• ベストアンサー

形容詞のカリ活用の終止形は?(古文)

古文の形容詞には、補助活用として「カリ活用」があるかと思います。 このカリ活用は、助動詞を接続するためにできたようですが、カリ活用には終止形(と已然形)がありません。終止形(と已然形)接続の助動詞に対しては、どうなるのでしょうか。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • usagisan
  • ベストアンサー率71% (105/146)
回答No.1

 文語(古語)の基本的な(=高校の古典で普通に学習するようなという意味でです。特殊な助動詞があるのかも知れませんが。)助動詞で、終止形接続のものは「らむ・らし・めり・べし・まじ・なり」の6つ(「べし」から派生した「べらなり」も含めれば7つ)ですが、これらはラ変型活用の語には連体形に付きます。  ご存じのように形容詞のカリ活用は、形容詞の連用形活用語尾の「く」もしくは「しく」にラ変動詞「あり」が付いてできたものですから、上述の6つの助動詞は形容詞のカリ活用の連体形に付きます。(たとえば「長かり・べし」ではなく「長かる・べし」)  同じく已然形接続の助動詞は、かつては完了の「り」が該当しましたが、現在では命令形接続とする説が優勢のように思います。したがって、已然形接続の助動詞は存在しないということも可能です。  また、仮に「り」が已然形接続だとしても、これは四段活用の動詞の場合に限られ(サ変動詞には未然形接続、その他の活用の動詞には付きません)ていて、形容詞には付きません。  したがって、カリ活用の終止形は必要ないので、存在しないということになると思います。  なお、「多し」は例外的に、終止形の「多かり」・已然形の「多かれ」が文末(通常の文末や「こそ」の結び)に用いられることがあります。 「いと聞きにくきこと多かり」(源氏物語・帚木) 「ここもとに、『侍り』などいふ文字をあらせばやと聞くこそ多かれ。」(枕草子「文ことばなめき人こそ」)

azharu
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 そうか、終止形接続の助動詞でも、ラ変型には連体形接続でしたものね。已然形接続は、四段動詞の場合なのに気づけたので、質問文では( )にしていたのですが(笑)、調べるときのツメがあまかったです。 最後はやはり?結果として終止形と已然形は、使われることがないから、に落ち着きましたか。納得! 「多し」についても、辞書で「多かれ」で引くと、ちゃんと説明が出ておりました。勉強になりました。

azharu
質問者

補足

下の「お礼」の文章で、 「多かれ」とあるのは、「多かり」の誤りでした。

その他の回答 (3)

  • suunan
  • ベストアンサー率14% (224/1569)
回答No.4

つづきです。 「「たり」「なり」とは、助動詞を指していらっしゃるのですか?完了、伝聞・推定、断定?」 ★たりは完了、なりは断定です。 終止形接続の有無についてはわたしのうっかりミスです。 申し訳ありません。 ただし 「らむ」、「べし」、「らし」、「めり」、「まじ」、 の前にたとえば「なり」が接合する場合、 なるらむ、なるべし、・・・であり、終止形ではなく連体形ですよ。 カリ活用の変化は「なり」と同パターンなので、それらに接合するのは 連体形です。「青かり」なら青かるらん、青かるべしです。 カリ活用の終止形は「かり」已然形は「かれ」です。

azharu
質問者

お礼

>カリ活用の変化は「なり」と同パターン いわゆる、「ラ変型は連体形に接続」のことを指していらっしゃったんですね。わかりました。ありがとうございました。

  • Parismadam
  • ベストアンサー率65% (2756/4211)
回答No.3

こんにちは。この後のご質問に先に回答していますので、そちらもご参照下さい。 ご質問1: <カリ活用には終止形(と已然形)がありません。> えっ?ありますよ。 1.終止形は「かり」、已然形は「かれ」になります。 2.カリ活用は、もともとは「べし」「まじ」「ごとし」などの助動詞がシク活用をするため、「シク」+「あり」が変化して「かり」となったものです。 3.連用形と連体形の「カリ」「カル」は奈良時代から使われていましたが、終止形はおもに平安時代のみ、已然形は平安時代~鎌倉時代にかけて使われていました。 ご質問2: <終止形(と已然形)接続の助動詞に対しては、どうなるのでしょうか> 1.形容詞の終止形が接続する助動詞はありません。終止形に見えても連体形だったりします。 2.確かに、助動詞には活用動詞の「終止形」に接続する助動詞があります。しかし、これらの助動詞は「動作」について言及されており、状態を表す形容詞には不適切なのです。 例: (1)なり(伝聞の助動詞): 「千鳥鳴くなり」=「鳴き声が聞えてくる」 (2)めり(婉曲の助動詞): 「秋も往ぬなり」=「秋も去ってしまったようだ」 3.カリ活用の已然形は、已然形接続をする助詞に接続することがあり、ク・シク活用の「けれ」と同義で用いられます。 例: 嬉しかれど=嬉しけれど 若かれば=若ければ 以上ご参考までに。

azharu
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 カリ活用の終止形、已然形の扱いについて、よくわかりました。 已然形接続をする助詞に接続する場合にも、カリ活用が登場することがあるんですね。

  • suunan
  • ベストアンサー率14% (224/1569)
回答No.2

「カリ活用は、助動詞を接続するためにできた」 のではありません。「たり」「なり」と同様の活用パターンの 形容詞バージョンです。したがって 「終止形(と已然形)がありません」ではなく、 「たり」「なり」と同パターンの終止形と已然形があります。 また、 「終止形接続の助動詞」は存在しません。 終止形は何にも接続しません。

azharu
質問者

お礼

回答ありがとうございます。そして、意外な回答内容に、驚いております。 「たり」「なり」とは、助動詞を指していらっしゃるのですか?完了、伝聞・推定、断定? >「終止形接続の助動詞」は存在しません。 「らむ」、「べし」、「らし」、「めり」、「まじ」、「なり」などがあるかと思うのですが・・・ま、ラ変型活用語には連体形接続という条件がありますが。 >終止形は何にも接続しません。 助詞「とも」「な」などもありますが。引用文の最後の場合は、終止形でも、つづいて助詞「と」が続くことがあると思いますが。 ご回答いただいた内容については、初めて耳にする内容なのですが、そのような説明のある書籍など、紹介していただけると幸いです。

関連するQ&A

  • カリ活用に終止形はないか?

    カリ活用は、広辞苑によれば、(形容詞連用形語尾クに動詞アリが結合してできた活用で、語尾が「から・かり・かり・かる・かれ・かれ」と変化するもの。現在は形容詞の活用に加えるが、形容動詞の活用の一とする説もある。)とある。形容動詞は、広辞苑によれば、(ーーー文語では、名詞にニアリの結合した「静かなり」(ナリ活用)、名詞にトアリの結合した「泰然たり」(タリ活用)がある。ーー(カリ活用)を加える説もある。活用はラ行変格活用にーーー。)とある。カリ活用が形容詞、形容動詞のいずれであってもカリ活用に終止形はないと言いきれるものでしょうか?

  • 古文形容詞のカリ活用はク活用、シク活用とは異なった活用をしていますが、

    古文形容詞のカリ活用はク活用、シク活用とは異なった活用をしていますが、これは形容詞に意味を追加する助動詞に連なり易いように、形容詞と助動詞の間にラ変動詞を入れてうまく続くようにしたものと参考書に書いてありました。 例えば、「明し」に過去の助動詞「けり」をつけたい時、「明くける」ではなく、「明かりける」となるのは単に言い易さを追求した結果なのでしょうか。 もっと理由があるのでしたら教えて下さい。よろしくお願いします。

  • 動詞・形容詞・形容動詞 活用

    こんにちは. 古文の動詞・形容詞・形容動詞活用の仕方でわからない問題がありました.解説よろしくお願い致します. (1)「をさなけれ」ば→形容動詞のク活用でしょうか. (2)「見つけ」て→ 動詞の終止形がわからず困りました. (3)「豊かに」→形容動詞のナリ活用 なら-なり,に-なり-なる-なれ-なれ (4)「大きに」→どうやればよいのかわかりませんでした。 どうぞ,よろしくおねがいいたします。

  • 古典文法 形容詞(ク活用、シク活用)

    こんにちは。 高校古典文法 形容詞の活用 ク活用、シク活用についての質問です。 参考書を見ると、形容詞の本活用(直後に助動詞以外が続く活用)の活用表を見ると、例えば「なし」という言葉なら、 <語幹>「な」 <未然形>「(く)」 <連用形>「く」 <終止形>「し」 <連体形>「き」 <已然形>「けれ」 <命令形>「○」 となっております。 質問(1):ここで、未然形については( )がついていますが、どういうことなのでしょうか?同様にシク活用の「かなし」についても未然形の活用語尾には(しく)と( )がついています。 質問(2):また上記の(く)や(しく)では、この形容詞に続ける言葉として、動詞の場合に続けていた「む・ず」が続きませんが、どういうことなのでしょうか? よろしくお願いいたします。

  • 古典文法の動詞、形容詞の活用の変化の勉強をしています。そこで活用する語

    古典文法の動詞、形容詞の活用の変化の勉強をしています。そこで活用する語が同じになる語、たとえば四段活用なら アイウウエエ のように終止形のウと連体形のウ 已然形のエと命令形のエのような違いが分かりません。 その違いが簡単に分かる方法を教えてください。

  • 形容詞と動詞で、あとに「ない」がくるときの前の活用形が異なるのはなぜ?

    動詞「走る」に「ない」がつくと「走らない」となり、「走ら」は未然形。 形容詞「美しい」に「ない」がつくと「美しくない」となり、「美しく」は連用形。 この考え方は正しいでしょうか。 また、どうして動詞・形容詞によって「ない」に接続するときの活用が異なるのでしょうか。

  • 形容詞の活用の教え方について

    日本語を外国人に教えるにあたり、形容詞の活用についてどのように教えていいものか悩んでおります。 ちなみに日本語を教えることは今回が初めてでまるっきりの素人だということでご理解願います。 一応、外国人用の文法テキストはあるので現在それをもとに進めているのですが、あまり詳しく書かれていないのでここで相談させていただきたいと思います。 1.未然形の活用について イ形容詞は「かろ(う)」ナ形容詞は「だろ(う)」ですが、これは意志・推量を表すもの。日常的に私たちは「高かろう」「安かろう」などと使っていますが、これを外国人にどのように説明すればいいのでしょうか。文法的にはどんな品詞の前におかれるものでしょうか? 2.終止形について 文末の言い切りの活用と書いてありますが、「この本は高いです。」の「高い」は終止形の言い切りという理解でいいのでしょうか。 また、「ここはおいしいレストランです。」「この花はあの花よりきれいです。」これらの文中にある「おいしい」や「きれい」の活用は何形に当てはまるのでしょうか?特に「きれい」はきれいなというナ形容詞ですが、この場合の活用はどれが適切なのでしょうか。 以上です。よろしくお願いいたします。

  • 古文のこの短文の活用形など教えてください

    この古文の活用形教えて下さい(面倒ですが) お礼500枚です。 今は昔、大隅守なる人、国の政をしたため行ひたまふあひだ、郡司のしどけなかりければ、「召しにやりて戒めん。」と言ひて、先々かやうにしどけなきことありけるには、罪に任せて重く軽く戒むることありければ、ひとたびにあらず、たびたびしどけなきことあれば、重く戒めんとて召すなりけり。 この古文の動詞と形容詞と形容動詞と助動詞の何行何活用なのか(助動詞は意思や推定などの意味も教えて下さい)教えて下さい。 とても面倒かと思いますがよろしくお願いします。

  • この古文の活用形教えて下さい (まじでお願いします!!)

    今は昔、大隅守なる人、国の政をしたため行ひたまふあひだ、郡司のしどけなかりければ、「召しにやりて戒めん。」と言ひて、先々かやうにしどけなきことありけるには、罪に任せて重く軽く戒むることありければ、ひとたびにあらず、たびたびしどけなきことあれば、重く戒めんとて召すなりけり。 この古文の動詞と形容詞と形容動詞と助動詞の何行何活用なのか(助動詞は意思や推定などの意味も教えて下さい)教えて下さい。 とても面倒かと思いますがよろしくお願いします。

  • 活用

    古文の活用について質問です。 四段活用と下二段活用の区別がつかない事があります。 そんなときはどうすればいいですか? 例えば、恋ふ ハ行下二段活用 と習いましたが、僕には四段活用にも思えます。 何かいい見分け方ないですか? それから、打消の助動詞「ず」や形容詞の活用に「カリ・ザリ活用」ってのがありますが、 これってどういう場合に使うんですか? 何題か問題やってみて「後ろに助動詞が続くとき」が 「カリ・ザリ活用」と自分なりに理解したんですが 間違ってますか?