文学とは、主観から客観へと解きほぐす作業

このQ&Aのポイント
  • 文学とは、自己形成の環境を主観から客観へと解きほぐす作業である。
  • 「私小説」は、日本の文壇における特異な文学のジャンルであり、フィクションや歴史の想像的解釈によって描かれるノヴェルの領域を高く評価しない傾向がある。
  • 「ノヴェル」は、ここではノーベル文学賞や西洋の小説を指すのではなく、フィクションの流動や想像力を通じた作品の範囲を指している。
回答を見る
  • ベストアンサー

もう少し解説していただけないでしょうか

 日本語を勉強中の中国人です。下記の文字の意味はなんとなくわかるのですが、もう少し解説していただけないでしょうか。 「文学とは、多くの場合自己形成の環境を主観から客観へ解きほぐす作業だということができるだろう。日本の文壇の特異な風土をつくってきた「私小説」への偏好は、フィクションの流動や歴史の想像的解釈によって描くノヴェルの領域を決して高く評価しようとはしなかった。振りかえってみれば、そこに芥川賞を純文学の領域を権威たらしめた存在理由があったといえよう。」 1.「文学とは、多くの場合自己形成の環境を主観から客観へ解きほぐす作業だということができるだろう」はどういう意味でしょうか。 2.『風土をつくってきた「私小説」』は文中でどういう意味でしょうか。特に「風土」の意味がよくわかりません。   3.文中の「ノヴェル」はノーベル文学賞のことでしょうか。それとも西洋の小説を指すのでしょうか。  また、質問文に不自然な表現がございましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • MichiyaS
  • ベストアンサー率40% (34/83)
回答No.6

質問1  文学とは作業だ。と書いてるんですが、文学は名詞なので変です。 文学作品を読者が読むことを作業だと言ってるのか、文学作品を作家が作る(書く)ことが作業だと言ってるのか、はっきりわかりません。 読者が読むことを意味しているなら、文学作品を読むことで客観的な視点からもアイデンティティー(自我、自己同一性、世界観)を確立できる、といったような意味だと思います。 作家が作品を作ることを意味しているなら、文学作品とは作家がアイデンティティーを確立してきた体験を文章にしたものだ、といったような意味だと思います。 おそらく後者の意味だと思います。 質問2 風土の本来の意味は「土地の気候・地形・地質など」です。 質問文の場合は文壇を取り巻く状況、風潮、といった意味です。 「日本の文壇の特異な風土をつくってきた「私小説」への偏好」 は、 「日本の純文学作家や評論家達(文壇)が私小説に偏向したために、日本の文壇には特異な風土がつくられた」 と言い換えることができますね。 明治時代から昭和初期にかけて、自己体験を書いた作品ばかりが評価されていたのです。それを日本の文壇の特異な風土と言ってます。 質問3 ノヴェルは小説です。ノーベル賞とは関係ありません。西洋の小説に特定しているわけでもありません。 実体験を書いた「私小説」と対比させて、私小説ではない小説(フィクションの流動や歴史の想像的解釈によって描かれた小説)のことを意味しています。 ちなみに芥川賞の芥川龍之介は、私小説作家ではありません。「フィクションの流動や歴史の想像的解釈によって描かれた小説」を書いています。

awayuki_cn
質問者

お礼

 再びありがとうございます。大変助かりました。本当にありがとうございました。

その他の回答 (5)

noname#259625
noname#259625
回答No.5

>1.「文学とは、多くの場合自己形成の環境を主観から客観へ解きほぐす作業だということができるだろう」はどういう意味でしょうか。 「自己形成の環境」=自分が成長していく様子。「主観」=自分から見ること。「客観」=他人から見ること。 つまり、「自分の成長を、他人が見ているみたいに書く」=文学、という意味。 >2.『風土をつくってきた「私小説」』は文中でどういう意味でしょうか。特に「風土」の意味がよくわかりません。 「風土」=特徴、とくちょう。「私小説」=作者の体験(生活)を小説にしたもの。「自分の成長を、他人が見ているみたいに書く」と同じ。 >3.文中の「ノヴェル」はノーベル文学賞のことでしょうか。それとも西洋の小説を指すのでしょうか ノヴェル=ノベルとも書く。ノベル=小説。 結論: 「文学とは、自分の成長を他人が見ているみたいに書くことだ。「私小説」は日本の文学界の特徴だ。「私小説」はフィクションや歴史小説を高く評価しなかった。それが、芥川賞が文学界で権威がある原因だ。」 日本語の勉強、がんばって!

awayuki_cn
質問者

お礼

 早速のご回答ありがとうございます。大変参考になりました。どうもありがとうございました。

  • MichiyaS
  • ベストアンサー率40% (34/83)
回答No.4

「そこに芥川賞を純文学の領域を権威たらしめた存在理由があったといえよう。」は、正確な引用でしょうか? 「を」が重複していますが、「権威たらしめた」の目的語が「芥川賞」と「純文学の領域」のふたつということになり、文章の構造としておかしく、文意も通じないように思います。

awayuki_cn
質問者

お礼

 ご指摘どうもありがとうございました。原文をもう一度確認させていただきました。大変申し訳ありませんが、入力ミスがあります。訂正いたします。「そこに芥川賞を純文学の権威たらしめた存在理由があったといえよう」が正しいです。これ以外は原文と一致しております。

noname#194996
noname#194996
回答No.3

1)文学とは、多くの場合自己形成の環境を主観から客観へ解きほぐす作業だ 自分は何者か、世界は何なのかを考えるツールとして、文学は文字と文章を使って自分自身にはじまり他人にも、ついには誰にでも理解できるような環境を作るという方法を取ります。いわゆる表現ですね。そういったことを言っているのでしょう。 2)『風土をつくってきた「私小説」』は文中でどういう意味でしょうか   >日本の文壇の特異な風土をつくってきた「私小説」への偏好 と解釈するべきです。日本の近代の文学者達(彼らはお互いに親しく付き合うことが多くその多少閉鎖的な集団を文壇といっていました)とその作品群がかもしだす雰囲気、歴史的な傾向は「私小説」という形式を好んだ(たくさん書かれた)ことから作られてきた というような意味だと思います。 3)文中の「ノヴェル」はノーベル文学賞のことでしょうか。それとも西洋の小説を指すのでしょうか。 >フィクションの流動や歴史の想像的解釈によって描くノヴェル  の領域を とかかれていますので、ノヴェルとはここでは日本の作家が作ったものを含む「物語的な小説」をさす言葉のようです。

awayuki_cn
質問者

お礼

 ご親切に回答していただきありがとうございます。大変参考になりました。本当にありがとうございました。

回答No.2

1、書くことで精神疾患を治癒せんとする心理学療法もありますね。書くことで、主観から客観への移行に繋がるとは、そういう意味合いがあります。 2、時代環境とか、時代状況という意味でしょうね。 3、レシ(物語=ロマン)とノヴェル(小説=フィクション)という分割法の一方という意味です。そして、フランス文学においては、レシには私小説的なニュアンスがあって、たいていの作家のデビュー作はレシになります。レシによって、いわば、自己紹介し、その後、ノヴェルを書くというのが、一般的なフランス作家の流れです。 掲げられた私小説に対する文章について、一言。 私小説とは、架空の物語を排除して、リアリティとは何かを突き詰めた結果、生まれたものなのです。真実の追究なのですね。小説=フィクションという西欧の流儀に異を唱える為に、あえて、リアリティ重視という意味合いで「私」小説としたのですね。そして、嘘の無い世界を描くからこそ、「純」文学と吹聴できたのです。で、私小説を書くために、故意に、破天荒な私生活を送り、悲惨な目に合い、悲しく苦しい思いをして、それを(私)小説にしたのです。読者は、ああ、馬鹿な奴が居るなぁとか、自分も結構、大変な目に合っていると思って居たが、自分より大変な思いをして居る馬鹿が居るんだと、安心感のようなものを与えられたりしていたのですね。私小説は、たいてい、ハッピー・エンドとはなりません。人生は、全てハッピー・エンドになる筈も無く、そういう意味でも、リアリティがあるということになっていました。大正私小説は、そうして、隆盛を迎えていたのです。 そういう伝統は今も生きていて、今日でも、変わらず、私小説、または、私小説的なものが芥川賞を取りますし、私小説の伝統は、一向に衰えていません。時として、日本文学は終わったなどと言われるのは、私小説的なものの衰退が眼に見えて現れたときですよね。 文学一般が「主観から客観へ解きほぐす作業」だとしても、私小説は、あくまでも主観に留まります。客観的真実などはありえず、あるのは、個々人の立場、視点に立っての一つの事実だけなのです。こういうことは、近年のヨーロッパ思想、哲学での見解と合致しています。

awayuki_cn
質問者

お礼

 早速のご回答ありがとうございます。とても参考になりました。本当にありがとうございました。

  • suzukikun
  • ベストアンサー率28% (372/1325)
回答No.1

1.「文学(小説を書く・詩を書くなど)は自分自身の意識を高めるために自分本位じゃなく、他人の目を通して行えるようにすること」くらいの意味では? 2.「風土」だけをここできっちゃうと意味不明になるので、「日本の文壇の特異な風土」と解釈しましょう。 日本文学の特徴に「私小説(作者が自分自身の生活体験を綴つづりながら、その間の心境や感慨を吐露していく小説。大正時代に流行った)」というものがあり、それが西洋の想像力で書かれることの多い小説と日本の筆者が主体になることが多い小説の差がでている…という感じでしょうか。 小説家自身が体験したことを小説として(ある程度のフィクションを入れつつ、現実に即したような話)書くことが日本文学は多いのです。俳句・短歌も自分の気持ちを入れることが多いですよね。 3.「ノヴェル」は素直に「小説」のnovelです。日本の小説と対比させようとしているのでしょう。 純文学と呼ばれているのは空想ではなく、主に小説家自身の心情が出ている物(私小説)が多いのです。 ただ、最近は純文学とそれに対する大衆文学はあまり区別されていないように思えます。

awayuki_cn
質問者

お礼

 早速のご回答ありがとうございます。大変参考になりました。本当にありがとうございました。

関連するQ&A

  • 私小説はどの文学賞に応募すればよいですか?

     こんにちは。お忙しいことと思いますが、回答宜しくお願い申し上げます。  性とある疾患をテーマにした私小説を書きました。  しかし、どの文学賞に応募すればよいのかわかりません。純文学と大衆文学もいまいちよくわかっていないようです。自分でも調べましたが、gooでの意見も聞きたいと思いまして。  お詳しい方、主要な文学賞の特徴と、私小説を受け入れてくれる文学賞の種類をお教えください。

  • 今年出版された小説でお勧めの作品を教えて下さい

    今年出版された国内の小説(文庫版含む)の中でお勧めを教えて下さい。 ジャンルは問いません。純文学でもライトノベルでも構いません。 ただ普段小説を殆ど読まないので、娯楽性の高い作品を歓迎します。 「小説ってこんなに面白いんだ!」と思わせてくれる作品がいいです。 お勧めの基準は、みなさんのご主観で構いません。客観的に「売れている」作品でも結構です。 出来ればお勧めの理由も書いて下さると嬉しいです。 それでは、よろしくお願いします。

  • ライトノベルについて

    ライトノベルについて 僕は今、小説を文学賞に応募しようと思っているのですが、投稿サイトで発表した作品であるため、大手文学賞に応募できません。 なので、商業誌未発表可のライトノベル文学賞に応募しようかと思っているのですが、僕の作品はライトノベルといえるのかがよく分からないのです。 内容はサスペンス調で、性描写も多少あります。 モンスターは出てこないし、萌えキャラもでてきません。レイプや暴力シーンを連想させるような内容も含まれます。 こんな作品でもライトノベルとなり得るのでしょうか? もしよかったら、ライトノベルの中にある重い作品や暗い作品等があったら、合わせて教えてください。 僕はライトノベルを読んだことがないので、とても困っています。 よろしくお願いします。

  • "よい"小説とは?

     よい小説ってどんなものをいうのでしょうか?  もちろん人それぞれ価値観が違うので一概にはいえないと思いますが、 ここでは、文学賞に選ばれるなど、客観的判断に基づくよい小説という意味 で受け取ってください。  ちなみに私にとってよい小説とは、登場人物に感情移入できるものとか、 描写が巧みなものなどがそれにあたります。

  • ごく短い短編の文学賞は?

    15枚にも達しないくらいの、ごく短い短編小説を募集している文学賞を教えてください。 ネットで検索してみたりもしたのですが、探し方が悪いのかなかなかこれというものを見つけられません。 なるべく短く…超短編、といって良いくらいのものでも可能な賞を探しています。 ジャンルは問いません。ライトノベル系歓迎です。 どなたかご存知でしたらご教授願います。

  • 文学的に評価されているライトノベルを教えてください。

    文学的に評価されているライトノベルを教えてください。 正確に分類するのは難しいかもしれませんが一般的にライトノベルとされる作品、つまりライトノベルというジャンルが成立してからのもの(昔の児童文学などは含まない)で、文学的な評価が高いものを教えてください。 ここで言う文学的な評価とは、エンターテイメントを含む広い意味での小説としての評価ではなくてあくまでも純文学的な評価のことです(純文学もエンターテイメント化してきてるよ的なつっこみはナシで・・・)。 例えば文学畑の小説家や評論家が評価しているとかそういうライトノベルを知りたいです。 ちなみに筒井康隆が書いたライトノベル、とかそういう系統のものはナシで、あくまでもライトノベル作家の作品でお願いします。 知っている方は知っているだけ挙げて下さい。

  • 文学賞への応募に二重投稿禁止というのはどういう意味でしょうか?

    小説を文学賞に投稿したいのですが、たとえば何らかの賞に投稿して落ちてしまった場合、また別の賞に投稿することはできませんか? 二重投稿を禁止されているのはどの文学賞にもみられる条件のようですが、それは同時に複数に投稿してはいけないというだけの意味なのでしょうか?落選した作品をまた別の賞に、も不可能という意味なのでしょうか? もし後者の場合、どの賞に投稿するかが致命的になることもあると思います。(芥川賞では落ちたけれど直木賞だったら受賞したかもしれないなど) 文学賞を受賞された小説家の方々はこのような葛藤を経験してきておられるのでしょうか。どなたか教えていただけますか、よろしくお願いいたします。

  • 文学賞の受賞率はどれくらいですか?

    別に自分が小説を投稿しようと思っているわけでは無いんですが、少し気になったので質問させて頂きます。 調べてみたらYAHOO!文学賞や直木賞まで実に多くの文学賞が検索に引っ掛かり、その応募数も様々でした。 そこで知りたいのは競争率の少ない文学賞って何なのかと言う事です。 直木賞とか芥川賞などの有名な文学賞は良く耳にしますが、地方や(会社など公式の)ネットなどで行われている文学賞の応募数はどれくらいなんでしょうか? 詳しい方どうぞ宜しくお願い致します。

  • 文学の境界線とは

    ライトノベルやケータイ小説、はたまたボーイズラブ小説の類は文学といえるのでしょうか?これらの愛読者は将来、皆さんの愛読されるような本へと大きく移行する可能性はあるのでしょうか?  決してハイカルチャーだけに価値があるとは思いませんが、本屋を覗いても年を追うごとに内容の薄い本が幅を利かせているように感じます。  どこから先を文学と呼ぶのでしょうか?全くの主観、私見でも結構です。皆さんのお考えをお聞かせください。よろしくお願いします。

  • 小説的に文章が上手い人は?

    僕は小説家になりたいです。 小説家になるには、よく読み、よく書くことが大切だと言われています。自分なりに本をたくさん読んでいるつもりです。私はいわゆるライトノベルというジャンルの賞に応募しているのですが、いくら、ライトとは言え、文章力が必要だと思います。 そこで、 文章を書くのが上手い小説家を教えてください。ジャンルは問いません。回答者様の主観的な感覚による判断で構いません。 ちなみに僕は高校生です。 僕としては中原中也は詩ですが上手いなぁと思います。