• 締切済み

本格と人間

ミステリ批判として有名な 「人間が描けていない」 というコメント。いったい、人間が描けているミステリとはどういったものなのでしょうか。昔から疑問でした。 誰からも文句の出ない作家で思いつくのは宮部みゆきさんくらいでしょうか。 しかし本格とは言いがたい。 本格推理小説でなおかつ人間が描けている作家さんはこれだ!!というのを知りたいのです。 私見で結構ですのでお教えください。

みんなの回答

  • baian
  • ベストアンサー率39% (276/696)
回答No.8

何が「本格推理」かというのをよく知らないのですが、(謎解きがあるということ?クイーンとかクリスティみたいなのですかねぇ) 時代や国籍を超えて、「リアルな人間」が感じられたミステリとしては、 「ヒマラヤ杉に降る雪」(工藤夕貴で映画になった)講談社文庫 「シンプル・プラン」スミス 扶桑社だったかな? 「レベッカ」ダフネ・デュ・モーリア 新潮社文庫 (あ、なんか映画マニアみたいなラインになってきた…どれも映画みてないのに) 「鳥 デュ・モーリア短編集」創元推理文庫 「夢果つる街」トレヴェニアン(角川?)(この人「シブミ」では日本人が見ると勘違いコントみたいな、まじめにやってるの?超ナンセンス?みたいなの書いてますが、これはシブイです。) ハヤカワミステリアス・プレス文庫のマーガレット・マロン「密造人の娘」から始まるデボラ・ノットシリーズも、人間関係がリアルで、(サザンものはわりに身内の関係がウエットで、日本人になじみやすいのかも。「図書館の死体」シリーズとか)かつ、ストーリーもずっしりと読み応えあっておすすめです。

tallman99
質問者

お礼

さまざまな回答ありがとうございます。 みなさまの本格論たいへん参考になりました。 なるほどなぁ。納得です。

  • lamop
  • ベストアンサー率29% (47/158)
回答No.7

「人間が描けていない」を見て、すぐに清涼院流水を思い出しました。 ミステリ作家なんですが(ご存知かな?)、この人の書くものには 描写も出来ないほどすごい人がたくさん出てくるので、 「人間が描けていない」とのお叱りを受けるそうです。 彼の作中にこの言葉はよく出てきます。 「まるで人物が描けていない小説の登場人物のような」といった感じで。 新作ではこれを逆手に取ったトリックが使われていますし。 私は大好きなんですけどね。すごくて。 本格派のミステリではないのですが、藤本ひとみさんの 鑑定医シャルルシリーズは、主人公や犯人の持つ心の病を描いていて 心理ミステリとして素晴らしいと思います。 しかし普通ミステリというと、読者が求めるのはトリックでしょうから それも本格といわれるものにいたっては、人間らしさはそれほど 必要とされないのではないでしょうか。だってあんなに人死にまくってるし…。

  • n_kaname
  • ベストアンサー率22% (694/3099)
回答No.6

>ミステリ批判として有名な >「人間が描けていない」 >というコメント。 こんな事を言う批評家の書評は信用しちゃいけません。 本格ミステリーは「人間が描けていない」のではなくあえて「描かない」のです。 フーダニット、トリックに人間性は不必要だからです。 ロジックのみで推理して欲しいのに、そこに感情を入れると二時間ドラマ仕立てになり、出てきた瞬間に犯人が限定されてしまいます。 「人間が描けていない」ではなく「魅力的な登場人物が居ない」ものは小説として問題だとは思いますが、感情の描写が少なかったり主人公に関する紹介がされないだけで「描けていない」と批評するのはお門違いです。 そんな部分でミステリーを測ると言う事は、本格を理解出来ていない証拠でしょう(済みませんが、本格ミステリーについて説明出来るスペースも時間も残念ながらここにはないようです) あえて「人間が描けている」ではなく「魅力的な人間を描いている」作家と言われれば敬愛する有栖川有栖氏の「月光ゲーム」「孤島パズル」「双頭の悪魔」の江神シリーズです。

回答No.5

こんにちは。 私はあまり批評など気にせず本を読むのですが、ご質問を読んで思い浮かんだのは ”森村誠一”さんです。 有名な作家なので、平凡なお答えかもしれませんが... あの映画にもなった”人間の証明”などはご存知でしょうか? 私が森村さんにはまった最初の作品です。ストーリー(トリック)はもちろん、関わる人達の思い、心の葛藤など、読み応え充分でした。 もし、読んだ事がなければ、お勧めです。

  • lingling
  • ベストアンサー率25% (3/12)
回答No.4

まず、本格物というのが何をさしているのかよくわからないので、ちょっとそれについて書かせてもらいますね。 なんとなく、いわゆるパズラーというか謎とき物(特にトリックがカギになっているもの)が『本格』といわれることが多いような気がするのですが、それをして、『本格』という、なんか『ミステリのホンモノ』みたいなイメージのある言葉でくくるのって変だと思うし、謎ときがメインの小説って、不自然で、どうもおもしろくないと思うんです。そのへんが「人間が書けてない」という批判になるんじゃないかな、と思うのですが。『本格物』をパズラーに限定しなければ、人間が書けているものって(へたすると、他のジャンルより)多いと思いますよ。 (あ、だからといって、別にパズラーを否定するつもりはありません。deagleさんの意見を読んで思ったんですが、たしかに何をおもしろいと感じるかはその人次第ですから、パズラーだけではおもしろくない、というのはわたしの好みの問題です) で、探偵役がいて謎を解いていく、その謎も解き方も、探偵のあり方も不自然でなく、読みごたえがある、というミステリがわたしは好きなのですが、それでよろしければ、 ・P.D.ジェイムズのダルグリッシュ警視シリーズ ・エリザベス・ジョージのリンリー警部シリーズ ・レジナルド・ヒルのダルジール警視シリーズ ・コリン・デクスターのモース警部シリーズ がおすすめです。 もう少し軽い感じのものなら、アーロン・エルキンズのスケルトン探偵ギデオン・オリバーのシリーズもおもしろいと思います。 あと、コーンウェルはわたしも好きですね。なかなか猟奇ですが。。。

  • CIPHER
  • ベストアンサー率29% (28/96)
回答No.3

 julianoさんの紹介されている作家はパトリシア・コーンウェルですね。ぼくもこのシリーズは好きで読んでいます。  tallman99さんのいう「人間が描けていない」というのがどういう意味なのかよくわかりませんが、海外作品ではポール・リンゼイなんかどうでしょうか?パトリシア・コーンウェルと同じ講談社文庫(青と白の背表紙)です。  ぼくは日本作家では島田荘司が好きです。御手洗潔シリーズや吉敷刑事シリーズがありますが、日本人的な人間くささでいったら吉敷刑事シリーズですかね。

noname#25358
noname#25358
回答No.2

 人間が描けてている、とは、要するに「物語がちゃんとドラマになってる」ってことです。  登場人物達がいかにも人間らしいと読者が感じるのは、作中に葛藤シーンが入っているときです。心の葛藤を描くことで、登場人物はいかにも実在の人間っぽく動きます。  ……が。  俺に言わせれば、それすらもしょせんはテクニックにすぎません(笑) 本当にリアルな葛藤シーンは、作家にとって「一生の課題」と言ってもいいくらい難しいですが、それっぽいものでよければ割かし簡単にかけます。  それがちゃんと描けていないのは、理由ははっきりしてます。たいていのミステリー作家にとって、ミステリー小説は「クイズ小説」だからです。  クイズを読者に解かせることがメインであり、物語を追い、人間ドラマを描くことは2の次なんです。  ミステリーで人間ドラマを描くと、「カッコいいヒーローとしての主人公」を描かざるをえなくなり、結果として出題される謎は極端に難しくなります。(なぜなら、読者にも解けるような謎に関していつまでも悩んでいるような主人公は、それはもはやヒーローではなく、いわばミステリーテラーでしかないからです)  絶対にクリアできないと分かっているゲームを買うゲーマーはいません。それと同じように、難しすぎて難解なクイズブックを買うミステリーファンもいやしません。  もっとも、だからって一概に「人間が描けてない」という批判を繰り返すのはどうかと思いますけどね(^_^; なぜなら、そういう小説を書いている人はその人なりの考え方があるわけですから。  だから、クイズ小説しか描けない作家を攻めるべきじゃないと思いますね。  けっきょく、小説にルールなんてないんです。  「小説とはかくあるべし! この見解以外はすべて間違いである!」と声高に叫んだところで、創作の世界ってのは「面白いもの書いた者勝ち」なんです。  それができなかった人が何を言っても、それはしょせんは「負け犬の遠吠え」でしかありません。

  • juliano
  • ベストアンサー率33% (15/45)
回答No.1

海外作家のものでもよければ・・・。えーと、作家のかたの名前が長すぎて忘れてしまったのですが、確かPとかがはいっていたような・・・。もと検死官か何かをされていた人です。(間違ってたらすみません。) シリーズもので、タイトルは「死体」「検屍」「死体農場」などです。 あまりミステリーを読む方ではありませんが、海外のものって、結構人間が描けているような気がしますが・・・。日本のミステリーで私が好きな人は赤川次郎さんです。彼こそ、毎回人間味あふれる登場人物を生み出していますよ。あ、でも、彼の作品は本格ミステリーではないのかなあ・・・。

関連するQ&A

  • ミステリーの「新本格」と「本格」の違いを教えて

    ミステリーで「新本格」と「本格」という言葉を聞くのですが、両者の違いを教えてください。 古典的な推理小説と現代の推理小説の違いでしょうか? また本格=謎解き主体、変格=それ以外、と考えてよいのでしょうか? よろしくお願いします。

  • 電子書籍について

    先日、GALAXY Tabを購入しまして、せっかくなので電子書籍にて、何か読みたいと思っております。 しかし、なかなか数が少ないのか、好んで読んでいた作家さんの作品がありません。 そこで、電子書籍になっていておすすめの書籍を教えて下さい。 紙媒体で読んでいた好きな作家さんは、宮部みゆきや岡嶋二人などミステリー・推理小説などが 多かったです。 よろしくお願いします。

  • 本格ミステリィ

    最近がっつりした本格ミステリィが読みたいと思っています。 国内海外問わず、面白いミステリィを紹介してください。 私が知っているのは、森博嗣、有栖川有栖、宮部みゆき、アガサ・クリスティ、エラリー・クイーン、などです。 よろしくお願いします。

  • おすすめミステリ小説

    自分は ミステリ小説が好きで、今は伊坂幸太郎や宮部みゆきなどの小説を読んでいます。 これからもっと いろいろなミステリ小説を読みたいので近現代を代表とする 有名な ミステリ作家を教えてください。 また これは読むべき という作品も教えていただけると嬉しいです。

  • 新本格とは?

     新本格ミステリーというのがなんなのか皆目わかりません。過去の質問にも同様のものがあったのですがよくわからなくて・・・。特定の時期にだされたミステリーをさすのですか?それとも内容の問題ですか?そこらへんを教えていただきたいです。ちなみにこんなこと聞いているのに今まであまり有名な小説を読んだことがないので、明らかに有名だと思われる作品名を出されても多分わかりません。まだ高校生ですからちょっと昔の作品だったらなおさらわかりませんし、最近のものも好きな作家のしか読まないので・・・。お願いします。

  • 超おもしろい本格推理ミステリーは?

    本格ミステリー(本格推理小説)が好きです。 特に、欧米の翻訳ものが好き。 ですが、あまりにも読みすぎて、最近おもしろい小説がなくなってきました。 なにかオススメの本はありませんか? エラリー・クイーンの「ギリシア棺の謎」やアントニイ・バークリーの「毒入りチョコレート事件」のような小説を探しています。 なお、私は、 エラリー・クイーン ディクスン・カー アガサ・クリスティー クロフツ クレイトン・ロースン アントニイ・バークリー クリスチアナ・ブランド ドロシー・L・セイヤーズ コリン・デクスター の翻訳ものは全て読んでいます。 また、ホームズやルパンものも同様です。 以前流行った日本の新本格は好みに合わず、最近の評判の 宮部みゆき、東野圭吾の諸作や「謎解きはディナーのあとで」、「傍聞き」も 個人的にはおもしろいと思えませんでした。 北村薫も駄目でした。 おそらくおもしろいと感じる人も多いだろうな、とは思うのですが、 私とは感性が合いません。 日本人作家で好みなのは、樋口有介くらいでしょうか。 ただ、樋口有介も読みつくしています。 なかなか偏った好みで恐縮ですが、オススメの本をご紹介いただけると嬉しいです。 よろしくお願いいたします。

  • 日本の本格?推理小説でおすすめは

    日本の本格?推理小説でおすすめがありましたら お教えいただきたいです。 (以下の皆様以外にです) いわゆる「吹雪の山荘」的ジャンルを好んでます 私が好きな作家(敬称略)さんは 宮部みゆき 北村薫 綾辻行人 有栖川有栖 辻真先 島田荘二 東野圭吾 二階堂零人 若竹七海 法月倫太郎 我孫子武丸 折原一 よろしくお願い致します

  • 面白い推理小説の本

    海外(英語圏)の作家で 面白い推理小説の本を探しています 皆さんが読んでこれは面白かった というのがあれば教えていただけますか? ちなみに私が好きな日本の作家は宮部みゆきです 海外はちょっと今まであまり読まなかったもので分からないです。 よろしくお願いします

  • おすすめのミステリー小説

    なにかお勧めのミステリー小説ありませんか?? 好きな作家さんはクイーンやルブラン。。宮部みゆき、森博嗣、有栖川有栖などです 結構いろいろ読んでいるつもりですが最近面白い本にあたらないのでちょっとくやしいです。。 ミステリーじゃなくてもなんでも、面白い!と思ったものならなんでも良いです。 よろしくおねがいします~~

  • 面白くて感動できる冒険小説

     最近、冒険ものの小説が好きなのかな?と思い始めました。宮部みゆきさんや恩田陸さんの小説が好きなので、いろいろ読んでいたら、宮部みゆきさんの「ブレイブストーリー」や恩田陸さんの「上と外」を読んで、とても面白く、感動しました。  女性の作家さんの小説が好みなんですが、何か面白く、感動できる「冒険もの」の小説を教えてください。  「冒険もの」でなくても、面白いミステリーで感動できる小説をご存知でしたら、教えてください。