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長期金利と国債の連動について
新聞記事の以下の内容が理解できません。「利回り1.0%の新発10年国債に100万円投資し、直後に長期金利が0.3%上昇すると2万6000円強の含み損が生じる。」なぜでしょうか?どなたかご教示お願いいたします。
- yusamanman
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債券にはいくつも種類があるのですが、比較的簡単な割引債から説明します。 割引債は、発行時に額面価額(満期にもらえる金額)より安く売り出されるもので、その差額が利息になります。 額面価額100円、残期間10年、利回り1%であれば、発行時の価格は100÷(1+0.01)^10=90.53円になります。 ^の記号はべき乗を表します。 これは、90.53円で買って、10年後の満期にちょうど100円になって返ってくるとしたら、複利での利息は年1%ということです。 その発行時の価格と額面価額の差9.47円が10年間の利息です。 発行してすぐに利回りが0.3%だけ上昇し、1.3%になったら、100÷(1+0.013)^10=87.88円で、2.65円だけ価格が下がってしまいます。 これを額面100万円に換算すると26,500円になります。 満期まで保有するつもりなら価格が下がっても構いませんが、途中に売ろうと思っている人にとっては損をすることになります。 上にあげた割引債は計算しやすいので、説明としてあげましたが、日本では10年もの長期の割引債は発行されていません。 10年物の国債は利付債(クーポン債)となりますが、この計算はちょっとややこしいです。 債券の価格は次のような式で表されます。 額面100円、表面利率(クーポンレート)年1%で、年に二回支払い(一回あたり0.5%)、利回り年1%、残期間10年(クーポンの支払い20回)とすると、 債券価格 = 100円×0.5%÷(1+1%/2) + 100円×0.5%÷(1+1%/2)^2 + 100円×0.5%÷(1+1%/2)^3 +…+ 100円×0.5%÷(1+1%/2)^20 + 100円÷(1+1%/2)^20 このケースのように表面利率と利回りが一緒の場合は、額面と時価はいつでも(満期が近くても)一緒になり、この債券の価格は100円になります。 半年経ったところ(クーポンの支払い残り19回)で利回りが0.3%上昇したら次のようになります。 債券価格 = 100円×0.5%÷(1+1.3%/2) + 100円×0.5%÷(1+1.3%/2)^2 + 100円×0.5%÷(1+1.3%/2)^3 +…+ 100円×0.5%÷(1+1.3%/2)^19 + 100円÷(1+1.3%/2)^19 この価格は97.33円です。 利率が変わらなければ、最初の例のとおり半年経ったところでも時価は100円なのですが、利回りが0.3%上がった場合は、このように2.67円だけ下がってしまうんです。 これを額面100万円に換算すると26,700円になります。 ※なお、ご質問の「直後に」というのが発行後のどれくらいの期間を言っているのか分からないので、上の説明では差額が「2万6000円強」になるように発行後の期間を勝手に調整しました。
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