• ベストアンサー

半波整流回路

oodaikoの回答

  • ベストアンサー
  • oodaiko
  • ベストアンサー率67% (126/186)
回答No.1

回路の出力側には抵抗のような電圧と電流が比例する負荷がつながっているとしましょう。 整流の目的は電圧(電流)の方向と大きさが周期的に変化している交流電源から 負荷電流に関わりなく一定の電圧が得られる安定した直流電圧を供給するためのものです。 しかし半波整流回路は(全波整流も同じですが)は電圧(電流)の方向は一定にしますが、 電圧までは安定化できません。整流回路を通しただけの電圧波形は交流電圧のプラス側だけ (全波整流なら絶対値)をとった形をしています。 これを一定の電圧にするため出力側にコンデンサーをつなぎます。 理想的なコンデンサーであれば入力電圧が上昇する時はピーク電圧まで充電され、 その後入力電圧がピーク電圧より下回っている間はピーク電圧を保持しています。 従って理想的なコンデンサーを出力側につないだ整流回路に負荷電流を流さなければ 出力電圧は入力側交流電圧のピーク電圧のままで一定になっているはずです。 すなわち直流電源の出来上がりです。 しかし実際は負荷電流を流さなければ電源の意味はありません。整流回路からの出力電圧が 下がっている間はコンデンサーが蓄えた電荷を放電することで負荷側に電流を供給します。 つまりコンデンサーが電圧源となる訳です。 コンデンサーの容量が無限大であればいくら負荷電流を流しても(電荷を放電しても) 電圧が下がることはありません。 しかし現実には電荷を放出すればコンデンサーの電圧も下がります。この電圧が下がる早さは コンデンサーの容量が小さいほど早くなります。容量が小さければ、蓄えられる電荷が少ない のですから、同じ電流を流していれば(時間あたり同じ電荷量を放電していれば)早く なくなってしまうのは当然ですね。 そして下がっていったコンデンサーの端子電圧と再び上昇してきた整流回路からの出力電圧が 等しくなったところで再びコンデンサーは充電されピーク電圧まで上昇します。 つまり負荷側から見れば ピーク電圧→コンデンサーの放電曲線に沿った電圧低下→整流回路出力とコンデンサー 端子電圧が同電圧になる点→ピーク電圧 と言う電圧変動を繰り返しているように見える訳です。これがこの電圧変動がいわゆるリップル電圧 です。 そして先に書いたように負荷電流が同じならコンデンサーの容量が小さいほど端子電圧は 下がりやすくなります。 つまり一般的にはコンデンサーの容量が小さいほどリップル電圧は大きくなります。 リップル電圧を小さくしたいのなら単純にコンデンサーの容量を大きくすれば良いのですが (1)容量の大きいコンデンサーは外形も大きくなる。 (2)容量の大きいコンデンサーを使うと整流回路出力からのピーク電流が大きくなりので 同じ負荷電流でも容量の小さいコンデンサーを使った時より大きな容量を持つダイオードやトランス を使わなければならない。 などの理由があるので無闇にコンデンサーの容量を大きくすれば良いと言うものではありません。 なお電源には一定の負荷がつながることなどまずなく、負荷電流も絶えず変動しているため 安定な直流電源を作るためには整流回路にコンデンサーをつないだだけでは不十分なので 実際の直流電源ではトランジスターなどを使ってもっと精密に出力電圧を制御しています。 もちろんリップル電圧も極力小さくなるように制御されています。

novaakira
質問者

お礼

わかりやすい説明たいへんありがとうございました。 おかげでよく理解できました。

関連するQ&A

  • 半波、全波整流回路の電圧波形について教えてください!!

    大学で苦手な電磁気のレポートが出てまして、、、ご教授お願いします!!   半波、全波整流回路中の平滑コンデンサーの容量を大きくしたときに、電圧波形のリップルが、コンデンサー容量が大きいほど小さくなったんです。理由がよくわからないので教えてくださいませんか!?!?コンデンサーのどういった作用でこうなったのか知りたいです。 何を書いたらいいか分からず、不十分なご質問だとおもいますが、どうか教えてください!!

  • 半波整流回路におけるリプル電圧の求め方

    半波整流回路におけるリプル電圧の求め方が載っているサイトを教えてください。

  • 整流回路の理論値

    整流回路を使用して、入力にトランスを使用し、負荷抵抗(可変)Rlに流れる電流ioに対する出力電圧Vo(DC)、リプル電圧Vp(AC)を測定しました。また、その出力波形を観察しました。使用した整流回路は、(1)ダイオードとコンデンサに負荷抵抗を接続した回路、(2)CRリプルフィルタ((1)の回路に微分回路と負荷抵抗を接続)、(3)トランジスタを用いたリプルフィルタ、(4)定電圧回路、です。 これらの整流回路を用いたときの、出力電圧とリプル電圧の理論値を求めたいと思っています。 ダイオードを抵抗として考えると、出力電圧(DC)の理論値は求められるような気がしています。この考えは合っているでしょうか? また、(1)の回路では、出力波形にみられるリプル成分の傾きを求め、リプル電圧の理論値が出せると思います。しかし、他の場合のリプル電圧の理論値の導き方が分かりませんでした。 参考書などを調べたのですが、それぞれの回路がどのような特徴があるといったことは書いているのですが、理論値の出し方は載っていませんでした。どなたか教えてください。お願いします。

  • 全波整流回路と半波整流平滑回路の特性

    全波整流回路と半波整流平滑回路の特性の違いについて知りたいのですが、全波整流回路では半波整流平滑回路のときのコンデンサの放電の周期が半分になると書いてありました。 それは波形を書くと充電から放電までの時間が半分になるということですか? またそれはなぜですか?

  • 整流回路について困っています...

    整流回路について以下のことを教えてほしいのですが... なぜ入力電圧よりも出力電圧のほうが小さいのですか? 平滑化とはどのような効果があるのですか? 倍電圧とはどのような効果があるのですか? 半波整流回路と全波整流回路はどのような違いがあるのですか? たくさん聞いてすいませんが、分かる方がいれば教えてください。お願いします。

  • 全波整流と半波整流のリプル率のこと教えてください

    (1)半波整流の平滑化回路なのですが、リプル含有率を小さくするためには周波数、コンデンサ、抵抗はどうのように設定すればいいのでしょうか? (2)あと全波整流回路ではオシロスコープでch1とch2を同時に観測することができない理由を教えてください

  • 平滑回路について。

    整流化と平滑化の実験をしました。 平滑化はコンデンサと抵抗を用いてオシロで出力しています。 半波整流回路とブリッジ全波整流回路の整流では、全波整流回路の方が整流化の効率が分かりました。 次は平滑化なのですが、コンデンサが大きくなるにつれて、リップル率減少=直流化されていることが分かりました。 配布プリントに半波整流回路より全波の方がリップル率が低いと書かれているのですが、つまり、結果としては半波よりも全波の方がリップル率が低く、直流化の効率が良いと言うことでしょうか? 半波(コンデンサ1つ)と全波(ブリッジ型にコンデンサ4つ)の両回路を組んで、測定し、計算してリップル率を出したのですが、私の班の結果は全波の方がリップル率が大きいのです。 私の班の結果では半波の方がリップル率が大きく、配布プリントとは逆になってしまい、混乱して来ました…。 平滑化において、結論はどうなるのが良いのでしょうか?

  • 半波整流回路

    整流平滑回路についてなんですが、ダイオード半波整流回路の応用って何がありますか? 教えてくださいm(_ _)m

  • 整流回路の特性について

    半波整流回路と全波整流回路のダイオードの電圧降下を考慮した出力電圧と実測値の出力電圧では実測値の方が小さくなります。これはなぜなんでしょうか? ちなみにダイオードの電圧降下を考慮した計算式は 半波整流回路  (√2)×V(入力電圧)- V(ダイオード順方向電圧)/π 全波交流回路  (2√2)×V(入力電圧)- 4V(ダイオード順方向電圧)/π です。 よろしくおねがいします。

  • 半波整流と全波整流

    題名の通りですが、半波整流と全波整流のことです。 実験でこれらそれぞれの波形の音を聞いたところ、全波整流のほうが半波整流と比べて音が高く聞こえました。それはなぜなのでしょうか? また疑問におもったのが、それぞれの周波数スペクトルを観測したとき、最も高いものから数えて3番目あたりの出力電圧の振幅が負の値になったのはなぜなのでしょうか?よろしければ教えてください