解決済みの質問
某県立高校の入試で、点数は合格でしたが身なりが悪いので不合格にされた生徒がいたようです。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20081029-OYT8T00193.htm
この件について校長は謝罪したそうですが、
そもそも入試会場に変な格好でくる方が非常識です。
高校は義務教育ではないのですから、身なりの悪い生徒は不合格にして当然で、これが問題だとする現行制度のほうが問題だと思うのですが
みなさんはどう思われましたか?
投稿日時 - 2008-10-29 11:59:04
この事件について一番おかしいと思うのが、世間に誤った印象を与えたまま、話が早くも風化しようとしていることです。
まず、多くの人は「受験者の人となりは面接で見ればいいじゃないか」と思っているのではないでしょうか。しかし、受験者の半数は面接を受けません。神奈川県の公立高校受験においては、多くの都道府県同様、「前期選抜」と「後期選抜」があり、前期は事実上の推薦試験で、調査書と面接のみで審査。後期は調査書と筆記試験のみ、というのが原則です。また、前期で合格した者は、その高校に入学するのが義務となっているので、志望する高校の推薦を得られるほど成績が優秀でなかった生徒が後期を受けるのが一般的です。
くだんの高校は偏差値が最低レベルです。つまり(全員がそうではないでしょうが)平たく言うと、いわゆる「どこにも引っかからなかった生徒」が仕方なく、この高校の後期試験を受けている場合が多いと見られ、ついでに言うと、この後期試験の筆記試験の合格点は大して高くもないはずです。つまり、面接以外の場でのふるまいや身なりを採点基準に入れないことには、勉強もできないうえに素行も悪い生徒が山のように入学してくる可能性が増えるわけです。
さて、この事件で問題とされているのは、この「面接以外の場での身なりや態度も選考の対象になりますよ」ということを公けに謳っていなかった点です。つまり、教育委員会のウェブサイトでそう発表し、各中学校にもそう通達しておけばよかったのに、ということです。しかし、そうすれば、「言われた時だけちゃんとして、入学後に本性を現す生徒」が増えかねません。そもそも、まともな中学生なら、面接以外でも、志望校に足を踏み入れる時くらいはきちんとするものです。それすらできない生徒が山のように入学して来る可能性が増えるわけですし、山のような不良軍団を造りかねない大胆な大番町が入学してくるかもしれないわけです。以上は、入学させたくない側の視点です。
では翻って、入学させたい側としてはどうなのでしょう。おそらく、偏差値が最低レベルの学校に、身なりや態度構わず受験しにくるような中学生は、中学の先生や保護者がいくら指導しても堪えない生徒でしょう。つまり、おどかされなだめられ、「髪を黒くしたくないなら、それで挑戦してみろ。受検くらいはしておけ」と言われ、やっと入り口に立っているような生徒が少なくないのでしょう。
そうした生徒が、合格をきっかけに新たな指導者、すなわち高校の先生方の世話になることにより、自分を立て直していく可能性があるわけです。中学の先生や保護者の中には、それに賭けている人もいるのでしょう。逆にいえば、ここで合格できないと、そうした生徒は、少なくとも全日制の公立高校については、事実上、行くところがなくなるのですから。
ちなみに、テレビで「小学生の頃から躾けてこなかったのか」という意見もありましたが、小学生なんて変わります。乱れていた子供が中学でまじめになる場合もあれば、小学生時代には普通のいい子だった生徒が、思春期とともに乱れたりするわけで、だからこそ、中学、高校といった、その時期にその場で教育していく必要があるのです。
一方で、選考基準が事前に知らされていれば、天然の茶髪の生徒や、外国人家庭の出身であるなど文化的な背景でピアスをしている生徒について、中学の先生が高校に事前に申し送りをすることができます。そのチャンスが与えられなかった悔しさを感じる人もいるかもしれません。
また、神奈川県の公立高校は、(偏差値のレベルにかかわらず)校則がそれほど厳しくなく、入学してしまえば、茶髪やピアスは容認されているところが殆どです。真面目な中学生でも、高校でおしゃれをしたいがために公立を受験し、入学して初めて髪を染めたりピアスをする生徒が少なくありません。そのつもりで「だったら受験日だって、茶髪でいいじゃないか」という大胆な気構えの生徒がいても不思議ではないわけです。
ただ、「この高校なら、よほどのことがない限り誰でも合格できる」という評判の高校が、私立公立を問わずにいくつかあるのも事実で、そのつもりで受験させた中学や保護者が「話が違うじゃないか」とクレームする例も、あちらこちらであるようです。今回の事件はそこを「いや、うちはそういう高校じゃありません」と打ち出したメッセージでもあったのでしょう。
いずれにしても、どうにも扱いきれない生徒たちの髪を染めさせて、平和な卒業式を実現する中学もありますし、また、札付きの不良校を立て直した高校もあります。それに、全日制への夢が断たれても、公立の通信制に入学するなどの選択肢は残されています。今回の事件に至る前に、あるいは至ったからこそ、改善の余地はあると思うのです。事件を受けて、くだんの高校はある程度の被害をこうむっているでしょうし、人気があったと言われる校長は辞任を余儀なくされましたが、とにかく、詳しい背景を無視したまま、こうした犠牲が強いられているのが、一昨年度に神奈川県で高校受験を経験した保護者としては、もどかしくてなりません。個人的には辞めた校長を支持しますが、もう少し、世間が事件を正しく認識する必要はあると感じ、お聞き苦しい点もあろうかと思いますが、筆をとりました。
投稿日時 - 2008-11-03 12:08:23
お礼
ありがとうございます!
投稿日時 - 2008-11-24 12:04:34
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