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グラスマン数について

超弦理論(超ひも理論)の本を読んでいたら、グラスマン数というものが登場してきました。 入門書のようなものだったので、「グラスマン数はフェルミオンを記述するのに必要」ということと「グラスマン数とはa x b = -b x aになるような数体系」ということくらいしか書いていませんでした。 すこし興味があるのですが、グラスマン数について数学にあまり詳しくない人間でもフィーリングで理解できるように説明していただけませんでしょうか。 あるいは、そのような本があればご紹介いただけると幸いです(専門書は理解できませんので、お許しください)。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • prome
  • ベストアンサー率32% (64/196)
回答No.3

下のお二方のように難しい議論はできませんが、 フィーリングで理解したいということですから書いておきます。 > グラスマン数とはa x b = -b x aになるような数体系 グラスマン代数と呼ばれる代数系で扱う数のことのようですね。 (ようですね、というのは、グラスマン数というのは知らなかったので。 グラスマン代数なら知ってましたが。) グラスマン代数は外積代数とも呼ばれ、平たく言えばベクトルの外積を抽象化 したものです。 ベクトルの外積は、簡単に言うと右ねじの原理です。 右ねじは右に回すとねじが引っ込み、左に回すとねじがゆるんで上がってきます。 たとえば簡単のために、aをX軸方向(横方向)に長さ1のベクトル、 bをY軸方向(縦方向)に長さ1のベクトルを考えてみます。 aをbの方向にbに重なるように回します。 つまり90度だけ反時計回りに回すということです。 この時のねじの進んだ方向(この場合は上方向)のベクトルをaとbの外積といい、 a×bで表します。 a×bはねじがゆるんで上がってくる方向ですが、 b×aはbの位置からaの方向へ回すので、時計回り。 つまりねじが締まって引っ込みます。 向きが正反対なので、a×b = -b×a です。 もう少し一般的に書くと、次のようになります。 aとbを平面上の2つのベクトルとし、aとbのなす角をθとします。 この時、ベクトルの外積a×bを次のように定義します。 【定義】a×bとは、     aをbの方向にbに重なるように回した時の、ねじの進む方向を示すベクトル。     その長さを|a|・|b|・sinθとする。 a×b = -b×a の式で b = aとおくと、a×a = -a×aとなるので、a×a = 0。 (マイナスを取っても等しいのはゼロしかないということです。) これが#2さんが言われた自分自身を2乗するとゼロという根拠です。 これならフィーリングでわかるでしょうか? なおフェルミオン云々は、私は門外漢なのでわかりません。

参考URL:
http://akademeia.info/main/math_lecturez/math_gaiseki_daisuu.htm
daibutsuda
質問者

お礼

ねじの例がとってもわかりやすかったです。 グラスマン数といっても、実体に全く対応する現象が存在しないと言うわけではないんですね。特にa x a = -a x aでa x a = 0になるのが、結局ねじを回していない状態に対応していると考えると合点がいきます。 もちろんこれがすべてと言うわけではないのだと思いますが、ちょこっとだけ理解できたような気がします。 わかりやすい解説、大変ありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • KENZOU
  • ベストアンサー率54% (241/444)
回答No.2

グラスマン数(G-数)というのは今までとまったくちがう新しい数ですね。G-数をθとすると、自分自身の2乗がゼロとなります。これはベクトルの大きさは各成分の2乗の√ということから類推すると、G-数は「大きさを定義できない数」ということなりますね!。また、他のG-数θ’とは反可換となります。   θ^2=θ’^2=0   (1)   θθ’=-θ’θ    (2) 尚、(2)の表式は普通   {θ,θ’}=0   (3) と書かれますね。 θの関数f(θ)は   f(θ)=f0+f1θ+f2θ^2+f3θ^3+・・・ とθのべき級数で定義できますが、(1)の関係からθの2次以上は0となりますので、結局  f(θ)=f0+f1θ  (3) となります。グラスマン数がN個あれば、関数は  f(θ)=f0+f1θ1+f2θ2+・・・fNθN     +f12θ1θ2+f13θ1θ3+・・・f1Nθ1θN     +f123θ1θ2θ3+f124θ1θ2θ4+・・・f12Nθ1θ2θN          :    =f0+fiθi+fijθiθj+・・・+f12・・Nθ1・・θN  (4) となります。 グラスマン数での積分は  ∫dθ=0,∫θdθ=i (4) と定義されます。 N個のグラスマン数θ1,θ2,・・・,θNがあるとき、  {θi,θj}={dθi,θj}={dθi,dθj}=・・・=0  (5) で積分は  ∫θ1θ2・・・θNd^nθ=i^n  (6)  ∫θi1・・・θijd^nθ=0,(0≦i,j≦n) (7) と与えられます。 また、グラスマン数のデルタ関数は  θδ(θ-θ’)=θ’δ(θ-θ’), ∫δ(θ-θ’)dθ=1  (8) で定義されます。 ところで積分変数を変数変換する場合、変換行列式としてヤコビアンがでてきます(詳細はこのサイトの参考URLを見てください)。積分変数xiをxi'に変換する場合ヤコビアンを|Jij|とすると、変換前後の変数は(9)式で結ばれます。  dx'=|Jij|dx  (9) 変数をグラスマン数に取ると  θ'=|Jij|^(-1)θ (10) と普通の変数の場合に比較して逆べきになるということが導かれます。 >フィーリングで理解できるように説明していただけませんでしょうか これはとても私の手におえない要望なので次ぎの紹介でお茶を濁しておきます、、、 量子力学にグラスマン数を導入するとどうなるか?これは超対称量子力学と呼ばれております。詳しいことは 仲滋文著「臨時別冊・数理科学シュレーディンガー方程式」サイエンス社、\1790に載っていますので参照してみてください。

参考URL:
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=633126
daibutsuda
質問者

お礼

非常に丁寧なご回答大変ありがとうございます。 数学記号を入力されるのも大変だったと思います。申し訳ありません。 (1)(2)(3)(4)あたりまでは「フムフム」と言う感じだったのですが、積分とヤコビアンについては「うーん・・・」と言う感じになってしまいました。申し訳ありません。 >量子力学にグラスマン数を導入するとどうなるか?こ >れは超対称量子力学と呼ばれております。詳しいこと >は仲滋文著「臨時別冊・数理科学シュレーディンガー >方程式」サイエンス社、\1790に載っていますので参 >照してみてください ありがとうございます。物理学方面から解説してくれている本であれば少しは理解できるやも知れません。

回答No.1

daibutsudaさん、こんにちは。グラスマン数について書いてある本は、  大貫義郎、鈴木増雄、柏太郎「経路積分の方法」   (岩波講座現代の物理学12) 岩波書店、東京(1992)  杉田勝実、岡本良夫、関根松夫「経路積分と量子電磁力学」 森北出版、東京(1998) などがあります。グラスマン数では積分の変数変換のヤコビアンが普通の数の場合の逆になるのだった様に記憶しています。

daibutsuda
質問者

お礼

ありがとうございます。 誰も入れてくれないのでそろそろ質問を消そうと思ってたんですが、気長に待ってて良かった・・・。 >大貫義郎、鈴木増雄、柏太郎「経路積分の方法」 >(岩波講座現代の物理学12) 岩波書店、東京(1992) >杉田勝実、岡本良夫、関根松夫「経路積分と量子 >電磁力学」 森北出版、東京(1998) ありがとうございます。今度書店で見てみます。 読んでも理解できない可能性は否定できませんけど。(^^; >グラスマン数では積分の変数変換のヤコビアンが普通の数の場合の逆になるのだった様に記憶しています うぅ・・・。ヤコビアンって何ですか・・・。 こんな質問すなっ!>自分 ごめんなさい。グラスマン数以前に普通の数もわかってない愚か者です。

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