• ベストアンサー

空気が当たるとなぜ水は蒸発しやすくなるのですか?

水が蒸発すると気化熱を奪い周囲の温度が下げられます。その水の蒸発を促す手法として、風(空気)を当てるというものが挙げられます。 ではなぜ風(空気)を当てると水の蒸発スピードが早くなるのでしょうか?分子の動き!? また、風(空気)を当てる、温度を上げる以外で水の蒸発スピードを促進させる方法があれば教えてく下さい。

  • YYYMNB
  • お礼率62% (213/339)
  • 化学
  • 回答数4
  • ありがとう数11

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • c80s3xxx
  • ベストアンサー率49% (1631/3289)
回答No.3

この問題は輸送現象といって,通常の化学ではあまり取り上げられない問題です.化学工学ではこういうことをきっちりやるはずですが. 風がない場合,水面のごく近くでは湿度は100%,つまり,その温度での飽和蒸気圧になっています.つまり,近似的には蒸発平衡の状態にあります. 一方,水面から十分に遠いところでは,そのときの湿度になっているわけです.水の正味の蒸発速度を決めているのは,水面付近の水蒸気分子が,遠いところに逃げていく速度です. 空気中を水蒸気の分子が動いていく過程には,二通りがあります.ひとつは拡散.これは分子の熱運動によるもので,他の分子 (空気の分子や他の水蒸気分子) とランダムに衝突しながらじわじわと広がっていく過程です.この過程の正味の速度は,分子の平均速度と分子の密度,分子の大きさ(衝突断面積)で決まります.平均速度は分子が決まれば温度で決まってしまいますし,密度は圧力が同じであれば同じ,分子の大きさも今の場合にはある定数と見て別にかまわないでしょう.このことから,減圧するということの効果は,空気自体の分子密度を下げて衝突頻度を下げ,拡散速度を上げるという形で効くことがわかります. もうひとつの効果は,空気自体の動きです.つまり湿気た空気が風に乗って運ばれる,という形での水蒸気分子の移動です.これは上記の拡散に比べて桁違いに速い過程です. さて,水面に風を吹き付けます.すると水面付近の飽和水蒸気圧で平衡になっていた,つまり湿気た空気が押しのけられます.代わりに,水面から遠くにあった,(相対的には)乾いた空気が水面付近に来ます. 水面からの蒸発の速度 (単位時間内に単位面積から何分子の水が蒸発するか) は,じつは温度が決まれば決まってしまうので,風が吹こうが何だろうが変化はありません.一方,空気中から水蒸気分子が水面に再衝突して戻ってくる速度 (単位時間内に単位面積から何分子の水が戻ってくるか) は,空気中の水蒸気濃度に比例します.平衡状態ではこのふたつの速度が一致していて,正味の変化はない状態になっているわけですが,その状態から空気が乾いた空気に置き換えられるので,蒸発速度は変化せず,戻る速度は激減 (水蒸気分子の濃度が下がったから) ということになり,正味では蒸発が促進されたように見えるのです.

その他の回答 (3)

  • potachie
  • ベストアンサー率31% (1065/3387)
回答No.4

他の回答の方の話で十分ですが、ちょっとだけちょっかいを出してみます。 >> ではなぜ風(空気)を当てると水の蒸発スピードが早くなるのでしょうか?分子の動き!? 「水の蒸発のスピード」は早くなっていません。これは液体側の温度が変わらない限り一緒です。 これと一緒に、空気から水蒸気が液体に戻る現象も起こり、平衡になっています。この「水蒸気の液化のスピード」が機会を失われることで弱くなっているんです。 >> 風(空気)を当てる、温度を上げる以外で水の蒸発スピードを促進させる方法 普通に、日常で見ていませんか? 打ち水をすると、バケツに水を入れたままよりも涼しくなります。涼風機の原理はご存じでしょうか? 布に染みこませる、床にこぼしてしまうなどで、表面積を大きくする方法が1つあります。 空気を乾燥させる、気圧を下げる という方法もあります。 あとは、蒸発しやすい液体を混ぜてしまうなどもあります。 他にもいろいろと考えられると思います。

noname#160321
noname#160321
回答No.2

#1のお答えで正しいのですが、「科学」の言葉で「言い直す」と、水面付近の空間では水の飽和蒸気圧に近い水分子が存在し、放って置くと「拡散」でしか水分子は離れていきません。 水の飽和水蒸気圧より小さい水分子しか含んでいない「空気」を流すと、表面の「飽和に近い」部分が移動し、飽和蒸気圧より低い水含量の気体が表面に来るため、水面から気化する水分子の量が増えます。 なお、水の飽和蒸気圧下では、液体から気体に移る水分子数と逆に気体から液体に移る水分子数は(揺らぎを無視すると)同じになります。 つまり、新しい空気が来ると液体の水分子が気体へ移動する数が増えます。これが繰り返されると水の気化が促進されることになります。 水の上の気体の圧力を下げてもそれが水の当該温度における飽和蒸気圧以上ですと蒸発のスピードは上がらないのです。これは一見すると不思議ですが、事実です。

  • MOMON12345
  • ベストアンサー率32% (1125/3490)
回答No.1

水がコップに入っているとします。 その水が蒸発するとコップ付近の湿度が上がります。 これを風で吹き飛ばすと湿度が下がるので蒸発が早くなります。 また風自体によって水面が波立てば、表面積が増えるので蒸発が早くなります。 風も当てずに温度も変えずに蒸発を促すには、湿度を下げるか気圧を下げればいいと思います。

YYYMNB
質問者

お礼

端的かつわかりやすい回答ありがとうございます。 蒸発スピードを促進させる方法についても、参考になりました。

関連するQ&A

  • 水はなぜ蒸発するのでしょうか。

    水はなぜ蒸発するのでしょうか。 過去にも同じような疑問が多くあったのは調べてみたのですが、結局明確な答えは出ていないように思います。 1.飽和水蒸気圧に達するまで蒸発し続ける 2.水は気体のになりたがる 3.振動している液体である水分子がたまに空気中に飛び出す などさまざまな言い回しをみつけましたが、では 1.なぜ飽和状態になるまで蒸発するのか? 2.なぜ気体になりたがるのか? 3.同様に空気中にある水分子も液体に飛び込んでくるのでは? などと疑問はつきません。 熱力学的に考察して下さい。

  • 絶縁油や水の蒸発について

    水が蒸発するのに関係があるのは,水の気化熱なのでしょうか? というのも,水たまりの水が太陽エネルギーを受けて蒸発するメカニズムがどうなのか,というのが分かりません。 (あくまで,常温の状態で) 実際に知りたいのは,絶縁油が常温で蒸発するのか ということです。絶縁油の気化熱自体は,ある人に聴いた ところ,水の1/10であり,水より10倍蒸発しやすい のかもしれないと考えているのですが,実験結果が あるわけでなく,答えがでません。 どなたか,この辺の分野に詳しい方がいらっしゃれば ご返答お願いします。

  • 寒暖の感覚と分子の関係

    風を肌で感じる=肌に当たった分子を感じている。これは正しいですか? 気温が低いとき、空気の分子の動きがゆっくり。肌の分子よりもゆっくり。だから、肌の分子がその影響で、よりゆっくり動き、それを寒いと感じる。正しいですか? 水が蒸発するのは、水分の表面の分子が、より速い気体の分子につられて速くなり、気体になる。正しいですか?その時に生じる気化熱を、「熱」「奪う」という単語なしで説明してください

  • 100度でなくても蒸発する水、気化について

    「汗をかくとそれが蒸発する際に熱を奪って体温を下げる」という話を子供にしたのですが、それよりも前に「やかんの水は100度に熱すると気化(蒸発)する」という話をしていたため、「100度でないのに何で蒸発するのか」という突っ込みをされました。勉強してこなかった罰あたりですが、わかりやすく子供に教えるにはどう答えるべきでしょうか?無い知恵を絞って推測するに、もともと水分は、周辺の空気が含むことができる許容量までは蒸発してしまう性質がある?(そういえば空気が冷えると乾燥し、暖かくなると湿気が多くなりますが、ということは99度まで気温が上がれば湿気は最高潮に膨らみ、100度になると一気に気化して、さっぱり(?)するのでしょうか?これは余談ですが)

  • 水の蒸発って

    初歩的な質問で恐縮です。 昔、化学の授業で物質の3変態とか液体→気体になる温度を沸点とうる覚え ですが記憶しています。この間、ある人からコップに入れた水ってそのまま にしていても蒸発して減っていくよな?沸点になってないのに何で液体が気化 していくんだ?と聞かれ回答ができませんでした。言われるとそうだなと 思うのですが、変態点みたいなものがもっと低い温度になっているからほって おいても気化していくのでしょうか? どなたかお詳しい方いましたら、ご教授願います。

  • 水の蒸発潜熱

    現在熱量について勉強しております。 今は水についての勉強になったのですが、水の「蒸発熱」と「蒸発潜熱」は一緒の意味として捉えてよろしいのでしょうか。 また、蒸発潜熱[l]=2500.8-2.3668*T(温度(℃))という式があるのですが式の誘導がうまくいきません。 ・「蒸発熱」=「蒸発潜熱」でいいのか。 ・蒸発潜熱の式の誘導について 以上2点について教えていただけたら嬉しいです。

  • 蒸発が飽和蒸気圧まで続く理由は?

    「液体も気体同様にその物質を構成している分子の運動エネルギーはその温度に応じた一定の分布をしている。その中で比較的大きな運動エネルギーをもっている分子が、分子間力を振り切って液面から飛び出していくのが蒸発である」「蒸発後の液体分子は平均エネルギーが下がり残った液体の温度が下がる」と教科書には書かれています。とすると蒸発後の液体はエネルギーの低い分子ばかりが残るはず。それでも、飽和蒸気圧まで蒸発が続くのはなぜですか。「大きな運動エネルギーをもった空気の分子が水分子に衝突→水分子は空気の分子からエネルギーを受け取る→受け取ったエネルギーを運動エネルギーとして結合を振り切って気体になる」というのを以前見た記憶がありますが、なにかしっくりきません。 アドバイスをお願いいたします。

  • エンジンオイルが温度で蒸発/気化するのか?

    水は高温になれば蒸発しますが、エンジンオイルでも高温になれば蒸発or気化?するのでしょうか? オイルが蒸発or気化するというイメージが沸かなかったので・・・。 またエンジンオイルが蒸発or気化する場合、どれくらいの温度なのでしょうか?

  • 水滴を早く蒸発させる方法について

    閉じた系で水平な固体表面上に水溜りがあるとすると、水は常温でも蒸発しますよね。 この蒸発を促進する方法(気圧、温度、部屋の湿度は一定)について考えています。 僕の考えでは、 (1)『系の状態は徐々にエネルギー最小の状態に変化していくはずだから、水滴が液体でいる状態より気体でいる状態の方がエネルギーを低くする状態を実現すればよい』 (2)『蒸発は液体の表面から起こるから、液体の表面積を増やすことで気化しやすくなる』 (3)『自然な水溜りの形(機械的に変形させない、重力下)で体積一定の条件で最大の表面積を持つのは球形である』 (4)『超撥水性の固体基盤の上に水滴をたらせばほぼ球形の水滴が実現される』 といった感じですがどうでしょうか?他に方法はありますか?どこか間違っているところがあったら教えてください。(3)は特に自信ないです。これを証明(あってるかどうかも解らないです)する数学的な手法はありますか? 色々盛りだくさんですみません。ご意見お待ちしております。

  • 超低温でお湯が一瞬で蒸発?

    超低温でお湯が一瞬で蒸発(?)するしくみを教えてください。 今日テレビを見ていたら、超低温(-60度くらい)の中でお湯を空中に撒くと一瞬で蒸発(?)するというのとやっていました。 なんでだろうと気になって、少し考えてみたのですが、超低温だと空気中の分子の運動が鈍いため、金属でいう超伝導のように空気などの分子の抵抗が小さくなり、水分子がすり抜けていくのではないかと考えました。 表面ではすり抜けていった水分子が離散、内部ではお湯に入り込んだ酸素分子が水分子の運動エネルギーを受け取って運動が高まり、水分子の結合を内部から分解するような作用が働いて、一瞬で蒸発(?)するのではないかと考えたのですが、どうでしょうか? 水では分子間力のためすり抜けていくのは難しいと思いますが、お湯であれば、水分子の運動も大きいためそのようなこともありえる(?)かと思ったのですが。。。どうでしょう? よろしくお願いします。