• ベストアンサー

励起子ってどういうものですか?

1) 電子と正孔にクーロン力が働いているのに、なぜ結合せずに一定の距離を保ったままで存在できるのですか? また、逆になぜ離れてしまわないのですか? 水素原子で古典的に考えると、原子核が静止していると見なすと電子の円運動だけに着目すればいいので、一定の距離を保つというのはイメージできます。しかし、励起子の場合は電子も正孔とほぼ同じスケールの質量であるから、クーロン力の働く2粒子の運動を考えなくてはならない。そうなると一定の距離を保って運動するというのがイメージできません。 2) 電子と正孔は複数個存在するのに、励起子のように何故に2個をワンセットで考えるのですか? 電子と正孔がそれぞれn個存在したら、2n個の多体問題になると思うのですが。。。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • leo-ultra
  • ベストアンサー率45% (228/501)
回答No.1

> 水素原子で古典的に考えると、原子核が静止していると見なすと電子の円運動だけに着目すればいいので、一定の距離を保つというのはイメージできます。しかし、励起子の場合は電子も正孔とほぼ同じスケールの質量であるから、クーロン力の働く2粒子の運動を考えなくてはならない。そうなると一定の距離を保って運動するというのがイメージできません。 大学の1年の時に習う「2体問題」を思い出してください。2体問題は重心運動と相対運動に分離できます。電子正孔の相対運動は、換算質量を定義すれば、原子核が固定されてて周りを電子が回る問題と“同じ形の式”になります。物理において式が同じとは、同じ挙動をするわけです。質問者の方がイメージできないということであれば、式を見ながら、それがなにを意味するのかイメージしてください。 > ) 電子と正孔は複数個存在するのに、励起子のように何故に2個をワンセットで考えるのですか? 電子と正孔がそれぞれn個存在したら、2n個の多体問題になると思うのですが。。。 通常の励起子を考える場合は、寿命の問題もあり、励起子が極めて希薄にしか生成できません。励起子同士が出会うのは極めて低い確率です。 でも特殊な装置で励起子濃度を増やせば、4体問題(普通の励起子を水素原子とすれば、励起子の水素分子版)になることはよく知られています。励起子分子です。

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。

その他の回答 (4)

回答No.5

leo-ultraさま。#3です。 >>フレンケル型励起子は自由に動き回ることは無くなります。 >え!そうなんですか!? でも自己束縛励起子じゃないから並進対称性は残っているから、動き回るのじゃないでしょうか? 言葉足らずでした(^^);。ワニエの場合、正孔と電子は互いの周りを周回運動しますが、フレンケルの場合は正孔と電子のペアーである励起子は局在化していますが、励起状態が並進運動するというイメージだと思います。丁度電球の点滅が伝わるように。。。間違っていたらすみません。

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。
  • leo-ultra
  • ベストアンサー率45% (228/501)
回答No.4

#1です。 #3さま>フレンケル型励起子は自由に動き回ることは無くなります。 え!そうなんですか!? でも自己束縛励起子じゃないから並進対称性は残っているから、動き回るのじゃないでしょうか? この点について、もう少し詳しくお教えいただけたら幸いです。

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。
回答No.3

ご承知の様に励起子にはワニエ型とフレンケル型がありますね。正孔と電子の距離が結晶格子の長さより大きく離れており、水素原子の原子核と電子のようにクーロン力で引き合いながら運動する励起子がワニエ型で、これは水素原子の場合と同等の取り扱いができます。+と-だからいきなり引っ付くのではありません。この辺おイメージは参考URLを見てください。尚、引っ付くと光を発して励起子は消滅します。 一方、正孔と電子の距離が同程度の距離となっているのがフレンケル型と呼ばれています。この場合はワニエと異なり自由に動き回ることは無くなります。 > 電子と正孔は複数個存在するのに、励起子のように何故に2個をワンセットで考えるのですか? 電子の抜けた穴が正孔で、これらが束縛状態になるとエネルギーが少し下がりますから2個ワンセットで存在するほうが安定ということになります。 http://www.tagen.tohoku.ac.jp/labo/arima/lecture/spectroscopy/exciton.html

参考URL:
http://www.tagen.tohoku.ac.jp/labo/arima/lecture/spectroscopy/exciton.html
全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。
  • nzw
  • ベストアンサー率72% (137/189)
回答No.2

1a) なぜ離れてしまわないか?  励起子も熱を与えると乖離します。また、別のキャリアと衝突した場合でも乖離します。 1b)なぜ水素原子と同じ形の準位をつくるのか?  本質は、質量の大小ではなく、どちらも波動関数(励起子の場合は、正確には包絡波動関数ですが)が、重心移動項と相対運動項に分離できるということです。水素原子の場合、陽子と電子の質量比が大きいため、陽子の位置を重心位置と見なしてもかまわないので、このことが混乱を生じているようですね。 励起子準位の求め方などは、ユー/カルドナの半導体の基礎(シュプリンガーフェアラーク東京)に詳しく書かれていますので、一度読まれる事をお薦めします。 2)何故2個セットで考えるのか?  電子と正孔はそれぞれ別の電荷を持つため、強く引き合います。しかし、一旦励起子を形成してしまえば、離れた位置から見れば、電気的に中性になるため、励起子が更に電子や正孔を引きつけたり、励起子どうしが引きつけ合うといった力は非常に弱くなります。しかし、励起子が他の粒子と全く相互作用しないわけではなく、極低温状態では、中性化した不純物に束縛される割合が増えます。また、複数の励起子が分子を形成することもあります。更に、電子・正孔対濃度を高めると、個々に励起子として存在するのではなく、electron hole dropletというプラズマのような状態を形成します。この話はキッテルにも載っています。

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。

関連するQ&A

  • 光触媒についてです。

    光触媒粒子をシングルナノ領域に調製すると、励起電子-正孔対の再結合率や逆反応レートが上がってしまうみたいなんですがなぜでしょうか? 私はシングルナノ領域では互いの距離が近くなるために励起電子-正孔対の再結合率や逆反応レートが上がってしまうのではと考えています。 よろしくおねがいします。

  • 原子核の励起状態ってどうイメージしたらいいんでしょうか?電子が本来より

    原子核の励起状態ってどうイメージしたらいいんでしょうか?電子が本来より外側まわってる、みたいなんだったらよくわかるのですが、原子核が励起ってどういう状態?と思ってしまっています。

  • 金属における室温での電子の比熱への寄与

    古典統計力学によれば,自由な点粒子は比熱(2/3)Kを持つ.もし金属のN個の各原子が電子を1個ずつを与えるとして,その電子が自由に運動するとすれば,伝導電子は(2/3)NKだけ寄与するはずです.(K:ボルツマン定数) しかし,実験をすると金属における室温での電子の比熱への寄与は,この0.01倍よりも小さい値となるのはなぜですか?

  • 物理 ケプラー問題について

    ケプラー問題につてなのですが、次のどちらが正文でしょうか? また、どうしてそうなるのかの理由も教えていただけますでしょうか? (2)のアルファ粒子とは何かについても、簡単に教えていただけると嬉しいです。 よろしくお願いします。 (1)ケプラーの第二法則(面積速度一定)の内容は、角運動量保存則と等価である。 (2)万有引力とクーロン斥力はともに距離の二乗に反比例する力である。このため原子核からクーロン斥力を受けて散乱されるアルファ粒子の軌道としても楕円、双曲線、放物線のすべてが可能である。

  • バンド理論について

    量子井戸の考え方からバンドを考えたときにバンドのでき方を教えてください。N個の原子を考えて、クーロンポテンシャルを縦軸にとってあげたときに量子井戸の考え方ができますよね。このとき量子井戸をN個考えるとそれぞれのクーロンポテンシャルが微小にずれるためそのずれの個数N個がバンドに発展したと考えていいのでしょうか?

  • ホール効果で正孔を正電荷のように扱えるのは何故?

    p型半導体でホール効果が起きる時、キャリアである正孔(ホール)をあたかも正の荷電粒子のように扱って、それに働くローレンツ力を考えますが、 そもそも正孔は電子が欠乏している場所のことだから、正電荷とも粒子とも扱うことはできないように思えます。 じゃあ逆に電子の動きで考えたら……? するとホール電場が実際の向きと逆になってしまいました。 しかし、これについてはネットで調べると、 「 半導体中の電子はある程度原子核に束縛されていて、少ししか動けないので、それに働くローレンツ力は無視できるほど小さい 」 とありました。 電子の動きで説明するのは適当でないようです、たぶん……。 となるとやはり、正孔を「正電荷をもつ粒子」として扱うしかないようですが…… 何故「電子の欠乏」を「正電荷をもつ粒子」として扱うことができるのか、教えてください。

  • 原子レベルで「物に触る」を見たとき

    私たちが手で物をつかむとき、物体に指を押し付けて「触り」ますが、このとき物体と指とがくっついて(結合して)しまわないのは、指と物体との間に反発力が働いているためだと思います。 この力は、古典力学的には垂直抗力として考えられるのかもしれませんが、もっとミクロに(量子力学的に?)見たとき、指先の皮膚のたんぱく質分子と物体の分子の間にはどのような力が働いているのか疑問に思い、調べてみたところ似たような疑問を持っている方がいました。(https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8908485.html) この質問のベストアンサーを拝見して、 >>さて、手でテーブルを押さえると、手とテーブルの分子同士の表面がぶつかります(ファンデルワールス接触)。 >>実際には、電子雲同士の電気的反発が生じます。 ここまでは理解できましたが、これ以降の >>さらに手でテーブルを強く押していくと、互いの原子はより密にされるため、電子雲は圧縮されるようになります。 >>が、電子は不確定性原理により、ある一定以上の範囲で原子核から広がりをもって存在しなくてはいけないので、圧縮しようとすればするほど、反発しもとの大きさに戻ろうとします。 この不確定性原理を用いた説明の部分があまり理解できず、以下のように解釈しました。 「不確定性原理によると、ミクロの粒子の位置の不確定性(Δx)と運動量の不確定性(Δp)の積はある一定以上になる。 指で物体を強く抑えようとすると触れている部分の原子(電子?)同士がクーロン力によって圧縮され、それにより原子(電子?)の位置が確定される(Δxが小さくなる)ようになる。すると不確定性原理に従って運動量が大きくなり(Δpがおおきくなり)、そのエネルギー(運動エネルギー?)によってさらに反発力が大きくなる。」 この考え方であっているのでしょうか。 また、結論としては、クーロン力による反発と不確定性原理に基づく反発の二つの原因であるとしてよろしいのでしょうか。 確認のような質問ですみませんが、ご回答のほど宜しくお願い致します。

  • K原子がK+イオンに変化すると、

    K原子がK+イオンに変化すると、 有効核と最外殻原子の間に作用するクーロン力は何倍になると考えられるのか整数値で求めよ。 KがK+イオンに変化すると粒子半径は0.6倍になるとする。 という問題で K 有効核電子は +1 K+ 有効核電子は +9 と考えて 電荷の積に比例し、距離に反比例することから 9/0.6=15 と計算したのですが、 答えは25 でした。 また、最外殻電子と原子核とのクーロン力を考える時最外殻原子が何個であろうと電荷は1と考えればいいのですか。

  • 1s電子軌道の古典的イメージ

    水素型原子の1s電子の軌道は角運動量量子数l=0で確率密度分布はある距離のところに角度方向は均一に分布しています。原点の確率密度は0に漸近していますがクーロン力で近づく電子を押し戻す力はどう理解すればよいのでしょうか。 古典的イメージではクーロン力と遠心力でバランスが保たれていると思うのですが、それにはとにかく回らなくてはなりません。遠方で確率密度が小さくなるのは直感的に理解できますが角度関数が定数である1s軌道の古典的力学的イメージは径方向に固有振動していると考えれば良いのでしょうか。 これは勉強していない私の全くの想像ですが周囲からマイナス電荷を持つ電子雲が均一に近づくためお互いに反発しあって原点に近接できず押し戻されるのでしょうか。ご専門の方またはお詳しい方のご指南をよろしくお願いします。(当方学生時代にシュレディンガー方程式を勉強したときは式を追っかけるのが精一杯で物理的意味は殆ど分かりませんでした。)

  • 電磁気 静電界 静電気力

    水素原子は陽子とその周りを周回する電子から構成されている。 両粒子間距離を0.051nmとして相互に働くクーロン力の大きさ を求めよ。また、クーロン力は万有引力の何倍になるか。 電気素量を1.6×10^19C 陽子と電子の質量をそれぞれ1.7×10^-27kg、9.1×10^-31kgとする。 この問題なんですが、 とりあえずF=k(q1)(q2)/r^2の式に当てはめてみました。 ですが電気素量って何かわからないのとq1、q2をどうすれば いいのかわかりません。 お願いします。

このQ&Aのポイント
  • MFCJ710Dで新しい黒インキを入れ替えても検知しないという問題が発生しています。はじめての現象です。
  • お使いの環境について、パソコンやスマートフォンのOS、接続方法、関連するソフト・アプリ、電話回線の種類などを詳しく教えてください。
  • この問題を解決するための方法や対処法についての情報を教えてください。
回答を見る