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化学(熱力学)で出てくる偏微分記号について

 偏微分は、多変数関数の変数のうち一つの変数に着目し、他の変数を一定とするのですよね。  熱力学でよく偏微分が出てきますが、例えば要素粒子Bの化学ポテンシャルμ(B)の定義は、手元の本で (∂G/∂n(B))T,P,nj≠B (T,P,nj≠Bは下付き文字) とされていますが、単純に ∂G/∂n(B) だけではだめなのでしょうか? この記号だけで、他の変数T、P、njが一定である、ということが宣言されていると思いますが。  ほかにも、 (∂V/∂P)T (Tが一定のときの偏微分) とか、 (∂V/∂T)P (Pが一定のときの偏微分) は、それぞれ ∂V/∂P ∂V/∂T でそれぞれ自動的に「Tは一定」「Pは一定」と決まるのでよさそうな気がしますが、化学熱力学では、下付き文字を慣行として書くようです。偏微分の記号を使った時点で、「他の変数は一定」と考える、というだけで済ましてはいけないのでしょうか? 書かないと間違いなのでしょうか? 化学と数学の知見を合わせ持った方の見解を伺いたく、よろしくお願い致します。

  • 化学
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noname#26313
noname#26313
回答No.5

補足です。 定温条件下で体積を変化させる場合、系の圧力が変化する場合があり、また 低圧条件下で体積を変化させる場合、系の温度が変化する場合があります。 そこが数学と異なる所です。

koz7291
質問者

お礼

 何度もご回答ありがとうございます。  分かりました。いろいろな場合があるのですね。「低圧」→「定圧」ですね。ありがとうございました。

その他の回答 (4)

noname#26313
noname#26313
回答No.4

物理的には、温度を一定にした条件下で体積を減らしたり、増やす場合がある他に、 圧力一定の条件下で体積を変化させる場合が考えられます。 体積を変化させる場合でも、定温条件下か、低圧条件下かで、(∂U/∂V)は異なります。

noname#26313
noname#26313
回答No.3

変数の数が多い時、添え字がなければ、分からなくなる時があります。 例えば、 C_p-C_v=[(∂U/∂V)_T+P]・(∂V/∂T)_p などです。 たった三つの変数ですが、これを、[(∂U/∂V)+P]・(∂V/∂T) と書いたのでは、(∂U/∂V)がTを一定にしているのか、Pを一定に しているのか、分かりませんよね。 いつも二変数とは限らないので、化学熱力学では添え字を書くのが 普通なのです。

koz7291
質問者

お礼

 何度もご回答ありがとうございます。  ご回答について素朴な疑問ですが、 ∂U/∂V と書くと、自動的にV以外ならTもPも一定、ということになるのではないでしょうか。数学的にはそうなると思うのですが。逆に考えますと、(∂U/∂V)_Tでは、Pの値が動くのですか? 偏微分の原則に反すると思うのですが、いかがでしょうか。

noname#26313
noname#26313
回答No.2

(∂G/∂n(B))T,P,nj≠B のT,P,nj≠Bの意味することを考えてみましょう。 温度(T)、圧力(P)、そしてB以外の要素粒子の個数(n(nj))を 一定にして、要素粒子Bの個数n(B)だけを変化させた時のG (ギッブスの自由エネルギー)の変化率を化学ポテンシャルμ(B) と定義しているのです。 「B以外の要素粒子の個数(n(nj))のこと」を表わす意味で、nj≠B が必要なのです。

koz7291
質問者

お礼

 ご回答ありがとうございます。  おっしゃる意味はよく分かっております。質問の主旨は、偏微分の記号は、数学的には、変化させない(微分に関与しない)変数を下付きの添え字でわざわざ表すことをしないのに、熱力学の世界でそのように書くことは、数学的にはどうなのか、数学と熱力学の両方に精通している方のご意見を伺いたい、ということなのです。No.1さんのご回答で、書かなくても間違いではないが、書いた方が意味がより分かりやすくなる、という事が分かりました。その事を踏まえると、bonsensさんのおっしゃることも、下付きの添え字を書かなくても偏微分の記号だけで表されている、と私は思っております。  ともあれ、ご回答ありがとうございました。

  • nayamukun
  • ベストアンサー率46% (14/30)
回答No.1

付ける義務はないが、 ・見やすい ・他人に親切 ・自分のポカミス防止 では。 http://homepage2.nifty.com/eman/thermo/state_eq.html

koz7291
質問者

お礼

 ご回答ありがとうございます。  参考サイトのご紹介もありがとうございました。おっしゃる通り、付ける義務はないが、慣行として付けられているようですね。数学で習ったときには当然のごとく付けなかったし、熱力学ではこれも当然のごとく付けたし、どちらが正しいのか、習ったときからの疑問でした。明文化されたルールのようなものを見たようで、新鮮でした。勉強になりました。

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