テンソル解析の基底変換についての疑問

このQ&Aのポイント
  • テンソル解析のテキストを読むと必ず、テンソルの基底変換の話が出てきます。基底ベクトルが回転などして変わった場合、その表現がどのように変化するかが重要な要素です。
  • テンソル解析では基底ベクトルの変換に応じてスカラー、ベクトル、テンソルの値・成分がどのように変化するかを定義します。この変換の理解がテンソル解析の重要な要素であり、曲がっている空間などの表現に不可欠です。
  • テンソル解析の基底変換については導入部の話として取り上げられることが多いですが、他の分野への応用についても重要な展望があります。基底変換を理解することで、テンソル解析を利用したさまざまな応用が可能になります。
回答を見る
  • ベストアンサー

テンソル解析のテキストについて

テンソル解析のテキストを読むと必ず、テンソルの成分の変換の話が出てきます。 成分の変換とは、すなわち、空間を張っている基底ベクトルが回転などして変わった場合、その表現がどのように変化するかということです。つまりリファレンスフレームを変更したらどのように表示されるかということですよね。 スカラー、ベクトル、テンソルは基底ベクトルの変換に応じてどのようにその値・成分が変化するかであらためてそれらの定義もなされるということかと思います。 テキストのかなりの部分がそのことに費やされるので不思議に思ってきました。 テンソル解析はどうして変換につよくこだわるのでしょうか。例えば、曲がっている空間を扱うためにどうしても基底の移動(平行移動と回転の合成、回転が本質)ということなのかなと思いますが。 と言っても導入部の取扱での話しであり、他分野への応用になってくると別の話しになるとは思いますが、変換を理解することがどのように効いていくるのか展望を知りたいと思いました。 よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.1

私はテンソル解析を相対論を勉強するときに学びました.数学的にはあまりやっていませんが,その経験から回答にならないかもしれませんが,少しだけ. 変換にこだわるのは,変換というものがある種の不変性において定義されるものだからだと思います.不変な量というのは非常に重要だと思います. 例えば,空間における長さというのは不変な量です.長さを不変にする変換とは何かと突き詰めると,平行移動や回転移動など限られた変換になるわけです.その変換と同じようにするものとしてベクトルやテンソルが定義される.物理法則はこのテンソルを使って書かれることによって任意の座標系で同じ形になるのです.どのような座標系でみようとも一つの物理現象は一つの物理現象,それを支配する法則はどのような座標系でみようと同じ形でなければならない.まさにこの要求に合致するわけです. Newtonの運動方程式,Maxell方程式,Einstein方程式など物理現象を説明する物理法則はすべてベクトル,テンソルの方程式で書けます.

skmsk1941093
質問者

お礼

回答ありがとうございます。  現象を記述する式が座標系の選択に依存しないとしたら、特定の座標系で考える場合は、物事を演繹的(一般から特殊へ)に考えればいいので概念的な意味が明確になるように思います。  実際に必要になるのはやはりベクトルというより、特定の座標系でのベクトルの成分ということになるので、成分の変換式(すなわち座標変換)が一般的に与えられることが座標系によらないベクトルでの式の表示に通じるかと思います。(変換式が一般的に与えられたということは要するに変換可能になったのだから)  座標系に拠らない式の記述というところは、本当に厳密に座標系に拠らないのでしょうか。クリストッフェル記号なども成分を考えるから出てくるのかも知れないと思ったりします。  形式が座標系に拠らないのではなく、内容が座標系に拠らない、例えば、保存則というような考え方は形式というより内容が座標系に拠らないということかと思いますが。どう考えるのでしょうか。 少し、話がはずれるのですが、座標系に依存しない式について別途、解けない疑問もありまして、実際物理を学ぶとき、一般座標ではなく、カルテシアン座標系になるわけで、最も特殊な座標系(互いに直交し、空間的に一定)を使うわけです。特殊な座標系で知り得た事実を一般化するには演繹ではだめで、実験的、帰納的なアプローチになると思います。特殊な状況で得た知識を演繹的に一般化することができないので。その辺でなんとなく見通しが悪くなる感じがします。

関連するQ&A

  • テンソルについて教えて下さい。

    最近、テンソルを学び始めた者です。例えば1階テンソル(即ちベクトル空間)の成分が0階テンソルスカラーだったように2階テンソル空間?は1階テンソル(ベクトル)を成分とした線形空間みたいなものですか?もしそうだとすると例えば、ベクトルの基底変換行列の列成分は2階テンソルの斜行座標系?の基底みたいな感じなのでしょうか? 分かりにくくて申し訳なのですが回答よろしくお願いいたします。

  • テンソルの等方性について

    数物系でよく出てくるテンソルですが、等方性を仮定するとした場合、制約がついてくるようです。 例えば2階のテンソルは、その表現は通常のマトリックスのようにPi,jとなると思います。これに等方性を仮定すると、 Pi,j=Aδi,j ここでδはクロネッカーのデルタです。これはどのようにして証明できるでしょうか。 テンソルを考える上でも基底ベクトルがあってそれによってテンソルの各成分Pi,jの表現が決まってくると思います。基底ベクトルを回転させても成分が常に同じとなる、というのが等方性だと私は思っているのですが。テンソルの成分変換もテキストには載っているので、変換前後で同じになるための条件を見ればいいのかなと思いますが、なんとなくうまくいきません。すべて勘違いかも知れません。 どうでしょうか。 よろしくお願いします。

  • テンソルについて

    相対論を勉強していたら、テンソルは複数のベクトルからスカラー量を取り出す変換のこととかいてありました。しかし、他の本を見てみると(二階のテンソルは)、ひとつのベクトルから別のベクトルへの変換とかいてありました。しかし、三階のテンソルでは相対論のテンソルと定義が一致していました。物理学では、二階のテンソルだけ特別なのですか?

  • テンソルの階級がよく分かりません。

    テンソルとは、色々定義の仕方があるみたいですが、 多重線形性のある、多ベクトル空間からスカラーなど体への写像のことだと私は定義しています。 そこで、階級とは何かと思って調べたら、一般に添字の数とか書かれていました。 ですが、上の定義上でのテンソルではイマイチぱっときません。。。 例えば、ドメインにベクトル空間がp個、双対ベクトル空間がq個のテンソルの時、 ”p-階反変 q-階共変テンソル”と呼ばれているので、 階級とは、テンソルの写像のドメインのベクトル空間の数のこと、と思っていたのですがあっているでしょうか? そうすれば、例えば、ベクトル空間V1, V2があって u∈V1,v∈V2として その内積u・vは二個のベクトル空間の中の元を実数に対応する写像なので、T(u,v)とし、 二階のテンソルだと思うのですが、あっているでしょうか? もっと言えば、 普通のベクトルの内積はT(u,v)=Σδ(i,j)u(i)*v(j) δ(i,j)=クロネッカーのデルタ関数 u(i)とv(j)はそれぞれのベクトルの成分 そうすると、添字でのテンソルの定義だと、恐らくクロネッカーのデルタ関数がテンソルで、 添字が二個あるので、階級は二と、なる。。であってますでしょうか? ですが、 例えば T(u,v)=Σαu(i)*v(j)、 αは定数 とすると、添字はゼロ、(定数は成分に依存し無いので)、0階級になるのでしょうか?? つまり、階級とは、ドメインのベクトル空間の元の個数に関係ないモノで、p-階反変 q-階共変テンソル、所謂テンソルの型の表現の階級とは別のものなのでしょうか?? 説明が下手でとても分かりづらい文章になってしまい申し訳ありません。 つまるところ、階級とは、一体なんのことなのでしょうか??

  • テンソルについて

     こんばんは、質問よろしく御願い致します。テンソルという言葉についてです。今、Cerius2という分子解析ソフトを使っているのですが、それで、結晶を作っている、セル(単位胞:立方体の箱で、この中に分子が詰まっています。)に圧力を加える設定をするところで、でてきて、     X    Y    Z  -------------------- X   -1  -------------------- Y   0.0   -1  -------------------- Z   0.0   0.0   -1 みたいに数値を入力するのですが、たとえばXXやXYが何を示しているのかわかりませんでした(テンソルと書いてありました)。過去ログとか検索してみたのですが、「テンソルは、成分がベクトルの、行列みたいなもの....」とありましたが、いまいちわかりません。どなたかテンソルをご存知の方、教えてください。よろしく御願い致します。

  • テンソル積の定義と具体的な演算

    ベクトルには内積、外積、テンソル積(ディアド)があります。 (1,2), (-3,0)の内積、外積(3次元になるけど)はそれぞれ定義に沿って簡単に計算できます。テンソル積ではどうなるでしょうか。 テンソル積についてだけ、本を読んでも定義が述べられていないように感じます。テンソル積の性質とか成分の表現などは記述されていますが。テンソル積は2階までだったらマトリックスとして書けるけれども、高階だったら紙に正確に書けない(3階だったらキューブ、4階だったらもう無理)というようなことでしょうか。 ところで、この"定義"ですが、内積では、 A.B=AiBj(ei.ej)=AiBjδi,j=AiBi というのは定義とは言えないと思います。基底ベクトルの計算に内積が含まれているからですね。またこれが成立するのは直交座標系だけということになります。そういう意味でのテンソル積の"定義"を知りたいと思います。以前、テンソル積は難しいという意見がありました。しかし、難しい定義というのは存在せず、ややこしいとか、用語が難解で覚えにくいというのはあると思いますが。 また、○○積という言葉ですが、英語だとスカラー積、ベクトル積、テンソル積(これだけは日本語と英語が同じ?)ということで、その積の結果出力されるものの種類となっているということでよいでしょうか? また、表記について、内積(ドット)、外積(×)ですが、テンソル積は○←×としたり、2つのベクトルをただ単につなげて表記する(記号なし)場合もあります。古い本ほど○←×になっているような気がしますが、最近は記号なしが主流なのでしょうか。

  • 重力場がテンソル場? 身近な事例は?

    ヒッグス場はスカラー場 ということがわかるような身近で具体的な例はありますか? 電磁場はベクトル場 これは、身近にわかりやすい例が多いような。 問題は重力場ですが、こちらはなんでもテンソル場なんだそうです。 物理や力学の専門家でないとなかなか触れる機会すらないテンソルなんてものを持ち込まれると、素人にはもうなんだか訳がわかりません。 プラス電荷とマイナス電荷の間に働く静電気力を距離と電荷量で表現する式は、二つの物体間に働く重力をそれぞれの質量と両者間の距離で表現する式にそっくりですね。 これだけ見ると、重力場も電磁場みたいなものなのかと素人は思ってしまいます。 しかし、一方はベクトル場で、他方はテンソル場なんだそうです。 身近なところでその両者の差がはっきりわかるところを教えていただけないでしょうか? 数学や物理が得意中の得意だったアインシュタインでさえも、テンソルを理解して使いこなせるようになるには、かなり苦労したそうですね。 計算上は、テンソルとは行列の各成分がまた行列になっているものと考えればよろしいのでしょうか?

  • 連続体力学でテンソルを使う必要性

    教科書によると2階のテンソルとは 2つのベクトルを引数として実数値を返す双線形形式 とあります。そして T(u,v)=T(uiei,vjej)=uivjT(ei,ej) であり、 T(ei,ej)=Tij と置いて、またuivjはテンソル積を使って uivj=ei(×)ej(u,v) となるので T=Tijei(×)ej となるのはわかります。 しかし教科書を見ると、やっていることはテンソルの成分Tijを行列形式に書いて、ベクトルの線形変換ばかりで、テンソルに2つのベクトルを引数にとらせて実数値にする計算は出てきていないように思います。つまり T(u,v)=Tijei(×)ej(u,v) の演算はしていないのではないか、と思います。 単に線形変換するだけなら行列で事足りると思いますが、なぜテンソルである必要があるのでしょうか。

  • ベクトル解析ででてくるrotについてよくわからないので教えてください。

    ベクトル解析ででてくるrotについてよくわからないので教えてください。 つぎの問題がわかりません。 つぎのベクトルのrotを求め、それがどのような回転を生じるのか示せ。 A=(y x 0) 答えは、(0 0 0)となり、回転は生じないと書いてあるのですが、計算過程が書いていないので 教えてください。 自分なりにやってみたのですが分かりません。 また、x成分とy成分が打ち消し合うため回転が生じないと書いているのですがそれはなぜかも教えてください。 よろしくお願いいたします。

  • 詳しい解説をお願いします。

    以下の問題です。 ベクトルの成分が座標変換によって式(11)のように変換されるとき、基底は式(12)のように変換されることを示せ。ただし、ここではR_ijは回転変換に限らないものとする。 添付画像の上式が式(11)、下式が式(12)です。 ベクトル↑vは ↑v=(v1) (v2) (v3) 回転座標変換を表す行列をR=(R_ij) と書く事にします。ベクトルの成分が回転座標変換に対して v_i'=Σ【j=1→3】R_ijv_j のように変換されるものとします。↑eを基底とします。 よろしくお願いします。