まずは《半過去》についてお話します。半過去は、質問者の方が理解されているように、「過去における習慣的行為・状態・習慣など」を表わすものですが、その本質は《未完了・持続の姿で示された過去の事実》というものです。
例えば、《Hier, a huit heures du soir, il lisait.》「昨日、夜8時に彼は読書していた。」という文章があるとして、「過去の事実を未完了・持続の姿で表わす」ということは、「その事実が既に始まって未だ終わっていない姿で示す」ということです。《Hier, a huit heures du soir, il lisait.》では、「昨日の夜8時」という過去の或る時期に、「彼は既にその以前から読書を始め、読書しつつあった。」ということを示すので、彼の読書が何時から始まり、何時に読書を終えたかは、全然いっていないのです。これに反して、《始まって終わった》すなわち完了した形で過去を述べるのには、《複合過去》やこれから習うであろう《単純過去(文章語)》を用います。《Hier soir, il a lu.》「昨晩、彼は読書した。」となれば「読書してそして読書が終わった」ことを示しています。
とは云うものの、《半過去》は「過去時制」でありますから、たとえ持続・未完了の形で示されていようと、その行為は客観的に見れば、あくまでも過去に終わった行為に外なりません。従って、《既に始まって未だ終わっていない》という表現は常に《当時、その時》といった過去の或る時期が基準になっています。そこでこの基準になっている過去の時期に観点を合わせると、《半過去》で示される事実は、《当時持続中であった事実》となるのです。ただしこの基準は、例文のように、《Hier, a huite heures du soir》と示されたり、文章には表れないこともあります。
このことが理解できると、「過去における習慣的行為・状態・習慣など」の理解が容易になるかと思います。例えば、半過去が《過去の反復された行為や習慣》を表わすのも、《持続未完了》というその本質によるもので、生活習慣が持続の形で示されています。
例:《Tous les jours, il se levait de bonne heure. 》「彼は毎日朝早く起きるのだった。
従って、《半過去》はその本質上、文学作品などで、背景の描写によく用いられます。
また、これから習うでしょうが、間接話法での「過去現在」としての《半過去》の用法などもこれが元となっています。
他にも、「要求・希望の緩和」を示す《半過去》などもありますが、これは半過去の特別な用法ですから、今は上記で述べた本質をおさえてください。
ご質問に戻って、「半過去+複合過去」の文であれば、上記の例文の《Hier, a huit heures du soi》を例えば《Quand je suis entre,》にしてもよいかと思います。《Quand je suis entre, il lisait.》「私が入ってきた時、彼は読書していた。」もうお分かりかと思いますが、《入る》という行為は、「入り始めは入り終わって」います。対して、その時彼の「読書する」行為はそれ以前から始まり、「私が入ってきた」時点でまだ未完了ですね。
半過去はフランス語の中で最も表現力に富む時制かと思います。そのため、色々な使われ方をしますが、この本質をおさえておくことが肝要です。頑張ってください。
投稿日時 - 2007-07-16 21:16:47