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肯定の国

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お礼率 59% (31/52)

 仮定の話です。創作中の童話のネタなんですが、ストーリー展開に詰まってしまいまして。
 ナンタラ王国という国があり、カンタラという国王が統治しています。さて、慈悲深いカンタラ国王は、国民同士が傷つけあうことがない友愛に満ちた国作りのために、ある日次のような法令を制定・施行しました。
  1.国民は他人の意見を批判したり否定したりしてはいけない。
  2.他人の意見に賛同できない場合は何も言わず無視すること。
 そこで質問です。このような法令が施行されたこの国は、この先どうなっていくでしょうか。
 ちなみに、このナンタラ王国は立憲君主政体をとっており、一応憲法や法律がありますが、国民の言動を制約するものばかりで国王の権能を制約する条文はほとんどありません。この国には議会もありません。またさらには、カンタラ国王には超能力があり、国民の言葉や国民が語り合う家を消したり、国民そのものを消したりすることができます。これは、この国においては、「歴史」をその元となる痕跡自体からして消すことができることを意味します。
 歴史をないがしろにする国がよい国になれるでしょうか。この国をよくしていくには、どうしたらいいでしょうか。いちおうその、童話ですんで、できればハッピーエンドにしたいんです。よろしくお願いします。

※ この国は仮想の国であり、実在する国や組織とは一切関係ありません。
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質問者が選んだベストアンサー

  • 回答No.30
レベル11

ベストアンサー率 28% (69/238)

「補足」ありがとうございました。なにやら頭ノ悪イ小娘、まだ話し足りないようなので、再登場させていただきます。(作者の目を盗み、恐縮です) 一人で喋るのもなんですので、聞き手役に仲の良い“姉”を設定させていただきます。

*

姉:「コーちゃん、あのお兄さんからお返事来てるよ」
コ:「ほんとだ。ええと……。フーコーさん?どこの国の人だろう。全然知らないけど、言っていることは、なんとなくわかるよ」
姉:「お兄さんが、コーちゃんは、今はもうナンタラ王国を愛していないのかって、それはどうしてかって聞いてるよ」
コ:「…愛スルって、けっこうタイヘンなんだよ!」
姉:「大変?どうして?」
コ:「ワタシはナンタラ王国を愛シテルって、おもってたけど、ほんとに愛シテルのかなって、ある時、わからなくなったの」
姉:「ふーん。それで?」
コ:「それで…ムツカシイことはよくわからないけど、愛スルって、“ほんとう”に近づこうとすることかなーっておもって、でも“ほんとう”って、目にはみえなかったりするし…。とにかく、“ほんとう”を知るのって、“愛スル”って、勇気がいるし、タイヘンなんだよ」
姉:「そうなんだ」
コ:「それに…この国は広くて、いろんな人が居て、揉め事もたくさんあって、そのたびにイロイロ考えて、ご飯を作ってもなんだか味が足りないし、ケンカを見た夜はぐっすり眠れないし…疲れちゃったよ。なにを書いたらいいのかも、わからなくなっちゃったし」
姉:「そうなの」
コ:「でも、久しぶりにナンタラ王国に遊びに行って、頭ノ良イお兄サンのお家をみつけて入ってみたら、みんなイロイロ考えてて、ベンキョウになるなっておもった」
コ:「それと…」
姉:「それと?」
コ:「頭ノ良イお兄サンが建てたお家の土地は、ナンタラ王国とはすこし違う国みたいで、でもシンケンに考えてお話してる人が多くて、スゴイなっておもったし、ナンタラ王国のハッピーエンドまで考えてるなんて…ちょっとびっくりした」
姉:「そうなんだ」
コ:「きっと…愛シテルんだね」


姉:「ところでコーちゃん。あのお兄さんのお家に行くには、ハッピーエンドのお話しなくちゃならないんじゃないの?」
コ:「そう。それを話さなきゃ」
姉:「なにか考えついたの?」
コ:「あれからちょっと考えたけど…やっぱり国民が“気づくこと”と“反省すること”しか思いつかないの」
姉:「それは、どうして大事なことだと思うの?」
コ:「たとえばね、最近もこのお家の近所で、お家が突然消えちゃったみたい。ワタシもお家が消えるのは残念だし、反対だよ。でも、ずっと前に消えちゃったお家のこと、もう見ることはできないけれど、ワタシ、今でもよく憶えているよ」
姉:「…それで?」
コ:「頭ノ良イお兄サンは、カンタラ国王がお家を消さなければ歴史も記憶も残る…みたいな感じで言っていたけれど、お家が残ってても、記憶されないことが沢山あるとおもう。それは気づいたり、反省したりしないから、そうなっちゃうとおもう」
姉:「ふーん。そうなのかなあ」
コ:「そうだよ。それに、お家を消されていちばん残念におもうのは、きっとお家を建てようとした人だよ。その人は、ずっと忘れないとおもうよ。きっと反省もしてるよ。だからおもったの」
姉:「なにを?」
コ:「反省は、そのお家に入った人、みんながするべきなんじゃないかなって。もし誰かを傷つけていたら…なおさらね。接客が苦手という人もいるとおもうけど、お家に入った人たちが好き勝手に意見をしたら、やっぱり外から見た人が不信に感じる、壊れそうなお家になるとおもう」
コ:「それから…」
姉:「それから?」
コ:「思いきって言っちゃうけど、頭ノ良イ人達にも、ヒツヨウなことかなあって…」
姉:「どうして、そう思うの?」
コ:「うまく言えないけれど、“自分は正しい”(絶対的に)という雰囲気は、なんだか…キケンな匂いがするよ」
姉:「ふーん。どうしてだろう?」
コ:「…ヒハン精神って、すごいモノみたい。ワタシ、ケンカは大嫌いだし、体力もないし、気も弱いし、だからヒハンって、ちょっと怖かった。でも時にはヒツヨウなんだって、この前知ったけど、自分には向けられることのないヒハン精神は、すこし違う気がする…」
姉:「うーん。すこし解かりにくいね」
コ:「うん…。まだよくわかってないから…。でも、ワタシ、浅はかだけど、“完全な人間”などいないってことは、知ってる」
姉:「それはそうね」

姉:「でもね、あのお兄さんは、国王がお家を消さずに、もっと話を続けることができたら、いろんなことが解決できたと、そう言ってるんじゃない?」
コ:「そうだね。可能性として、重要なことだとおもうけど…。さっきヒハン精神のこと話したけど、今まで何度か、ヒハン精神は時にはヒツヨウだと、そんな話を聞いたよ。でも、ワタシにはよくわからなかった」
姉:「それじゃあ、どうして急にわかったの?」
コ:「たぶん、急にではないよ。ワタシ、あんまり本を読まないんだけど、この前、読んでみた本にそのことも描かれていて、その時、ジッカンしたの。気がついたの」
姉:「でも、今までは気づかなかったのにどうして?」
コ:「…うまく言えないけれど、気づくって、カンタンじゃないとおもう。他人にいくら言われても、本を沢山読んでも、自分のなかから引っ張り出さないと、気づけないとおもう。そしていろんなことが関係して、引っ張り出されるんだとおもう」
姉:「…つまり?」
コ:「つまり…いくらコトバやジカンを使っても、気づいたり、解決できないこともあるんじゃないかと…。それに、答えはひとつじゃないし、価値観も多様だから」
姉:「それじゃあ、どうすればいいと思うの?」
コ:「…ここから先が、考えてもわからないの…。持ちモノがあまりにも違う人同士は、ムツカシイなって…。このことは、頭ノ良イお兄サンの意見を聞いてみたいな」
姉:「そうね。なにか知ってるかもしれないわね」
コ:「ワタシは、ムツカシイって言って、諦めちゃったけど、“異国への旅立ち編”じゃなくて、ナンタラ国民のハッピーエンド、あるといいなって、描いて欲しいなっておもってるよ」
姉:「そうね。きっと描いてくれるわ」

*

serpent-owlさんお相手に、頭ノ悪イ小娘、ダラダラと話し、しかもちょっと生意気ですね。すいません。
小娘が行き詰まってる箇所に、ご意見いただけたら幸いです。加えて、ご不明な点はご指摘いただければ、答えられる範囲で、解かる範囲で、お答えいたします。
お礼コメント
serpent-owl

お礼率 59% (31/52)

No.30

 回答ペースが少し減速したため、2巡目に入ろうかと思っていた矢先です。しかも、2巡目の最初はkojoさんの御回答にと思っていました。本当に丁度よかった。

 では、主要なところに入る前に「異国への旅立ち」編について。
 これは念のためで、もしかしたら余計なことなのかもしれませんが、「異国へ旅立って新世界を」という趣旨の御回答を「王国内の異分子よ、文句があるなら出て行け」という意味には受け止めていません。事実、そうは読めませんでした。むしろ彼らを励ますような気持ちが感じられました。仮に「文句があるなら…」という気持ちで書かれた方がおられたとしても、作者としてはそうした意見が出されるであろうことは予測の内ですので、覚悟はできておりました。
 ですから、並行して「異国への旅立ち」編も書きます。ただその、作者自身が「国の作り方」を知らなかったりしますので、大まかなプロットは出来ていても実際に書き上げるには時間がかかりそうです。

 さて、では可愛らしい「小娘」さんの疑問について作者の考えを。これは物語内でもとても大事な要素になります。そっくりこのまま使わせていただきたいくらいです。
 ただその…少し遠回りな話になります。「権力」の話から入ります。
 endersgameさんやoni_ocさんの回答に「国王への手紙」という設定が盛られています。「カンタラ国王は、実は国民からの手紙で動いている」との。すると、こういうことが言えるのです。カンタラ国王という目に見える「権力者」と、彼が行使する「権力」とは分けて捉えることができる、と。「権力」は国王の外、国民を源としているからです。
 ここで対比材料として一つ例を挙げます。ソヴィエト共産党による「ボリシュビキ化」です。「うっひゃ~」って、引かないでくださいね。そんなにややこしい話ではないですから。
 手短に言うとですね、1924年にレーニンが死んでスターリンが後を継いだのち、フランスやイタリアなど各国共産党の「ソヴィエト出先機関化」が進んだことです。ソヴィエト共産党に対して批判的だったり、少しでも独自の立場をとろうとする党員をどんどん除名し、「自分の頭で考えないソヴィエトの言うなりになる人間」だけを残していった。これが「ボリシュビキ化」です。
 この場合、「上から」積極的に働きかけて批判的精神を排除しているわけです。しかしこの事例は「対比材料」です。ナンタラ王国の設定とは事情が異なります。ですから、本当に「小娘」さんが言っているように、「国王の問題ではなく、国民の問題」なのです。その意味で、kojoさんの回答No.19は僕にとってのターニングポイントになったのです。

 ナンタラ王国では、権力は「下から」生まれます。国王の「目」を内面化し、一人一人が自他を律するものとして。ここで言う「権力」というのは、pyonkotanさんと僕のやり取りの中で出てきた「許容範囲」「丸の大きさ」のことと考えていただいてけっこうです。すると、可愛らしい小娘さんが疑問を抱いた「絶対に自分は正しい」というのは、この「許容範囲」「丸の大きさ」を固定化し絶対化すること、と言い換えられるでしょう(「1+1=2だ、絶対正しい」とか、そういう正しさの問題ではありませんから)。この「丸の大きさ」に照らして国民は他人の言葉を評価し、時には「あの言葉は消すべきだ」「あの家は消すべきだ」という手紙を国王に送ることになります。
 そういう国民に由来する力が国王を動かすわけですから、もちろんこれは必要なものです。不可欠のものです。が、だからこそ時々「反省」することも必要なのです(小娘さんが考える通り)。
 要するに「固定化しないこと、絶対化しないこと」ではないでしょうか。自分の持つ「丸の大きさ」を自覚し、必要ならいつでも大きさを変えられるように準備しておくことです。たとえそれが、古き良き時代の「丸の大きさ」であったとしても。

 ではそのためにどうすればよいか。自覚化するために。自分を知るために。
 ゲーテの言葉に「他国語を知らぬ者は自国語をも知らぬ」というのがあります。語彙や文法が全然違う外国語に触れることで、逆に自分の言葉への理解が深まるということです。これを今の話に応用すると、「他人は自分の鏡」ってことになるでしょうか。
 とりあえず「一歩退却すること」です。ある相手、ある言葉をみたときに、いったん「内と外を区切る線」を外すように努めてみて、それから「自分には相手がどう見えているか」を見つめる、そして次に「相手をそう見ている自分はどんな考えを持っているのか」という順に考える。例えばそんな仕方で、自分が持っている「丸の大きさ」とその構造は自覚できるのではないでしょうか。

 ただ、作者としては、登場人物の誰かに上記のような考え方を国民全体に「教化」させようとは考えていません。「自然にそうなっていく」形にしたいです。
 そのためには自他の相違を「表明できること」が大切なのです。「ちがい」のやり取りが他者を理解すること、自分を理解することには欠かせないのです。たとえそれが「対立」という姿をとったとしても、ぶつけ合い、許し合う過程を通さなければ自他の理解には至りません。対立のまま終わることも、時にはあるにしても。

 ですから、カンタラ国王の「友愛の法」は、むろん深刻な罵りあいを避けたいという慈悲の心に発するものですが、それが拡大解釈されて一切の批判・否定を禁じるものにされたら(国民自身がそうしてしまうことも考えられるのです)、それは逆に国民の心を堅く閉じたものにしてしまいかねないと思うのです。形は違うものの、ソヴィエト共産党の「ボリシュビキ化」と同じ結果が生まれてしまうように思うのです。

 …というのが、作者の考えなのですが、どうでしょう。(作者が登場人物に語りかけるというのも、ヘンな話ですね。)

    *

 それにしても、皆さんには大作・力作を寄せていただいて嬉しいかぎりです。質問者冥利に尽きるというものです。kojoさん、このNo.30の最初の段あたり、ちょっと涙腺がうるっとしました。ありがとうございました。
投稿日時 - 2001-05-25 22:33:13
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その他の回答 (全31件)

  • 回答No.8
レベル13

ベストアンサー率 51% (536/1044)

私は昔『ウォーターシップダウンのうさぎたち』という物語が好きで、何度も繰り返し読んでいました。 ご存じですか? 新しい自由な環境を求めて若いウサギたちが旅をする物語です。 似た話になってしまうかもしれませんが、御容赦ください。 ナンタラ王国には、このような法令のもとで(またはこのような法令も知らずに)幸せに暮らす国民がいる一方、このような法令に疑問を感じるという血気盛んな若者たちがいました。 ...続きを読む
私は昔『ウォーターシップダウンのうさぎたち』という物語が好きで、何度も繰り返し読んでいました。
ご存じですか? 新しい自由な環境を求めて若いウサギたちが旅をする物語です。
似た話になってしまうかもしれませんが、御容赦ください。

ナンタラ王国には、このような法令のもとで(またはこのような法令も知らずに)幸せに暮らす国民がいる一方、このような法令に疑問を感じるという血気盛んな若者たちがいました。
「どうもこの国にはよくない臭いがするんだ」、と、たとえば若い国民Aが言います。
「ほら昨日あったはずのあの家が消えているのに、誰も気にかけていないみたいじゃないか」
「みんな臆病者なのさ」吐き捨てるように、腕っぷしの強そうなその仲間Bが言います。
「変なことは変だって、王様にでも直訴しなきゃあ、みんなわかりゃしないんだ。何なら、俺らが暴れてこの国をめちゃくちゃにしようぜ」
「それはだめだ」さっきまで本を読んでいた顔をあげて仲間Cが応じます。
「暴れてみたところで、国王の手で全てが消されてしまうだけだ。それに、我々だけが直訴したところで、国王の気が変わるはずがないだろう」
「どうしてだよ」Bが近くの壁を殴りました。
「国民の大多数はそんな疑問を持っていないからさ。それに、国の中で国王に対する批判なんてできないから、我々の意図を国民に説明することもできないよ」Cは至極冷静に答えます。
「C、そんなに落ち着いている場合じゃないよ。このままじゃ、僕達だっていつ消されるかわからないんだから」
「ここで生きたいなら、この国の法令に従うしかないんだよ、A」
「いや、一つだけ生き延びる方法がある」部屋の後ろで聞いていた仲間Dが言います。
「なんだい、それは」
「あの国境を越えて、みんなで暮らす国を作るんだ。そこには王様も窮屈な法令もない」
「国境を? 越える? 正気か、D。国境を越えたら、誰がメシを食わせてくれんだよ。それに国民もぐっと減っちまって、淋しくなるぜ」
「いや、でもそれしかないのかもしれない」冷静なCが言いました。
「この国の国民じゃなくても、よその人々もその国に集まってくれるかもしれないし…我々が食べるくらいならなんとかなるだろう」
「ここに残る奴らはどうするんだよ」情に厚いBは大心配です。
「それは彼らが気づくまで待つしかないね。自己責任だよ」Cはあくまで冷徹です。
「いや、新しい国が栄えるようになれば、きっと国王も気づくはずさ。どうすれば、本当に国民が幸せなのかということをね」とD。
Aは、さっと部屋の戸を開けました。「さあ行こう! 僕らの新しい国へ」

 そんでもって、すったもんだの移住劇があり、行った先での問題もあり、ひょっとしたら国王の改悛があり、の一大ドラマが繰り広げられるわけです。
ハッピーエンドにしようと思えばできるし、バッドエンドにもできますけどね。
 童話ということなので、童話に似つかわしくない問題はすべて先送りにしています。
○ どうやって仲間を募るのか。誰がリーダーになるのか。
○ ナンタラ国の国制とは違う新しい国制を生み出せるか。
○ 新しく作った国で、リーダーは国王の苦悩を繰り返さずにすむか。
  
ところで、補足の中で
>「いきなり国民や語り合う家を消す前に、いろいろと段階を設けて柔軟な法治状態を実現できないかな」と提案するとか
というところがありましたが、これだと童話的に面白くないので、あえて革命的な話を作ってみました。
悲劇仕立てにするのなら、
「薬屋の言うとおりにしとったら、ばあさんが死んじまった~。そこの医者、お前向かいから見ておったはずだろう」
「見ていましたが、薬屋さんの意見を批判しては法令違反になると思い、黙っていました」
「うおお、これというのも国王の作ったあの法令のせいじゃあ~」
「ううむ、このようなことになろうとは。わしがすべて悪かった。あの法令を直して『間違ったことを言っていると知ったときは、批判をせぬ範囲で直してあげること』としようぞ(さめざめ)」
てなことになるのでしょうか。これじゃあ、いくらなんでも手遅れか。
補足コメント
serpent-owl

お礼率 59% (31/52)

 north073さん、「全知全能part2」でも回答を寄せていただきましたね。ありがとうございます。mamearaiさんの回答に続き、わざわざストーリー仕立てで書いていただきました。しかも一人一人の個性が書き分けられていて、血が通っている感じがします。このような人物描写はぜひとも参考にさせていただきます。
 なるほど、『ウォーターシップダウンのうさぎたち』ですか。なつかしい。それで「国外脱出・新国家樹立」という方向になったわけですね。y2a2さんのところの「補足」にも書きましたように、たしかにナンタラ王国の国民は国外退去を自由にすることができます。が、多くの国民は、カンタラ国王とナンタラ王国を愛しているのです。できればこの国でのびのびと暮らしたいと願っています。ですから、例えば「法運用に柔軟性を持たせて」などの方策で良い方向にもっていきたい。しかもストーリー的にも面白くなるように、と。難しいでしょうか。
投稿日時 - 2001-05-21 12:44:50
  • 回答No.7
レベル8

ベストアンサー率 33% (3/9)

考慮すべきあるいは整理しておかなければならない点として、 (1)カンタラ国王の所信  ○この国をどのような国にしたいのか  ○その所信は国王一人の考えによるものなのか  ○カンタラ国王の所信は本当に国または国王の考えによるものなのか   (役人だけで密室で考案されたものではないのか) (2)国家予算  ○国家を運営していくための予算はなにによって賄われているのか  ○国民の納税義務の有無 ...続きを読む
考慮すべきあるいは整理しておかなければならない点として、
(1)カンタラ国王の所信
 ○この国をどのような国にしたいのか
 ○その所信は国王一人の考えによるものなのか
 ○カンタラ国王の所信は本当に国または国王の考えによるものなのか
  (役人だけで密室で考案されたものではないのか)
(2)国家予算
 ○国家を運営していくための予算はなにによって賄われているのか
 ○国民の納税義務の有無
 ○労働対価
(3)国家権力の行使
 ○それを行使することによる効果の分析(無政府状態を放置することが本当に得られる
  ものよりも失うものが多いのか否かの検証)
(4)国家の独立
 ○特に国家権力の行使がなされやすい地方については独立を認めることはできないのか
(5)虐殺された国民の知的所有権
 ○他国での発言に対する自由
などがあろうかと考えます。

(ご提案)
 三権分立制度の確立がなされない限り、この国の専制主義はなくならないと思われます。
 国民の地道な自由解放運動によって、その制度を確立していくしか方法がないのではないでしょうか。
 
補足コメント
serpent-owl

お礼率 59% (31/52)

No.7
 わざわざのお運び、ありがとうございます。たいへん貴重なご指摘をいただきました。物語の世界を膨らませ、骨太な骨格を与えるために必要な要素ですね。では一つずつ。
(1)国王の所信
 「対立のない友愛の国」を求めているのでしょう。作者としても、国王のその気持ちは尊重したいのです。だから「慈悲深く徳の高い王」としました。ただ、カンタラ国王にはちょっとした欠点があるのです。それは、知能水準がかなり低く、思慮深さに欠けるということです。また、文章能力も低劣を極めており、詔勅文書にすら2箇所3箇所と誤字脱字が見つかるありさまなのです。これは、王の政務を輔弼する官僚団にもロクな人材がいないことを如実に示しています。そういう、ほんのちょっとした欠点です。
 関連して、先に回答を寄せられた方への補足で触れた「無差別爆撃的な言葉の虐殺」について国王の弁明をしておきますと、カンタラ国王はそのように愚かですので、自分がやったことの罪深さを自覚できないのです。そして、その超能力をもって抹消した「歴史」が、深刻な対立の芽を生み出しつづけていることにも気づいていません。
 そういうことですので、「所信」は一応カンタラ国王自身の思いです。が、その理念の高邁さにもかかわらず、官僚団も国王自身も、あまりにも愚かなのです。
(2)国家予算
 童話ですので、「累進課税」とか「直間比率」とかそういう話は持ち込まないつもりですが、およそ世にあるいかなる国家もそうであるように、ナンタラ王国も「国民のはたらき」なくしては国家運営が成り立たないことは確かです。国民の身体からして「言葉の束」であるこの国では、言葉が通貨の機能を果たしており、国民の言葉はすべて王国に捧げられています。
(3)国家権力の行使
 この点がまさにストーリー展開の上で重要なのです。今までいただいた回答では「友愛二法はナンタラ王国にとってマイナス」という方向のものが優勢ですが、このマイナスをどう表現していくか、そしてどうやって克服し、国王に伝えるか、それで頭を悩ませているのです。
(4)国家の独立
 「独立」までいかなくとも、「地方ごとに微妙に法令運用を変える」という考え方もあるかもしれません。No.6のDASSさんのご意見のように、ブレインストーミングが向いている地方や「家」もあり、向いていない地方や「家」もあるわけですから。
 それから、No.4のhidamariさんの御回答に付した補足からもおわかりのように、設定上「国民は国外退去可能」ですから、別天地に新たな国を作ることは可能です。カンタラ国王の超能力は、ナンタラ王国国内にしか及びませんから。しかし、「ナンタラ王国をよい国に」していくハッピーエンドという方向からすると、ちょっと…。
(5)虐殺された国民の知的所有権
 お分かりのように、ナンタラ王国の憲法や法令はかなり時代遅れですので、ご指摘の知的所有権の問題も、国外の国際的な法廷に持ち込めば訴訟に勝てる見込みは高いでしょう。「権利濫用の法理」ということで。

 それから、最後の「三権分立」のことです。これは裁判所や立法府(議会)の設立を含みますが、カンタラ国王がこれらの設立を認める可能性はほとんどないでしょう。いちおう、設立の建白を国王の奏聞に達する価値はあろうかと思いますが、批判されたり否定されたりはしないものの、「無視」される公算が高いと思われます。

 あっと、もう一つ。y2a2さんの「お笑いモード」でのご参加も歓迎しますよ。「笑い」は被抑圧者の抵抗手段、庶民の武器ですから。o(^o^)o
投稿日時 - 2001-05-21 00:12:30
  • 回答No.10
レベル9

ベストアンサー率 27% (23/85)

>他人の意見を批判したり否定したりしてはいけない わけで、黙って聞いてたら勝手なことばかり言いやがる身勝手な人間がはびこり、巧みな屁理屈による利益誘導でmamearaiさんの冒頭みたいに一時大混乱に陥りますが、 まもなく口先三寸に巧みな人間が国と社会の要所を牛耳るようになり、また国民も巧みな屁理屈による処世術を見に付け、安定に向かいます。 そして近隣諸国から「屁理屈の王国」と呼ばれ、当初 ...続きを読む
>他人の意見を批判したり否定したりしてはいけない

わけで、黙って聞いてたら勝手なことばかり言いやがる身勝手な人間がはびこり、巧みな屁理屈による利益誘導でmamearaiさんの冒頭みたいに一時大混乱に陥りますが、

まもなく口先三寸に巧みな人間が国と社会の要所を牛耳るようになり、また国民も巧みな屁理屈による処世術を見に付け、安定に向かいます。

そして近隣諸国から「屁理屈の王国」と呼ばれ、当初この国に旅行したり商売しに来たりする外国人は屁理屈の習慣に悩まされることになります。しかし、この国の屁理屈文化は世界に発信され、わざわざ屁理屈を学びに来る外国人も大勢います。

ナンタラ王国はちょっと変な文化のある普通の国として落ち着きました。

めでたしめでたし。
お礼コメント
serpent-owl

お礼率 59% (31/52)

 う~ん、なるほど。「批判したり否定したりしない」話し方を国民がこぞって洗練していくと、屁理屈文化が成立していくというわけですか。なるほどなるほど。物語の中盤あたりを思いつく限りの屁理屈で満たしてみると、滑稽味が出せるかもしれません。むちゃくちゃな論理が飛び交う世界。面白そうです。そうか…そのまま終わらせてもいいかもしれませんね。ある意味でハッピーエンドです。最後の方で狂言回し的にソクラテスみたいな人を登場させて、皮肉に満ちた「産婆術」で他人を否定しまくらせて、あっさり消えてもらうというのも趣向としては面白いかもしれません。
投稿日時 - 2001-05-21 12:42:28
  • 回答No.17
レベル10

ベストアンサー率 14% (33/233)

主人公が誰になるかによって、結末がハッピーエンドかどうかって言うのは変わって来ますよね。 仮に、このナンタラ王国のあり方を良く思わない輩が主人公であるとしたら、王国の滅亡もしくは改革がハッピーエンドになるのでしょうけれど、ナンタラ王国をこよなく愛する者が主人公であれば、ある程度のルールを守りつつ、たまにもめごとがあってもすぐ解決し、周りと上手く共存していくこともハッピーエンドだと思いますよ。 ...続きを読む
主人公が誰になるかによって、結末がハッピーエンドかどうかって言うのは変わって来ますよね。

仮に、このナンタラ王国のあり方を良く思わない輩が主人公であるとしたら、王国の滅亡もしくは改革がハッピーエンドになるのでしょうけれど、ナンタラ王国をこよなく愛する者が主人公であれば、ある程度のルールを守りつつ、たまにもめごとがあってもすぐ解決し、周りと上手く共存していくこともハッピーエンドだと思いますよ。

>国民の言動を制約するものばかりで
って思う国民は、正直大袈裟なんじゃないかって思う。いわゆる交通ルールやマナーみたいなものだとしか思わない国民の方が多いんじゃないか。そんな風に思う人物を主人公にした場合のハッピーエンドを想定して考えました。
童話なら、こんな感じがほのぼのとして宜しいんじゃないですか。
補足コメント
serpent-owl

お礼率 59% (31/52)

 御回答ありがとうございます。少々お礼が遅れましたのは泊まりの仕事に出ていたせいです。他意はございません。それにしても、わりとゆっくりしたペースで回答が寄せられていたようで、ある意味、助かります。けど…うーん、答えにくいんでしょうか、この質問?? (^^;
 さて、ご回答の内容につきまして。いや~「王国の滅亡」ってのは過激すぎますよ。童話なんですから。「もしくは改革」というのも、その、何と申しましょうか、作者の技量から言って高度に政治的な内容のものを子どもにもわかるように書くというのは、かなり困難なものがあります。ですからその、古い言葉ですが「国体護持」という枠でいきたいのです。
 「ある程度のルールを守りつつ、たまにもめごとがあってもすぐ解決し、周りと上手く共存していく」…はい、これはたしかに理想です。が、endersgameさんに紹介していただいた「少年」が目撃した事例のように、「イスが飛び交う」ほどの揉め事も、悲しいかな時として起きてしまうものです。それで、No.16のご意見についての補足で触れた「王の願いが、それと逆の結果を生んでいく逆説」について、ほんの少しだけ明かしておきますと、それは「始まってしまった戦いをきちんと終わらせないで消してしまっては、戦いは眼に見えない形で続いてしまう」ということなんです。わりと有名な児童文学の作品で『笑顔同盟』というのがあるんですが、ある意味であれみたいな形です。顔に貼り付けた笑顔の仮面の裏側、そこにある本当の表情の怖さ、みたいな。そうしたものが平穏な王国の日常のそこここに、ふとしたきっかけで噴出する。そうした「逆説」の恐ろしさを描こうと思っています。
投稿日時 - 2001-05-23 21:40:42
  • 回答No.15
レベル10

ベストアンサー率 37% (25/66)

ゆっくり考えてたらぁ~もうイッパイあるぅ(T_T) しかも!これならっ!って思って考えついた内容は north073さんのととっても似てるぅぅぅ ((( T_T) トボトボ でも、だからと言って生意気にも補足要求だけして 知らんぷりぃ~っていうのも「何だかなー?」って思っちゃうしぃ せっかく考えたからぁ~~アップさせてくださいね~!! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ...続きを読む
ゆっくり考えてたらぁ~もうイッパイあるぅ(T_T)
しかも!これならっ!って思って考えついた内容は
north073さんのととっても似てるぅぅぅ
((( T_T) トボトボ

でも、だからと言って生意気にも補足要求だけして
知らんぷりぃ~っていうのも「何だかなー?」って思っちゃうしぃ
せっかく考えたからぁ~~アップさせてくださいね~!!

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カンタラ国王の無茶苦茶な法律に悩みナンタラ王国の将来を
憂う、ナンタラ王国の中でもスッゴク賢い住民の若者数人は
毎夜、頭を寄せ合って「いかにして・・・」と議論を続けて
いました。
そこへ、1人の見知らぬ男がやって来ました。
彼は楽しいことを探しながら世界各国を放浪している旅人です。

旅人「みんなで頭を寄せ合って何をしてるんだ?」
住民は旅人に親切に教えてあげます。
旅人「ふ~ん、君たち程の人間が、万人が全て満足できる国
   があるとお思いなのか?」
  「君たちがこのナンタラ王国を愛してる気持ちはよくわ
   かるよ、だがね、僕は色んな世界を見てきた。
   世界は広くって、それこそ星の数ほど色んな国がある
   んだ。
   大きいの、小さいの、自由に議論が出来る国、
   ここよりももっと厳しい国。
   それにこの国は、みんなが思ってるほど巨大じゃない
   し、妄想に近い夢を掲げていたって、
   実現できるかどうかなんて分かったもんじゃないだろ?
   この国が好きだから、なんとかみんなで良くしよう?
   (≧∇≦)ぶぁっはっはっ!!
   それこそ妄想じゃないかね?
   分かってるはずだよ君らほどの思考力があればね!
   君らは君らが真から望む国へ旅立てばイイんだよ
   至極簡単な事さ!ちょっとした勇気があればね?
   それとも、このちっぽけな国で
   影でコソコソやってるくらいの度量しかないのかい?
   そんな事ないのは分かってるさ!
   もっと自由に世界各国を旅してみないか?
   君らなら大丈夫さ!!」

住人「でも、他の住人はどうするんだ?
   このままこの国とそれを作った国王と共に崩壊しちゃ
   うかも知れないんだよ?」
旅人「彼らは今現在の状況に満足してる。
   何も知らなければそれはそれで幸せなままなんじゃな
   いのかね?
   人は色々さ!だろ?人の価値観なんて多種多様、幸せ
   の定義も多種多様。
   それは君たちが口を挟むことでもないし、
   ましてや何も気付いてない住民にまで
   教えてやる必要はないんじゃないのか?
   教えたところでどうなる?不安は伝染しやすい、
   知らないままで幸せに
   暮らさせてやる方が親切って言うもんじゃないかね?」

そうして非常に優秀な若者数人は更なる新天地へ向けて旅立ちました!
彼らはそれぞれ自分にピッタリな国を見付けてそこの国民となり楽しく過ごしました!
一方、ナンタラ王国に残った住民は、そんな出来事があったことすら知らず
他の国があることも知らず、国王の傍若無人振りも知らず
なんの疑問もなく、今までと同じように楽しく過ごしました。

その後、件の旅人がどこへ行ったのか?
そしてナンタラ王国がどうなるか、そんな先のことは
誰も知る由はない・・・

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハッピーエンドにしようと思ったらぁ、これが一番じゃないかなぁ~?
(^^ゞ私の能力では・・・
ε- (^、^; はぁ~~疲れたぁぁぁ
久しぶりに頭を使った気分ですぅぅぅ・・・熱出そう(爆)
滅茶苦茶な事を書いてると思うけどぉ、突っ込まれても反論できるほどの理論は持ち合わせてないですぅ
ご勘弁を~~~~(シ_ _)シ  ハハァーー
お礼コメント
serpent-owl

お礼率 59% (31/52)

 わかりました。(^^; それでは「異国への旅立ち」編も書くことにします。それで、書き上がった段階で「王国の繁栄」編とどちらがいいか比べてみるとします。
 何と申しましょうか、悩ませてしまったとしたらごめんなさいです。でも、いいノリですよ。ありがとうございました。
投稿日時 - 2001-05-21 22:42:05
  • 回答No.32
レベル10

ベストアンサー率 44% (81/181)

 いつのことなのか、どこのことなのかもわからない出来事です。  ある日、その国を通りかかった若者は、何人もの人に囲まれ論駁され、 困惑する人を見つけました。若者は、その国が質疑と議論を糧とする国 であると見てとりましたが、その一方的な議論の様子に義憤を感じまし た。若者は、すぐにその議論の場に参加し、並外れた弁論術を駆使して、 その場の狼藉者たちを蹴散らしました。ところが、その様子を見ていた ...続きを読む
 いつのことなのか、どこのことなのかもわからない出来事です。
 ある日、その国を通りかかった若者は、何人もの人に囲まれ論駁され、
困惑する人を見つけました。若者は、その国が質疑と議論を糧とする国
であると見てとりましたが、その一方的な議論の様子に義憤を感じまし
た。若者は、すぐにその議論の場に参加し、並外れた弁論術を駆使して、
その場の狼藉者たちを蹴散らしました。ところが、その様子を見ていた
国王は、その国に似つかわしくない論難と誹謗中傷の痕跡をあとかたも
なく消し去ったあと、詔を出しました。
「議論のための議論はなすべからず」
 若者は国王の一方的な処置に立腹し、その国の改革を決意しました。
腕に覚えのある詭弁術、透徹した論理そして深い哲学的知識を武器に
志を一にする同士を糾合し、ゲリラ戦を展開しました。初めは、その国
のごく一部での反乱でしたが、同士は次第に増え、変革運動は燎原の野
火のように広がっていきました。その過程で、仲裁に入ろうとした徳の
高い高僧が凶刃に倒れたり、市井に暮らす無辜の民が傷ついて国を去っ
ていきました。
 若者と同士たちが、都に攻め上り、王宮になだれ込んだ頃にはもう国
民はほとんど残っておらず、王宮内も黴臭い空気が満ちるだけの薄暗い
空間でした。彼らは、衛兵や大臣たちに遭うこともなく国王の執務室に
までたどりつき、ついに国王と対峙しました。若者は全霊を込めて声を
発しました。
「この国の変革を要求する」
 国王は、深々と椅子に腰掛けたまま応えました。
「汝の望みはすでに成就された。このときをもって朕は退位する。汝の
思い通りの国を建てよ」
そう宣言すると、国王は光の粒に分解しながら消えていきました。
「まっ、待て。まだ言いたいこと、聞きたいことがある」
若者がそう言い終わらぬうちに国王は消え、王宮も町も田畑も次第に消
えていきました。
 気がつくと若者は一木一草生えぬ荒野に立っていました。
「国王は逃げたのか」
同士たちに声をかけようと振り返った若者は目を見開きました。そこに
は、広漠たる荒野が広がるだけで同士の影も見えませんでした。そのと
き、若者は深層意識から湧昇する事実に気づきました。同士と思ってい
たのは、実は自分の手、足、目、耳、そう自分の分身であったことを。
 その刹那、若者は自らのなすべきことを悟りました。若者は、荒野に
腰をおろし、ずいぶん近くに見える地平線を眺めました。
「まだ日の入りには間がある」
そう言うと少し口の端を下げました。

 いつのことなのか、どこのことなのかもわからない出来事です。
 夜明け前の荒野に小さな苗木が立っていました。根元にはぼろ雑巾の
ようなものがまとわりついています。が、よく見るとそれはぼろ雑巾で
はなく、若者の骸でした。荒野に糧を得る術もなく息絶えたのか、絶望
の果て自らの命を絶ったのか、それはわかりません。ただ確かなのは、
若者の骸を苗床に苗木が荒野に根付こうとしていることでした。
 荒野の向こうから太陽が顔をのぞかせた瞬間、軽やかな風が苗木をな
でていきました。柔らかな葉についた夜露がはらはらと落ち、苗木が身
を震わせたように見えました。そして、苗木は登る太陽をじっと見つめ
ていました。
補足コメント
serpent-owl

お礼率 59% (31/52)

 そろそろ閉じようかと思います。
 皆様の真摯な努力のおかげをもちまして、物語を書くための材料を期待以上に豊富に与えていただきました。よいものが書けそうです。皆様の言葉がなければ、私自身ここまでの認識には至らなかったと思います。本当にありがとうございました。

 ただ…これは書こうとしている物語とは別の、現実のことですが、閉じるにあたって申し述べておかなければならないことがあります。kojoさんご紹介の「小娘」さんが感じた疑問への、もう一つの答えでもあります。
 この場でも間接的に言及されている「削除された質問スレッド」のことです。

 質問「ネットの中で真なるもの…」等において、私自身、行動を誤っておりました。それが削除の大きな要因の一つだったと反省しております。「フォローできないか」という気持ちが妙に先走ってしまっていたのです。結果、場を混乱させてしまいました。それは、私より後に回答された方々の努力さえ無に帰してしまうほどの傷だったのだと考えています。
 ご不快に感じられた関係者各位、管理スタッフ各位に、この場をお借りして心よりお詫び申し上げます。すみませんでした。

 このことを申し上げることもまた、この質問を立ち上げた目的の一つでした。「言いたいこと」とは、また別の。
 とはいえ、この場に発言はされなかったものの、この場に関してご不快に思われている方も多くおいでであろうと思います。そう思われた方は、どうぞ「手紙」を。私は首を洗って待ちます。

 これで目的はすべて果たされましたので、この質問は閉じさせていただきます。

 ポイントですが、作者の構想を明晰化するのに決定的な役割を果たしていただいたkojoさんに「良回答」を、カンタラ国王の設定変更に力をお貸しくださったpyonkotanさんに「次点」を、とさせていただきます。
 繰り返しになりますが、皆様のご助言がなければここまでの認識は得られなかったと思います。ありがとうございました。
投稿日時 - 2001-05-26 20:04:52
お礼コメント
serpent-owl

お礼率 59% (31/52)

 またまた力のこもった大作、ありがとうございました。他の方も含めてですが、本当に貴重なお時間を割いていただいて恐縮です。

 なにかこう、ヘンな喩えですが始まり方と終わり方が『浦島太郎』のようですね。行った先が竜宮城ではなく空っぽの王宮という違いはありますが。主人公の「若者」は、清水義範さんの短編『猿取佐助』に似てます。これは哲学者のサルトルの歩みを、忍者・猿取佐助の物語という形でパロった作品です。ところどころニヤリとさせられます。
 そして、ラストに至るまでの作品全体には深い味わいの寂寥感が漂っていますね。この表現力はハンパじゃないです。ただ、ちょっと対象年齢が高くなるかもしれません。『平家物語』に象徴されるような日本的美意識の、小さなカケラくらいは感じられる年齢でないと深く味わうことは難しいでしょう。
 ラストは…うーん、何か意味深いですね。ある意味でハッピーエンド…なのでしょうか。もう少し味わって、考えさせてください。
 主人公のキャラクターとその求めるものは、作者として考えている方向と少しちがいますが、ともあれ、貴重なアドバイスとして拝聴いたしました。
投稿日時 - 2001-05-26 13:14:48
  • 回答No.6
レベル11

ベストアンサー率 38% (116/304)

「ちなみに」の部分と、「歴史をないがしろにする」の部分が、「仮定」とどうつながるのかよくわかりませんので、本題であろう「法令施工後のハッピーエンドな国の行方」だけを考えます。 「他人の意見を批判しない」だけなら、「ブレインストーミング」に似ていると思います。 つまり、「他人の意見に賛成できないなら、より良い(より大勢に賛同される)別の意見を出す」ように、国民みんなが考えるようになったとするとハッピ ...続きを読む
「ちなみに」の部分と、「歴史をないがしろにする」の部分が、「仮定」とどうつながるのかよくわかりませんので、本題であろう「法令施工後のハッピーエンドな国の行方」だけを考えます。

「他人の意見を批判しない」だけなら、「ブレインストーミング」に似ていると思います。
つまり、「他人の意見に賛成できないなら、より良い(より大勢に賛同される)別の意見を出す」ように、国民みんなが考えるようになったとするとハッピーエンドになりませんか?
新しい意見がすばらしい物なら、先に古い意見を出した人も、「納得」して賛同してくれるのではないでしょうか。
国民の向学心も上がり、国全体が豊かになるといいですね。
お礼コメント
serpent-owl

お礼率 59% (31/52)

 御回答ありがとうございます。なるほど、ブレインストーミングですか。何かに悩んでいる国民にブレイクスルーのヒントをつかんでもらうためとか、そういう場合にはとても有効ですね。参考にさせていただきます。ただ、国民同士のどんな対話にもブレインストーミングの手法が適しているかどうか…。ストーリーにふくらみを持たせるために、「相手の意見を批判したり否定したりできないと困るような場」も盛り込もうと考えているのです。例えば、大学とか。表面的な言葉のやりとりしかできなくなって、この国の諸科学が停滞してしまって、国力の衰退につながって…と。
 よろしかったら、またご意見をお聞かせください。
投稿日時 - 2001-05-21 00:14:41
  • 回答No.22
レベル11

ベストアンサー率 30% (77/250)

ナンタラ国王は頭をいためておりました。 「王国の民から不満が出ておる」 「こんなはずではなかったのだ」 国王は思いました。 そもそも、民には力がないと思って、この国をつくりあげたのだ。 おたがいの批判や、意見の交換にはそれ相応のおつむと、何かもめごとになってしまった場合に、それを丸く収める力がいるのだ。 だから、何かやっかいごとが起こったときには、わしに直訴することを王国の民には許した ...続きを読む
ナンタラ国王は頭をいためておりました。
「王国の民から不満が出ておる」
「こんなはずではなかったのだ」
国王は思いました。

そもそも、民には力がないと思って、この国をつくりあげたのだ。

おたがいの批判や、意見の交換にはそれ相応のおつむと、何かもめごとになってしまった場合に、それを丸く収める力がいるのだ。
だから、何かやっかいごとが起こったときには、わしに直訴することを王国の民には許したはずである。
うらまれるのも、トンマだとののしられるのも、わし一人で十分だ。

「あーあーあー、どうしようかのう・・・」
「どうしようかのう・・・」
「どうしようかのう・・・」

国王はそもそも一人ですが、国民へのお告げの発信や、国政を考える大臣たちはちゃんとおりました。国政はむつかしい問題なので、大臣たちの考えも微妙に違っていました。(それは、また王国の民を混乱させるもとにもなっていたのですがね。)大臣はいろいろな国の出身で、いろいろな考えをもっています。

「国王!国を平和におさめて養っている恩義もわからない愚かな民は、見捨ててほかの星に行きましょう」
「カンタラ王、民が育つのを待ちましょうぞ。われわれと同じ知恵を身につけるのは100万年かかりますぞ」
「あきらかな悪人は処罰、つまり抹消すべきですな。善良な民に損害を及ぼします」

「その処罰に不満が出ておるのだ。通りすがりの善良な民を言葉の刀でばったばったと切り付けていき、金目のものを奪い、殺し、外国で前科100犯を犯した通り魔も、あへんの中毒者も、揉め事が起こり、爆発して今尚放射能が残っている廃墟も、消す事はならぬというのか・・・わしの国の歴史には、醜いもの、悲惨なものは残したくないのだ。
わが国にはどんどん新しい民が移民してきておる。わしは新しい民には、こどもたちには美しいものしか見せたくないのだ・・・わしはやはり・・・なのか・・・」

カンタラ国王の背中は夕日に小さく見えました。
語りながら、国王の顔が、どんどんどんどんと歳をとっていくように見えました。
「国王・・・・」
大臣たちの錯覚ではありませんでした。見るまに、国をおさめることに疲れたカンタラ国王はいまや、疲れきり、しぼみきった小さな老人になってしまいました。
もう国をおさめることはできないでしょう。

ひとりの大臣がいいました。
「しゃーない、オレやるわ。」
窓の外には、力をもつ多くの国民があふれておりました。
この知らせはまたたく間に広がり、新しい法令が制定されました。

パラレルストーリー1.
 すべての王国の民に言論の自由、批判や意見交換の自由が与えられました。しかし、揉め事をおさめる法律もなくなりました。ナンタラ王国は無法者の国となり、腕に覚えのあるものならば、一生に一度は訪れてみたい憧れの土地となりました。

パラレルストーリー2.
 引き継いだ大臣は、賢く強く、しなやかな考えの持ち主でした。カンタラ国王の理想を引き継ぎつつも、意見を批判しあっても構わない場所として居酒屋を作りました。昼も夜も営業している居酒屋ですが、その議論をほかの場所まで持ち込まないことが規則です。国民の意見を取り入れ、始めは試験営業を行い、業績を分析しました。お酒の苦手な人、(お酒は苦いですからね)行くのはご自由です。大人の人だけが来てくださいね。

あー。ここで長文書いてしまうとは・・・serpnet-owlさますみません。お手柔らかに。
補足コメント
serpent-owl

お礼率 59% (31/52)

 どうも、女性とおぼしき回答者が続けて見えられて、個人的にウハウハしております。あ、いや。「ヤロウは来るな」という意味ではありません。念のため。男も好きですので。はい。

 では、「歴史」というものについて。これも実は、この質問および物語にとって大切な要件です。
 高橋哲哉さんというフランス現代思想研究者が『記憶されえぬもの、語りえぬもの・歴史と物語をめぐって』という文章の中でこんなことを書いています。
 20世紀には「考えつづけねばならない恐るべきこと」がたくさん起きた。「考えつづける」ためには記憶しなければならない。が、その記憶は試練にかけられている。時の流れ、証人の死、「日常」にかまけての忘却、生き残りによる歪曲…などの。しかしそれら以上に深刻な「記憶の試練」は、「出来事の消失という出来事」ではないか。出来事そのものが、あらかじめ起きもしなかったこととして痕跡そのものから消し去られているとしたら、記憶することも、考えつづけることもできない。しかし、だからと言って「消し去られているのだから語りようがない」とあきらめてしまうのなら、「記憶の抹消という《完全犯罪》にわれしらず加担する」ことになるのだ、と。
 具体的には、回答No.2の補足で触れたような、ナチスによる「焼かれた村の地名ごと抹消」みたいなものをイメージしていただければよいかと思います。たとえ悲惨で醜いものであっても、考えつづけるためには見据えなければならない。そうしない限り、共同体としてそうした事態を上手にこなす「強靭さ、たくましさ」を持ち得ない。そういうことです。
 物語上でも、ナンタラ王国およびカンタラ国王が、そうした「歴史の抹消、記憶の抹消」をするのみで、そこから学ぶことがなかったがために脆弱性を克服できず、「モメゴト、即、家消去」という硬直した法体系しか持ち得なかったという描写をするつもりです。子どもにわかるように書くのはホネですが。(ちなみに、刑の苛酷さと社会の安定度は逆比例することはたしかです。言い換えれば、刑罰の苛酷さはその社会の安定度を計るバロメータになります。)

 それからその…「あきらかな悪人」についてなのですが。えーと、ですね…「スキーの初心者くん」…つまり、その、んーと、パラレルじゃない人に関しては、「ある国民」は「死刑にしなくていい」と考えているようです。えー、その、ですから、そこについては、んー、「ある国民」は不満ではない、と。
 で、それとは別の「香辛料くん」に関しては、「ある国民」は「カンタラ国王に睨まれている《ぺるそな・のん・ぐらーた》という点では同類かな」という感じで、どうやらその、友情に近いものすら感じているようなのです。
投稿日時 - 2001-05-24 00:07:50
  • 回答No.1
レベル13

ベストアンサー率 23% (441/1845)

「ちなみに」に関しては考えずに回答します。 「肯定だけ」でそれ以外はしないと言うことだと 「他人と意志の疎通ができない」と言うことになりますよね。 自分の意見は誰にも否定されず自分の言うことは正しい、そして反対意見は聞かない。 外には出ているけれど「引きこもり状態」ですよね 議論のない国は発展することもないと思いますよ。 国としても個人としても。 そして人と人のつながりも立たれてしまうので ...続きを読む
「ちなみに」に関しては考えずに回答します。
「肯定だけ」でそれ以外はしないと言うことだと
「他人と意志の疎通ができない」と言うことになりますよね。
自分の意見は誰にも否定されず自分の言うことは正しい、そして反対意見は聞かない。
外には出ているけれど「引きこもり状態」ですよね
議論のない国は発展することもないと思いますよ。
国としても個人としても。
そして人と人のつながりも立たれてしまうので
国としては崩壊を辿ると思います

余計なことですが
最近のゆとり教育には今あげたような状況につながる気がします。
補足コメント
serpent-owl

お礼率 59% (31/52)

 PEPSIさん、こんにちわ。いの一番の回答、ありがとうございます。
 そうですね、後から回答された方々も、やはり「ナンタラ王国に明るい未来はない」というお考えのようです。だから詰まってしまうのです。ストーリーが。何とか打開できないでしょうか。

 「ゆとり教育」については僕は「愚民教育」だと思っています。これは現実の日本の話ですけどね。町村さんとか、そのあたりの文部大臣たちは、未来の歴史の教科書ではあんまりよく書かれないのではないかと思います。「国益を損ねた」とか。…それでも「歴史」があるだけいいです。ナンタラ王国に比べれば。
投稿日時 - 2001-05-20 13:07:39
  • 回答No.29
レベル13

ベストアンサー率 51% (536/1044)

童話の話の御質問でしたね。 もう一つのストーリーの方を、御注文にしたがって考えてみました。 「ぱのぷてぃこん」ということと「れきし=きおく」ということがキーワードになっているものと愚考いたします。 (記憶といえば、昔の拙い回答を憶えていていただいて、ありがとうございました) ただ、この二つを一緒の話に盛り込むのは難しい(わたしには)ので、道徳の教科書みたいな話になっているかもしれませんが御容赦くだ ...続きを読む
童話の話の御質問でしたね。
もう一つのストーリーの方を、御注文にしたがって考えてみました。
「ぱのぷてぃこん」ということと「れきし=きおく」ということがキーワードになっているものと愚考いたします。
(記憶といえば、昔の拙い回答を憶えていていただいて、ありがとうございました)
ただ、この二つを一緒の話に盛り込むのは難しい(わたしには)ので、道徳の教科書みたいな話になっているかもしれませんが御容赦ください。

王様は、きまりをつくったので、少しは平和になるだろう、と思いました。
ところが、来る日も来る日も、やってくる訴えは減りません。
「わたしのいうことを批判するんです。あの家をけしてください」
「わざわざ家に文句をつける落書きを書くんですよ。なんとかしてください」
王様は、そのたびに言葉を消したり、家を消したりしなければならなくなって、たいへんいそがしいままでした。
* *
そんなこととは関係なく、街はいままでどおり人やけものや鳥などでにぎわっておりました。
昔から住んでいたものもいれば、新しくやってきたものもいます。
ここに新しくやってきたハトさんがいます。
「やあ、いい空き地があるぞ。ここに家を建てよう」
家を建ててはみたものの、なぜかあまり人がやってきません。それでも、そのうち、ツバメさんやフクロウさんもやってきて、それなりにいい家になりました。
ところがある晩、家に落書きをされてしまったのです。
「この空き地はのろわれた土地。とっとと家をしめてしまえ」
ハトさんにはわけがわかりません。
「落書きしないでくださいね」
と試しに家の外に張り紙をして、その日は少し変な気持ちで過ごしました。
ところが、次の朝、ハトさんが目覚めたのは家の外でした。そして戸惑うハトさんの頭に、ひらひらと紙が落ちてきました。
『他人の意見を批判する穏やかならぬ家なので、消すこととする。 王様』
ハトさんがさめざめと泣いている前を通り過ぎる老人達は、ひそひそとこんな話をしています。
「そ~おいえば、ここの土地に昔あった家も消されたんだったのお」
「おお、あの大騒ぎのあった家かあ。あのときは大変だったような気もするがあ、はて」
「何が悪かったんだったかのお」
「そ~おいえば、昨日までここにどんな家があったのかのお」
「はて? まあ、近づかんほうがええ、くわばらくわばら」
ハトさんはとぼとぼとその土地を去り、また、ハトさんが来る前のような空き地だけが残りました。
 * *
王様は、ある日あることに気がつきました。
なんだか、昔消したはずの家が、また訴えられているのです。
でも昔の帳簿を見てみても、家主さんは別の人です。
気のせいかな?
次の訴えは、たちの悪い落書きの件でした。ところがこれも見た覚えがあります。
あれあれ?
その次は…
一日が終わると、王様は、つかれはてて、ベッドに倒れ込みました。
やれやれ、疲れすぎかな。「でじゃぶ」とかいう病気かな。
「いえいえ、それはほんとだよ~。まっくら蔵を見にお行き~」
窓の方から、うたう声が聞こえます。そちらを見ると、ばさばさ、っと一羽の鳥が飛んでいきました。
まっくら蔵とは、王宮の地下にある大きな蔵です。消えてしまった家や言葉は全部その中にあるのです。
王様は、気味悪く思いながら、さびついた蔵への扉を開けました。
蔵では、こびとさんが家や言葉を整理していました。
「このいえはこれでなんけんめ?」
「それはもう3けんめ!」
「またおなじことばがやってきたよ!」
「もうそのことばはみたくないよ!」
やかましく言い合っています。
暗い中、目をこらして、王様が見てみると、今日最初に消した家がありました。そして、その下にも同じ家が、さらにその下にも同じ家が…。
王様は、普通の人よりほんのすこし賢かったので、それを見るとすぐに自分の部屋に駆け上がりました。
そして、ペンをとり、新しいきまりを書いたのです。
『国民は、来客の意見や主人の意見に問題があると思うときは、国王に相談すること。
 国王は、本当に問題があると思った意見については、言ったものの名前を消して、家の中に置いておくこととする。
 それでもおさまらないようなときは、やはり言葉や家を消してしまうことになるが…』
そこまで書いて、ふう、とため息をつきました。自分が忘れていたのがどういうことか、気がついたのです。
『国民よ、悪い言葉や家は消してしまえばよいものではない。同じことを繰り返さないように、憶えておく勇気が大事なのだ』
  * *
街では、ハトさんがまた家を建て始めました。
ときどき落書きをする人もいますが、それを注意しただけで、家を消されることはありません。
それに、昔より街がきれいになったような気がします。
老人たちがとおりすぎながら、話をしています。
「あー、あの家の上に新しい家を建てるのかのお」
「あの家は、あんな言葉でいっぱいになったから、鍵を閉められてしまったのじゃったなあ」
「もう、さんざん言ったあとじゃ、新しい家はきっと大丈夫じゃろう」
ハトさんはそんな声を聞きながら、新しい家に飛んで行きました。

……うわーい、「ぱのぷてぃこん」が消えちゃったよお! 
というわけで、「れきし=きおく」の部分を主にしてまとめてみました。
書き足りない部分もあるように思うのですが、力及ばずであります。参考程度にしていただければ幸い。
たとえば、王様の新しい法令には、他にもいろいろな対処法が書かれているはずなんです。
「家に鍵をかけて放置しておく」
「両当事者が直接話ができる部屋を王宮につくっておく」
「悪いことをしたと思っている人が謝ることができるような場をつくっておく」
「冷静に考えるとしまった!と思う言葉は匿名にする」
等々。

y2a2さんの御回答ですべてを言い尽くしているような気がするだけに、蛇足でしかないのですが、でしゃばりを許していただけるならば、y2a2さんのストーリーが全体を貫くものになって、その他のいろいろな話がその本の中で起こることとして語られるというのはどうでしょうか。
それは、できの悪いこんな話を救ってくれということか? と言われれば、頭を掻いて逃げるしかないのですけどね。
…と書いていたら、新しいお礼や補足がつきましたね。げ。また外しているのでしょうか?
補足コメント
serpent-owl

お礼率 59% (31/52)

 作者の問題意識を的確に捉えていただき、ありがとうございます。それに、またまた多大なお時間を割いていただいたにちがいありません。恐れ入ります。
 「記憶されなかったことは繰り返される」というわけですね。このことも作者として物語に盛り込みたい重要な要素です。とても参考になります。もっとも、ナンタラ王国の非常に賑やかな地方では「記憶されているのに繰り返される」こともしばしばあるようですが、ブンケガック郡フィロソフィ村のようなのんびりした地域では、あまり問題にはなりますまい。
 おっと、そうそう、「地域差」というのも設定して描写するつもりでいるのです。ナンタラ王国のスキエンチア地方などでは数式や客観的データの力で国民同士の語り合いはすっきり解決する場合が多いのです。が、フィロソフィ村での話というのは「解」に辿り着くまでの手間がハンパじゃない場合もあります。また地方によっては…例えば性的な事柄に関する悩みを語り合う場などでは、公序良俗という枠をいささか寛大なものにしなければならないでしょう。カンタラ国王が、そうした地域差を考慮した法運用をしていることにするかどうか、これが微妙にストーリー展開に影響しますので、ちょっと思案中です。
 …と、話が逸れました。そうです。「考えつづけるためには記憶しなければならない」。前に挙げた高橋哲哉さんはレヴィナスの『全体性と無限』を引きながら「死者たちの《弁明》の物語が生起しなければならない」と述べています。そのためにも「記憶しなければならない」。記憶しなければ、繰り返されます。おっしゃるとおりです。

 それに、大変に内容豊かです。
>「家に鍵をかけて放置しておく」
>「両当事者が直接話ができる部屋を王宮につくっておく」
>「悪いことをしたと思っている人が謝ることができるような場をつくっておく」
>「冷静に考えるとしまった!と思う言葉は匿名にする」
 これらは、物語終盤でカンタラ国王が真剣に考慮する施策として、何らかの形で物語に盛り込もうと思います。
 ありがとうございました。
投稿日時 - 2001-05-25 00:39:06
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