- ベストアンサー
半導体で微分容量を用いる理由
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
半導体について「容量」を考える際には、大きく分類すると二種類あります。 一つ目は、pn接合に逆バイアスを印加した状態で、入力信号の交流信号を加えた時の電荷の変化から求める接合容量です。これは、直流バイアスを中心に入力信号の振幅で変化する電位dVに対する空間電荷dQの比率をとることとなり、数学的には微分操作と同じになりますので微分容量とも呼ばれます。 もう一つの場合は、酸化物などの絶縁体(誘電体)を半導体と金属ではさむんだMOS構造でみられる酸化膜容量です。これは、2つの導体で誘電体をはさんだ平行平板コンデンサです。 ご質問の『半導体で微分容量を多く用いるのは?』というのは、一つ目の逆バイアス印加されたpn接合の容量についてだと思います。 『用いる』場合は、可変容量コンデンサ(バリコン)の他に、トランジスタなどの動作解析をする際の、等価回路があります。 pnp形やnpn形のバイポーラトランジスタの等価回路では、直流の逆バイアスを印加された時の接合容量(微分容量)を用います。 補足) ちなみに、ダイオードの記号は、順方向の電流の向き“→”と、逆方向のコンデンサの働きを“||”を重ねて書いたものですね。 また、MOS-FETの等価回路で用いる容量は酸化膜容量です。高周波回路などでは、配線間の容量も考慮することがあります。 pn接合の空間電荷の説明のリンクがありましたので、下に張っておきます。
その他の回答 (1)
- ymmasayan
- ベストアンサー率30% (2593/8599)
C時体が電圧の関数になっているからでしょう。 交流(直流に重畳した微小交流)を扱うには微分で見ないと実態に合わないでしょう。 余談ですが、バリキャップ(可変容量ダイオード)はそれを積極的に利用しています。
お礼
回答ありがとうございました。 そう言われればそうですね。 用途としても、DCバイアスを印加して小信号を増幅するような場合を考えると微分容量を用いる方が妥当だとも考えられます。
関連するQ&A
- 微分容量について教えて下さい。
微分容量というものにはdQ/dVとdC/dVの2種類があるように思うのですが、 これは何で判断すれば良いのでしょうか? 分野によって違うのでしょうか? またdQ/dVはロックインアンプを使って測定出来ますが、 dC/dVは一度Cを測定した後にVで微分しなければならないのでしょうか? 一度で測定出来る方法がありましたら教えて下さい。
- ベストアンサー
- 科学
- pn接合容量Cが空乏層幅Wを用いるとC=半導体の誘導率/Wであることを
pn接合容量Cが空乏層幅Wを用いるとC=半導体の誘導率/Wであることを示せという問題があります。 とき方が解りません。どなたかアドバイスをお願いします。
- ベストアンサー
- 物理学
- 寄生抵抗、寄生容量とは何でしょうか?
寄生抵抗、寄生容量とは何でしょうか? 寄生容量とはpn接合の空乏層容量のことでしょうか? また、それらがmosトランジスタで性能向上を阻害する要因だと知りましたが、それは何故でしょうか? 教科書などには言葉だけで説明が乗ってなかったので質問させていただきました。 どなたかご教示ください(__)
- 締切済み
- 物理学
- 半導体のpn接合 エネルギーバンド
pn接合に順方向に外部電圧Vを印加したとき、エネルギーバンド図は空乏層付近で曲がりますが、そこ以外では曲がらないように扱われるのはどうしてですか?本当は空乏層以外でも曲がっているけど、空乏層付近だけ曲がったほうが都合がよいからだと思っているのですが、他に大きな理由があるんでしょうか?できるだけ詳しくお願いします。
- 締切済み
- 物理学
- 可変容量ダイオードについて
可変容量ダイオードについて、 逆バイアスを掛けると、空乏層によりコンデンサと同じ構造になるということは分かりましたが、 「逆バイアス」、つまり、「電流が流れない」のにもかかわらずにコンデンサの働きをするという意味が分かりません。 このとき普通のコンデンサと同じ働きをするといえるのでしょうか? また、バイアスをかけてないときや、拡散電位より小さい順バイアスを掛けている時も、空乏層は在るので、 高い電気容量Cが得られるとおもうのですが、 そもそも、下の図のように、コンデンサの両端の電圧が0や電荷Qと符号が逆なときは、コンデンサと言えるのでしょうか? そして、そのときも充電、放電を行えるのでしょうか? -Q +Q ----| |------ + Vd - (Vdはダイオード両端の電位) よろしくお願いします。
- ベストアンサー
- 物理学
- 全微分記号と偏微分記号が混じった式の導出
拡散方程式を解く過程でわからない式があります。多分、単純にxでの微分をqという変数の微分に変換するための式変換だと思います。 (∂^2/∂x^2)C = (d^2/dq^2)C*(∂q/∂x)^2 + (dC/dq)(∂^2/∂x^2) どのような式から出発してこのような結果になるのでしょうか。
- ベストアンサー
- 数学・算数
- MOSキャパシタの容量
MOSキャパシタの容量Cを大きくするのには、半導体の抵抗率を、大きくしたほうが良いのでしょうか、小さくしたら良いのでしょうか? 教えてください。なるべく理由のほうもお願いします。
- 締切済み
- その他(学問・教育)
- 線形微分方程式の定義
線形微分方程式の定義というのは、以下のもので認識しているのですが、 これであっているのでしょうか? (検索しても、とくに「定義」として書かれているものは少なく、 自分の「定義」の認識が違っていると大変なので…。) n階の微分方程式が P0(x) d^ny/dx^n + P1(x) d~n-1y/dx^n-1 + … + Pn-1(x)dy/dx +Pn(x)y = Q(x) のかたちをしているとき、これを線形微分方程式という。
- 締切済み
- 数学・算数
お礼
回答ありがとうございました。 DCバイアスに入力信号を重畳して用いるので、というご説明は大変納得致しました。 MOS構造でも酸化膜容量に空乏層容量や界面準位による容量が直列に入ってくるので、微分容量を用いる必要があると思います。