• ベストアンサー

星の王子さまの時代

最近、初めて『星の王子さま』を読みました。どこか不思議な物語に惹かれて、何度か読み返していたのですが、あの作品に流れている感情はサン=テグジュペリが生きた時代と深く関わっているのではないかと思い始めました(そりゃそうだよ…)。そこで、サン=テグジュペリが生きて、死んだ時代。第二次世界大戦前夜から第二次世界大戦の終結までを概観できるような書物で皆さんのお勧めをご紹介いただけないでしょうか。出来ればノンフィクションが嬉しいですが、その時代を感じられるのならフィクションでも構いません。欲張りな質問で申し訳ありません。よろしくお願いします。

  • jume
  • お礼率76% (46/60)

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • sesame
  • ベストアンサー率49% (1127/2292)
回答No.3

何はともあれおすすめしたいのは、サン=テグジュペリ自身の著作ですね。 「人間の土地」「戦う操縦士」「夜間飛行」の3冊が新潮文庫から出ていますが、これらの自伝的作品群を読んでから、あらためて「星の王子さま」を読み直すと、それまでと全然違った世界が広がっていくのに息を呑みます。 彼と同時代人の児童文学作家で、やはり大戦中に戦闘機乗りをしていたロアルド・ダールの「単独飛行」(ハヤカワ文庫NF)も最近読んだんですが、サン=テグジュペリと同じ時代の空気を別の視点から描いていて、忘れられない本でした。これは小説的要素を排した、かなり正確な自伝になっています。 また、「星の王子さま」の美しい読後感を汚されたくない方にはおすすめしませんが、塚崎幹夫「星の王子さまの世界 ―読み方くらべへの招待」(中公新書)は、この作品に込められた寓意を、当時の歴史的背景まで掘り下げて読み解いている意欲作です。 もうひとつ。ちょっと異色ですが、「宮崎駿の雑想ノート」(大日本絵画)。模型雑誌 MODEL GRAPHICS の連載をまとめたものですが、航空機黎明期の名もなき飛行機乗りたちの悲哀がつぶさに描かれていて泣けました。

jume
質問者

お礼

塚崎さんの本は読みました。読後感を汚されるどころか、サン=テグジュペリが『星の王子さま』に託した怒りとか悲しみといったものの一端を垣間見れた気がして、むしろ爽快だったのを憶えています。サン=テグジュペリ本人の作品は、是非、読んでみようと思います。早速、書店で『夜間飛行』(新潮社)を購入してきました。『単独飛行』も、とてもおもしろそうですね。そう言えば、いま、手元にある『夜間飛行』の表紙絵が宮崎駿だ…。ご意見、とても参考になりました。ありがとうございました。

その他の回答 (4)

  • naox
  • ベストアンサー率55% (19/34)
回答No.5

書籍ではないですが、現在刊行中の週刊朝日百科「世界の文学」64号に ●サン=テグジュペリ「おとな」の世界を超える/稲垣直樹(京都大学教授) が掲載されています。「世界の文学」シリーズは作品が書かれた背景などが ビジュアルに紹介されていて手軽に知りたい時は参考になると思います。

参考URL:
http://opendoors.asahi-np.co.jp/span/sekaibun/backnum/s064.htm
jume
質問者

お礼

「世界の文学」シリーズは、「古事記」を読みました。確かに作品の背景等がビジュアル的に紹介されていました。これは是非、参考にさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

  • Eivis
  • ベストアンサー率29% (1122/3749)
回答No.4

サン-テグジュペリは確かに第二次大戦中になくなられましたが、その頃私はまだ戦争中で子供でした。 戦後になって「星の王子さま」を初めて読んだ時、彼の乗っていた複葉の飛行機の印象から第一次大戦の頃のイメージが強いのです。 まして彼が一次大戦後乗っていた例の郵便飛行機乗りの時代のイメージは空中戦などにも「騎士道」にも似た「飛行機道」的な精神が 残っていた時代のような気がするのです。 東京の空の上で見られた空中戦は、もはや複葉機でもなくスピードも速かったせいか私には二次大戦が結びつかず、どうしても お薦めしたいお話となると一次大戦下の「西部戦線異常なし」の方に行ってしまうのです。 これは原作よりも映画で有名であり、かの淀川長治氏も名画の中に加えていますが、相手国ドイツ青年は戦争をどのように感じて いたのかを比較する意味でも面白いと思います。 レマルクの原作の本の方は文庫本にあるかどうか知りませんが、映画の方はヴィデオで鑑賞できます。 この映画ほど直接的表現ではありませんがサン-テグジュペリも戦争はいやで嫌でしょうがない人ですから通じるところはある筈です。 ・・・それにしても裕福な育ちの彼が、あえて危険を求めた人生・・・その辺りが人の胸に迫るものがあるのでしょうか! *西部戦線異常なし:1930 ルイス・マイルストーン監督 ルイ・ウォルハイム、リュー・エアーズ、ラッセル・ダーリン出演.

jume
質問者

お礼

「飛行機道」ですか。何かわくわくする言葉ですね。宮崎駿監督の『紅の豚』のような感じものを思い浮かべてしまいます。近所にレンタルビデオ屋さんがあるので『西部戦線異常なし』も借りてきて観てみようと思います。ありがとうございました。

  • shigatsu
  • ベストアンサー率26% (511/1924)
回答No.2

書物ではないんですが、箱根に星の王子さまミュージアムがあります。 作者のことについても結構いろんな資料が置いてありますので、もし行ける距離であれば一度行ってみてください。

参考URL:
http://www.lepetitprince.co.jp/
jume
質問者

お礼

MOEか何かで、見た憶えがあります。でも、すっかり忘れてました。箱根は日帰りはきついですが、行けない距離ではありません。温泉旅行も兼ねて、遊びに行ってみようかな…。思い出させてくださってありがとうございます。

noname#1595
noname#1595
回答No.1

直接の答えではありませんし、専門的な書物の紹介は憚れるのですが、 永遠の少年 『星の王子さま』の深層 46判 322頁 ¥2,524 M.-L.フォン・フランツ 松代洋一,椎名恵子訳(1982) 〈4-314-00396-0〉 サン=テグジュペリの『星の王子さま』を題材に,大人になることを拒み,現実を生きられない永遠の少年の病理をユング心理学の立場から析出した,数あるメルヘン分析の中でも最高に刺激的な書。 というのがあります。買ってまで読むほどのものではないのですが、少しユング心理学を知っていると、こういう読み解きの仕方もあるのかと思う書物です。不思議さの一面だろうと思われます。

jume
質問者

お礼

フォン・フランツ女史のことは河合隼雄氏の本で読んだ憶えがあります。確か昔話を扱った本だったと思います。女史は『星の王子さま』についても言及されていたのですね。言われてみれば、砂漠の中の井戸などユング的な象徴が見受けられます。今すぐというわけには行きませんが、いずれ読んでみたいと思います。ありがとうございました。

関連するQ&A

  • 星の王子さま

    ふと思い出して、疑問になってしまったので質問させてください。 サン=テグジュペリの「星の王子さま」を読まれた事のある方にお聞きしたいと思います。私のあの物語の印象は「ひたすら哀しい」「哀しいほどに美しい」なのですが、この印象は「一般的」なのでしょうか? (勿論、「感想」が「一般的」か否か、を気にする必要等無いのですが、ふと「気になって」しまいました。) 私としては、「宮沢賢治」の作品と似通った印象なのです。 どうぞ、お気軽に感想をお聞かせください。 (お礼が遅くなるかも知れませんが、必ず致します)

  • 「星の王子様」と「不思議の国のアリス」

    フランス語を習得された方で「星の王子様」を原文で読まれた方は多いと思います。内藤 濯氏が翻訳されていますね。原文と比べていかがでしたか? 私はサンテクジュペリの作品では「夜間飛行」とか「南方郵便」も好きですが、それらと比べると 内藤 濯氏の「星の王子さま」だけ若干 異色な感じもします。しかしながら 内藤氏の翻訳も すばらしい面は感じます。それでも 、「夜間飛行」や「南方郵便」に比べ、メルヘンタッチに成りすぎて サンテクジュペリらしさを いまいち出し切れていない気もしますがね。 これに対し、「不思議の国のアリス」は 色んな人が訳していますね。 普通、外国の物語や小説を翻訳で読むと、あくまで翻訳者は影武者的存在でしかありませんが、原文と照らし合わせると 翻訳者の「息づかい」とか「感性」がモロに見えてきますよね。 そこで ここでは 「星の王子様」と「不思議の国のアリス」の作品そのものよりも 翻訳の感想とか いろいろコメントを頂きたいと思います。もちろん、有名な作品なら それ以外の物語や小説でもかまいません。また、「星の王子様」を英語で読んだ人、 「不思議の国のアリス」をフランス語で読んだ人なども 特に感想をお待ちしております。

  • 星の王子様と宗教

    サン=テグジュペリ著の「星の王子様」についての質問です。 この作品は宗教との関連は明確にされていないと思いますが、 王子様をイエスと考えたキリスト教とは考えられないでしょうか。 特に気になっている点は ・王子様が蛇にかまれて死ぬ(生まれかわる?復活?) ・大切なものは目に見えない(愛?) ・バラや羊の登場 キリスト教にかかわっているのでしょうか?また、キリスト教だけではなく、ほかの宗教と関連があるのでしょうか? 信ぴょう性は問いませんので、回答者様のご意見をお聞かせください。

  • 星の王子様について初歩的な質問です。

    星の王子様は漠然となにに分類にされるのでしょうか? というのは、小説か絵本かということです。 自分も趣味で物語を書いて放ったらかしにしているのですが、 ふと気になりました。 星の王子様は挿絵もあって、しかも太宰治の人間失格やSキングのように堅く世界観に引き込むような細かいディティールは文書には現れてませんし、 児童でも読めるということで、 自分の物語にも挿絵が4割あるので、 何に分類されるのだろうと気になりました。 お願いします。

  • サン・テグジュペリに関する本

    「星の王子さま」の作者、サン・テグジュペリの作品や生涯について、解説した本を教えて下さい。よろしくお願いします。

  • 小説などで「架空世界」の物語が作られてきた理由って

    なぜ人間はフィクションの物語を作ってきたんでしょうか。 たとえば、実際にはありえない場所にいたり、ありえない人がいたり。 ノンフィクションでも十分面白いと思うんですけど、 作品で架空の世界を作ることに何か利益がありますか? 具体的な理由が知りたいです。 たくさん回答お待ちしています。

  • 紙幣や硬貨のデザインのモチーフについて

    いつもお世話になります。 最近、ハワイに久しぶりに行って海外のお札やコインを見て、興味が沸いてきました。 前に、フランだったと思うのですが、サン=テグジュペリの肖像と星の王子様の挿絵の入ったお札があったと記憶しています。 お札のデザインは、偉人、政治家、芸術家、その国に貢献した人、建造物、風景などが多いと思っていますが、この星の王子様のお札は可愛らしいなと思いました。 元々、童話や物語が好きな私にとって、とても夢のあるお札に感じました。 日本や外国のお札のデザインで、童話や物語をモチーフにしたものはありますでしょうか? また、コインも変わったデザインなどあれば教えて戴きたいのですが・・・。 私は不思議の国のアリスが大好きなのですが、アリスデザインのお札などあったらいいなと思っています。あと、先日アメリカの硬貨でほんの4,50年前まで銀貨が使われていたと教わって、金貨とか銀貨などお話の世界だと思っていたのでロマンを感じました。 今でも、金貨や銀貨など流通する国はあるのでしょうか? いろいろと質問してしまって申し訳ないのですが、お詳しい方ご回答お願いいたします。

  • おすすめの海外作品

    私が読んだことのある作品は、 ・あの空をおぼえてる/ジャネット・リー・ケアリー ・星の王子さま/サン=テグジュペリ ・魔法があるなら/アレックス・シアラー ・白い犬とワルツを/テリー・ケイ などです。ほとんどが子ども向けなのですが… 国内なら梨木香歩さんや、いしいしんじさんの作品が好きです。 読んでいて心が暖かくなるような おすすめの海外作品がありましたら教えてください。 お願いします。

  • 名作を探しています

    英語学習のために、文学書を原文で読んでいます。 つい最近読んだのは、ハリポッターの第一巻、不思議の国のアリス、 星の王子さまです。(あ、星の王子さまはフランス語が原文ですね) 星の王子さまを読んでいたく感想したので、感動できる作品をもっと読みたい とおもっています。 もし良ければ、ハリポタと星の王子さまの間くらいの英語レベルで感動できるようなお勧め作品はありませんか? よろしくお願いいたします。

  • 著作権の消滅

    サン・テグジュペリの「星の王子さま」の日本での著作権が今年1月で切れるという話しを聞きました。 たしか日本は著作者の没後から50年らしいのですが、海外作品(グリム童話、アンデルセン童話など)の著作権も50年で消滅するのでしょうか? もし他にも著作権が消滅している有名な作品があったら教えてください。