オペアンプ反転増幅回路の+入力に繋がれた抵抗の役割は?

このQ&Aのポイント
  • オペアンプ反転増幅回路の基本回路では+入力はGNDに落とされますが、抵抗を介してGNDへ落とす回路も存在します。
  • 添付画像の赤い矢印のところの抵抗は、オペアンプ反転増幅回路において+入力をGNDに接続するための役割を果たします。
  • 一段目のオペアンプのように抵抗を介さずGNDに落とすことができる反転増幅回路もありますが、この抵抗を使うことでより簡単に回路を構成することができます。
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オペアンプ反転増幅回路で+入力に繋がれた抵抗は何?

独学でアナログ回路の勉強をしている素人です。 オペアンプの反転増幅回路の基本回路だと、+入力はGNDに落としていますよね。 しかしネットで検索すると、抵抗を介してGNDへ落とす回路を見かけました。 この抵抗の役割がわからず、困っています。 実際の回路の画像を添付しました。 添付画像の赤い矢印のところの抵抗のことですが、これはどのような役割をしているのでしょうか。 一段目のオペアンプのように抵抗を介さずGNDに落としてはいけないのでしょうか。 自分が購入したアナログ回路の設計入門書にも(入門だからか)載っていませんし、自分なりに調べましたが、この抵抗の役割だけどうしても分かりません。 どうかご教授お願い出来ませんでしょうか。 宜しくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

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  • inara1
  • ベストアンサー率78% (652/834)
回答No.2

この抵抗は、オペアンプの入力端子に流れるバイアス電流による、出力電圧の理想値からのずれを抑えるものです。tadysさんと同じ主旨ですが、定量的には、理想値からのずれ(DC電圧のずれ)は、添付図の式(A)の Ib がかかった項になります。 添付図は、オペアンプを使った2入力の加算回路です。Vin1 と Vin2 という2つの入力電圧を加算し、正負を反転した電圧が出力電圧(Vout)になるものですが、オペアンプの入力端子に流れるバイアス電流 Ib が無視できない場合、添付図の式(A)のように、Ib のかかっている項が誤差になります。R4 がない場合は、式(A)で R4 = 0 としたものになるので Vout = -[ (R3/R1)*Vin1 + (R3/R2)*Vin2 + Ib*R3 ] となって Ib*R3 が誤差になります。ところが、R4 を入れて、添付図の最後の式のようにR4の抵抗値を調整すると、Ibの項が 0 となって、オペアンプの入力端子に流れるバイアス電流による誤差をなくすことができます。 ご質問の回路では、R1 = 20kΩ、R2 = 20kΩ、R3 = 20kΩ なので、バイアス電流による誤差をなくすには、本来は R4 = 1/( 1/20e3 + 1/20e3 + 1/20e3 ) = 6.67e3 Ω= 6.67kΩ にすべきです。 オペアンプの入力端子に流れるバイアス電流による誤差は、バイアス電流 Ib が大きいほど大きくなるので、FET入力のオペアンプやCMOSオペアンプのように、Ib がpA未満と非常に小さい場合には、添付図の式(A)の Ib 自身が非常に小さいので、R4 を入れなくても(R4を短絡しても)誤差は小さくなります。R4 を入れて誤差を小さくしたほうがいいのは、一般的に、Ib が 100nA以上のオペアンプを使った場合になります。 LM358の場合は Ib が最大100nAと、無視できる境界線あたりですが、ご質問の回路は交流だけを加算するもの(出力コンデンサで直流がカットされている)なので、バイアス電流によってVoutに直流的な誤差電圧が少々乗っていても問題ありません(オペアンプにLM358を使うのならR4はなくてもいい)。 なお、添付図では、オペアンプの反転入力端子(-)に流れるバイアス電流も非反転入力端子(+)に流れるバイアス電流も同じ Ib としていますが、現実には、この電流にはわずかな違いがあります(その違いを入力オフセット電流といいます)。しかし、この違いは一般に小さいので無視できることが多いです。

maruyama0422
質問者

お礼

なるほど…。 最近こういうことがわかるようになってきて楽しいです! 回路組むときは気をつけようと思います。 回答有難う御座いました。

その他の回答 (1)

  • tadys
  • ベストアンサー率40% (856/2135)
回答No.1

オペアンプの入力には入力バイアス電流と呼ばれる電流が流れます。 この電流が入力端子に繋がっている抵抗に流れる事で、端子の電圧がシフトします。 +と-の端子に繋がっている抵抗の値が同じでないとシフトする電圧が異なるので入力に電圧が加わった事と同じになります。 この事はバイアス電流による電圧オフセットと言います。 この電圧はアンプの増幅率倍になって出力に現れます。 (+と-でバイアス電流に差が有る場合が有るので、それを考えるともっとややこしい事になります) 図の回路の場合、1段目の直流増幅率は1倍、2段目の直流増幅率は3倍です。 この回路の設計者は1倍のオフセットは気にせずに、3倍のオフセットは気になるのでしょう。 この回路は1段目と2段目が直接結合されているので、1段目の入力端子から見た2段目の出力までの増幅率は-1倍になっています。 ただし、2段目の入力には二つの1段目がつながっているので加算されて2倍になっています。 3倍を気にするのであれば2倍も気にした方が良い気がします。 ところで、2段目の-端子に繋がっている抵抗は20kΩが3個なので抵抗値は20/3kΩです。 (この回路では-端子から見える抵抗値は20/3kΩです。) +端子には10kΩが1個なのでバランスがとれていません。付けるなら6.8kΩです。 図のオペアンプの型名は読み取れませんが、よく使われているLM358の場合、入力バイアス電流は最大100nAなので、20/3kΩによるオフセットは0.7mV、気にする必要は無いですね。

maruyama0422
質問者

お礼

早速の回答ありがとうございます。 よくわかりました!感謝です!

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