X線回折(XRD)について

このQ&Aのポイント
  • XRDのピークに注目すると、(002)や(004)などの様々なピークが存在します。
  • 格子定数を求める際には、2dsinθ=nλの式を使用します。
  • Bi超伝導の2212相のXRDでは、(00偶数)ピークしか観測されない特徴があります。
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X線回折(XRD)について

XRDのピークに(002)とか(004)とかたくさんのピークがありますよね。 それから格子定数を求めようと思っています。 2dsinθ=nλの式に当てはめますよね。 その時に(002)ピークから格子定数をもとめる場合と、(004)からピークを求める場合はnの値をそれぞれ2と4にすればいいんでしょうか? あまり結晶構造のことは詳しくないので、誰か助けてください。 それとBi超伝導の2212相というのがありますよね? たとえば(001)というピークがあれば、そこからすぐにcが求まりますよね。 でここで疑問に思ったのですが、Bi2212のXRDは、(00偶数)ピークしか出なかったと思います。なぜ偶数しか出ないのでしょうか?

  • 128yen
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  • kuniuni
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回答No.1

2dsinθ=nλと書いた場合のdは、面間隔であって格子定数ではありません、おそらく。 上の式は、面間隔がdの反射面(h k l)によるn次のブラッグ反射と読みます。 または、 2(d/n)sinθ=λ と書き換え、面間隔が(d/n)の反射面(nh nk nl)による1次のブラッグ反射と読みます。 格子定数とは、ブラベー格子を表記するために必要な値のことで、平行六面体の3つの辺の長さと、それらのなす3つの角からなります。ブラベー格子の対称性が上がるとこのパラメータの数は少なくなり、立方晶系の場合は、1つ辺の長さのみであらわします。 よって立方晶系の場合は、格子定数aと面間隔d'のhkl反射には d'=a/√(h^2+k^2+l^2) という関係があるので、 a=λ√(h^2+k^2+l^2)/(2sinθ) となります。 128yenさんの場合、立方晶系の002反射であれば、h=0,k=0,l=2を代入ということになり、結果として、 「nの値をそれぞれ2と4にすればいい」ということになります。 Bi2212については、私はその晶系がわかりませんのでなんともいえませんが、幾何学的な条件が上記の式に結果的に合致するのであればいいのですかねぇ~(謎) 消滅則については、結晶構造の対称性が重要なポイントになります。Bi2212の結晶対称性が、00偶数反射のみ出すようなものなのでしょうか。消滅則とは、体心立方構造の場合は、h+k+l=奇数の時は反射出ないというアレです。各空間群の対称性は、International Tables for X-ray Crystallography の第一巻をに書いてありますので、参考までに。

128yen
質問者

お礼

とてもご丁寧にご回答をありがとうございました。 Bi系の超伝導は、斜方晶だったと思います。 これからは結晶構造のことを深く勉強しようと思っています。 また何度か質問することがあると思いますが、またご丁寧に回答していただけるようよろしくお願いします。

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