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テトラエチルアンモニウム塩のスピン結合について(NMR)

rei00の回答

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  • rei00
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回答No.2

NMR を主な武器にしている天然物化学研究者の rei00 です。 実際のチャ-トを見ておらず,化合物も正確にはわかりませんので,可能性だけですが参考になれば幸いです。 【可能な解釈】 テトラエチルアンモニウム・イオンにはメチル基が4つあります。この4つのメチル基が非等価になった場合,メチルシグナルは4種類(つまりトリプレットが4つ)現れます。今の場合,この内の2つが等価なため,低磁場側から1,2(等価な2つ),1の3種のシグナルに出ている可能性はありませんか。 【確認法1:メチレンシグナルのデカップリング】  メチルのシグナルは1:2:1の3本になるはずです。 【確認法2:昇温測定または低温測定】  昇温測定では4つのメチルが等価になって1種のトリプレットになるはずです。  低温測定ではメチル基の非等価性が増大して,ケミカルシフトの差が大きくなるはずです。場合によると,全てのメチルが非等価となって4種のシグナルが現れるかも知れません。 【確認法3:他溶媒での測定】  上の昇温・低温測定と同じですが,溶媒を変える事でメチル基の非等価性の程度が変わる可能性があります。つまり,メチルが等価になって1種のトリプレットになったり,メチル基の非等価性が増大してケミカルシフトの差が大きくなる可能性があります。 勿論,上記1-3の方法を組み合わせた測定が有効な場合もあると思います。 いかがでしょうか。必要でしたら補足下さい。

mogula
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 確認法1と確認法2が今出来ないので、 確認法3をCDCl3(300MHz)で行ってみましたが、 結果はCD3CN(400MHz)の時と同じでした。 また、AldrichのNMRデータライブラリをあたってみた所、 テトラエチルアンモニウム塩のメチルプロトンは カウンターアニオンによらず今回と類似の ピーク形を示すことがわかりました。 ところが、これがテトラメチルだったり、 テトラプロピルだと比較的綺麗なトリプレットに成るようです。 つまり、アルキル鎖の炭素数が2(エチル)の時だけ 非等価なプロトンが存在すると言うことなのでしょうか?

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