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イオンエンジンについて
イオンエンジンが利用する気体「キセノン」は決して燃料ではなく、太陽光を利用してキセノンをプラズマ化→放出することで推力が生み出されるとは読みましたが、キセノンを補給せずともエンジンは稼動し続けられるのでしょうか?疑問は、宇宙の真空中にキセノンはがないのならばどのような仕組みで動いているのかということです。 例えばスクラムジェットエンジンのように超音速空気を利用するエンジンや、太陽光を利用するソーラーシステムがありますが、 イオンエンジンについて、もし宇宙空間にキセノンがないとするなら 補給不要となり→例えばエンジン内に蓄えておいて、消費していくものなのでしょうか? もしくはキセノンは宇宙空間に在り、随時利用しつつ稼動しているのでしょうか? また、イオンエンジンが地上では使用できない理由というのは、地球の空気中には気体がたくさんあって噴射速度は速くても、推力密度が低く 実際に推力が生まれない→機能を果たさない、ということでしょうか? それとも、エンジンの原理的に利用できない理由が他にあるのでしょうか? 最後に、科学ロケットの10倍の比推力、しかし、推力密度が低いということですが、比推力と推力密度の定義についても簡単にお教えいただけたら助かります。 どうぞよろしくお願い致します。
- englishG
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質問者が選んだベストアンサー
キセノンは、タンクに入れて持って行きます。燃料ではなく推進剤と呼びます(燃料も推進剤の一種です)。「燃」料で最も効率の高い(重量当たりで発生させられる推進力)は水素/酸素ですが。イオンエンジンはエネルギーを太陽という無尽蔵のものに依存できますので、遥かに高い効率が出せます。 ただし。イオンエンジンの効率は高いですが、推進力は非常に小さいので。地上で使う場合には問題があります。まぁ、風に吹かれたらそれに負けてしまう程度の力しかありませんし。原理上、エンジン内が真空で無いと使えません。 比推力とは、エンジンと燃料を含めた重量から、最終的な飛翔体(燃料がなくなって軽くなる)にどれだけの速度を与えられるかということです。単純に加速度x時間で表記されます。はやてのイオンエンジンは、2万時間ほどだったかと。H2やスペースシャトルは、10分単位ですね。 推力密度とは、単位時間あたりどれだけの加速度を出せるかという数字です。 単純に加速度では、通常の化学エンジンがはるかに上ですが。加速度x時間はイオンエンジンが上です。つまり、イオンエンジンなら「最終速度が速くなる」または「積む推進剤を減らして軽くすることが出来る」というメリットがあるわけです。ただ、地球から離脱するには、最低でも1Gの推力が必要ですが…イオンエンジンでそんな出力を出そうとしたら、太陽電池の重さで飛ばなくなります。
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- a-saitoh
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キセノンが無ければ噴射する物体が無いので、イオンエンジンは動けないでしょう。単に計画した飛行で必要なだけのキセノンを最初からタンクに入れて積んであるということでは? ひらたくいいますと。。。 ロケットなどは作用反作用の法則で動きます。なので ・後ろに放出する物体 ・物体を放出する運動エネルギー(のもと) の二つが必要です。 ジェット機では、燃料はエネルギー源として使われ、後ろに放出する物体は目の前の大気です(燃焼ガスも多少は含まれますが)。 通常の化学ロケットでは、燃料(エネルギー源)が燃えてできたガスが、そのまま後ろに放出する物体をかねています。 イオンエンジンでは、後ろに放出する物体はたとえばキセノンで、それを放出するエネルギーは、太陽電池など(キセノン以外から)から得ています。キセノンは燃えてないしエネルギー源でもないので「燃料ではない」ということでしょう。 なお、イオンエンジンは地上でも稼動します。紙でできた模型を動かすデモンストレーションはTVで放映されていました。しかし、地球の重力に逆らってロケットを打ち上げる推力が出せないので、実用ロケットエンジンとしては大気圏内では使われないのだと思います。 http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2004/08/sf3.html
お礼
a-saitohさま ご回答ありがとうとうございました。 イオンエンジンは耐久年数も非常に長いので、積んでおくということがイメージできなかったのですが、その消費量や質量などが少ないので問題がないようですね。ありがとうございました。リンクも大変参考になりました。
- popman100
- ベストアンサー率12% (30/241)
現在、宇宙空間から推進剤を収集する技術は無いので、推進剤は自分で持って行ってます。
お礼
popman100さま そうなのですね。ご回答ありがとうございました。
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お礼
NAZ0001さま わかり易いご回答を誠にありがとうございました。 大変参考になりました。