のサイトは日本語でみれないんですか?? http://www.ipcc.ch/

  • 地球温暖化に目を向けずに、離合集散する政治とは

    〔質問〕 深刻な地球温暖化には全く目を向けずに、離合集散の選挙ごっこに夢中になっている日本人とは一体何なのでしょうか。 〔説明〕  今月26日開幕したCOP18では、「各国が温室効果ガス削減の目標をすべて達成しても、世界の平均気温は、18世紀後半の産業革命が始まる前に比べ、約20%の確率で2100年までに地球の平均気温が4℃以上上昇する」とした世界銀行の報告書が波紋を広げているようです。  現在の地球の平均気温は、産業革命後より約0.8℃上昇しましたが、2.0℃を超えると、現在、局所的に発生している気候変動による様々な自然被害や生態系の異変が大規模に急拡大すると予測されています。(※1) そのため、190カ国から1万人以上が出席した気候変動に関する国際会議(COP15)(2009年)では、気温上昇を2℃以内に抑えるよう世界各国が合意しました。(コペンハーゲン合意)  〔※1〕:第4次評価報告書統合報告書概要(公式版)(環境省)13/90ページ、47/90ページ  http://www.env.go.jp/earth/ipcc/4th/ar4syr.pdf   しかし、昨年2月に日本の研究機関から発表された報告書(※2)では、「2℃以下にするためには、2050年までにCO2を100%削減して、その後は人為的回収を始めなければならない」とのことです。このような見解は上記の世界銀行の報告とも符合します。 〔※2〕:IPCCに向けた主要な数値実験の終了とその成果(海洋研究開発機構・東京大学・気象庁)   http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20110223/  このような厳しい現実に直面しているのに、現在の日本では、科学的に安全であると科学者が認めた原発まで止めて、化石燃料を大量に購入してCO2を大量排出する国になりました。そのため、COP18での国際的発言力も失ってしまいました。 おまけに電気料金も大幅値上げせざるを得ないので、国内産業は大打撃を受けることになります。  ふりかえって日本では、地球温暖化には全く目を向けずに、原発ゼロをめぐって離合集散の選挙ごっこに夢中になっています。これは一体どういうことなのでしょうか。  未曾有の津波と原発に遭遇したため、日本人は被害妄想に陥って、まともな判断ができなくなってしまったということでしょうか。

  • 炭素固定技術(CCS)は温暖化対策に有効か?

    過去80万年間、大気中のCO2濃度は180~300ppm間で変動しており、特に、過去1万年間は260~280ppmで、ほぼ一定の濃度でした。この極めて安定した気候の恵まれ、人類は永永と歴史を刻んできました。 ところが、160年前頃から化石燃料を大量に消費するようになると、CO2濃度は、急激に上昇しだして、2012年には393ppm(温室効果ガス濃度430ppm、CO2の10%増)に達しました。 しかも、現在の温室効果ガス濃度は年間2.2ppmで増加中なので、あと10年足らずで「2.0℃以下」の条件である450ppmをオーバーしてしまいます。 それで、IPCC第5次評価報告書では、すぐにはできないが、今世紀後半にはオーバした分を人為的に回収して450ppmに戻すとしています。 しかし、現在世界で年間318億トン(2011年、日本は3.7%)排出しているCO2を回収するには、日本だけでも、1年分で東京ドーム130杯分の炭素貯蔵施設が必要になります。 (計算根拠:CO2の炭素換算0.273、炭素比重2.0トン/m3、東京ドーム124万m3) 原発事故以来、日本人は「数万年に一度活動する可能性がある活断層が明日動くかもしれない」と危惧して原発の稼動を遅らせる一方、一刻の余裕もない「気候変動」には目をつぶり、年間3兆円もの化石燃料を輸入して、近い将来回収しなければならないCO2を12億800トン(※)も多く排出しました。 (※:2010年度からの2年間の増加分) IPCC第2作業部会報告書(報道発表資料・2014.3.31・文部科学省・経済産業省・気象庁・環境省)には、「3℃以上の気温上昇で氷床の消失による大規模で不可逆的な海面上昇の可能性がある」 として約7.0mの海面上昇を予測しており、今を生きる私たちには、地球温暖化、原発、地震、経済等のあらゆるリスクを網羅して検討し、総合的視野に立った最善の政策判断が求められています。  しかし、南米やシベリアの森林も大量伐採が進んでいますし、人類もエネルギーを渇望する欲望はますます加速し、温暖化は嘘だという悪質なデマも足を引っ張るので温暖化対策はなかなか効果が上がりません。 それで、現在切り札と考えられている火力発電所などの発生源でCO2を固形化して排出を抑える技術ですが、上記のように簡単に試算してもかなり問題があるように思いますが、いかがでしょうか。

  • 地球温暖化論における疑問点

    私は地球温暖化論に関して二酸化炭素説に納得できないところがいくつかあります。そこで、いくつか疑問点を質問したいと思います。 大気の窓という言葉が示すように、大気のよる地球放射は、すでに、ほぼ飽和に近い状態にあるのではないかと思います。 1)そこで、二酸化炭素による地球放射の吸収は、あと、どれくらいの余地があるのでしょうか? 2)水蒸気が温室効果ガスとして最も影響が強いはずです。なぜ、IPCCの報告書には、その放射強制力が記されていないのでしょうか? 3)IPCCの第四次報告書によると、太陽放射による放射強制力は、前回の0.3W/m^2という値から、0.12W/m^2へと半減したとあります。これはなぜでしょうか? 4)また、太陽による放射強制力に関して、前回は科学的理解の水準が「非常に低い」になっていました(http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/ipcc_tar/spm/fig3.htm)。しかし、今回は「低い」になっています(http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/ipcc/ar4/index.html)。これは、なぜでしょうか? 水蒸気がなければ、地球の平均温度は、今の15℃から、-18℃になると言われています。つまり、水蒸気だけで、33℃も地球の温度を上昇させていることになります。 しかも、大気組成として水蒸気は3%前後を変動しているとあります。一方、二酸化炭素は、0.04%しかありません。大気組成で考えると、水蒸気に比べて僅か百分の一です。さらに、地球放射の吸収率でも、二酸化炭素は15μmにピークがありますが、水蒸気はより幅広い範囲にわたって吸収帯をもちます(http://kobam.hp.infoseek.co.jp/meteor/radiation.html)。 5)温暖化のシミュレーションでは、百年後の温度上昇を1~6℃と見積もっていますが、二酸化炭素だけで、そんなに温度を上昇させる能力はあるのでしょうか?

  • 地球温暖化の事実を誠実に報道してきたマスコミは?

    ■正式な国際機関(IPCC)から「CO2が温暖化の主な原因である」とする報告が公表されていたにもかかわらず、日本国内にはこれを否定したり、疑問視する様々な「温暖化懐疑論」が蔓延し、司法の 場でも「地球温暖化」の正否が争われました。 ■ 日本気象学会を訴えた事件(平成21年(ワ)第17473号損害賠償請求事件) 温暖化懐疑論の「第一人者」槌田敦氏は自作の論文が日本気象学会の審査(査読)を通らないため、2009年同学会に対して損害賠償を求める訴訟を起こしましたが、東京地裁で敗訴。2010年12月に最高裁で棄却されて原告敗訴が確定しました。 ■ 東京大学等を訴えた事件(平成21年(ワ)第47553号謝罪請求事件、平成23年(ワ)第10874号損害賠償請求事件) 社会に広まる「地球温暖化懐疑論」の誤りを正し、温暖化の実相を伝えることを目的として、2009年10月、東京大学ら5名(※3)は『地球温暖化懐疑論批判』を出版し、槌田氏ら15名(※4)の主張する温暖化懐疑論の誤りを指摘しました。  ※3:東京大学、住明正、小宮山宏、明日香壽川、濱田純一の各氏  ※4:槌田、薬師院、渡辺、伊藤、近藤、池田、矢沢、武田、山口、丸山、養老、赤祖父等の各氏。 これに対し、槌田氏は科学者としての名誉が毀損されたとして、2009年に東京地裁に提訴。同じ立場の武田邦彦氏も陳述書を提出しました。2012年8月、東京地裁は当出版物が「専ら公益を図る目的で行われたものである」、「事実であることの証明がある」、「人身攻撃というより意見ないし論評としての域を逸脱したものといえない」として損害賠償請求を棄却。同年12月に控訴取り下げで原告敗訴が確定しました。 ■国際的学会で正式な手続きを経た論文が批判され、それをマスコミが同調するという奇妙な現象が長年続きましたが、これでようやく日本人も地球温暖化の事実を正視できるようになるのではないでしょうか。 この現象は、かって、殆どの国民が鬼畜米英と叫んだお粗末な国民性をまたも曝け出したようです。この時もマスコミが煽りましたが、今回の現象も、今後歴史的に解明されることになるでしょう。 ◎質問 ところで、今まで比較的冷静に温暖化の事実を報道し、警告してきたマスコミはどこでしょうか。 お教えいただければ、幸いです。