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重い元素はどこまであるの?
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原子核は、陽子と中性子から成り立っていますが、これらを結び付けている力は、核力と呼ばれます。核力の大きさは、距離に対して指数関数的に減衰します。一方、原子核中の陽子間には、電気的な反発力(クーロン力)が働きます。クーロン力の大きさは、距離の二乗に反比例して減衰します。つまり、核力の方が、クーロン力より、距離に対してずっと早く減衰してしまうのです。よって、原子核が大きくなって、陽子間の距離が大きくなるに従って、クーロン力が効いてくるのです。これが、原子番号が大きい元素の原子が不安定である理由です。ですから、理論的にも、原子番号の大きな元素の原子作りは、そろそろ限界にきているだろうと思います。
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- poor_Quark
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陽子と中性子をあわせて核子と呼びますが、一つの原子核を構成する限界となる核子数は数百ほどであろうとの記述がネット上で探すと見られます。しかしおもしろいのは核子数が増えれば直線的に不安定度が増すかというと、そうでもなく、ところどころに非常に安定するポイントがあることが分かっているようなのです。 以下のサイトなどによると、中性子184、陽子114といった組み合わせが論理的に魔法数(マジックナンバー)として知られています。原子の核構造地図などを見ていると、ひょっとしたらとんでも無い大きな原子が安定して存在できるのではないだろうか、その原子は思いも寄らない化学的性質を有しているのではないかとと夢想しますが、たぶんほんとに夢です。 それから、中性子星自体が超巨大な原子核であるという話がありますが、中性子星自体がある段階的構造をもっているようで、単なる直喩(まるで~のようだ、という表現)ではないかと思います。原子核を形作る力や諸作用の原理と中性子星のそれとの違いは、何度読んでもよくわかりませんが、少なくとも分けて考えるのが順当かと思います。 >人工的に作り出した大きな元素はすぐに崩壊してしまうと 不安定な原子核は崩壊します。崩壊は別に大きな原子核でなくても不安定な同位体などでも起こります。アルファ粒子(ヘリウム原子核)を放出するアルファ崩壊やベータ崩壊などがあるとされます。 最近デッドリンクが多いのでなるべく参照URLを使わないで書こうと思ったのですが、やはり力量不足を痛感しました。もっと勉強します。 http://aec.jst.go.jp/jicst/NC/teirei/siryo2000/siryo33/siryo1.htm http://inisjp.tokai.jaeri.go.jp/ACT95J/01/0106.htm http://www.ipc.konan-u.ac.jp/Kenkyu/buturi/genso/genso014.htm http://inisjp.tokai.jaeri.go.jp/ACT98J/01/0101.htm http://ccwww.kek.jp/info/kurashi/contents.html
お礼
ありがとうございます。 >ところどころに非常に安定するポイントがあることが分かっているようなのです。 安定する/しないに未解明の法則がありそうだというのは面白い話です。魅力的なリンクを紹介いただきました。よく目を通してみたいと思います。
- Mell-Lily
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重い元素は大型加速器という装置を用いて作られ、その崩壊は検出器において観測されます。ですから、重い元素の崩壊時の物理的条件は、大型加速器や検出器中の物理的条件ということになります。つまり、地上の真空状態という条件になります。重い元素の崩壊においては、余程特別な状況を除けば、外的な条件の影響は少ないと思います。
お礼
ありがとうございます。 >余程特別な状況を除けば、外的な条件の影響は少ないと思います。 思い浮かんだ条件としては、例えば重力が強いとか強力な電磁場の中とかなのですが、「余程特別な状況」というのを少し伺ってみたいような気もしました。
- Asihana
- ベストアンサー率9% (8/87)
見方を変えれば、「不安定だから、自然界に存在しない」といえるのではないでしょうか。 宇宙が出来てから、様々な物質(元素)が生まれたのだけれど、不安定な物質(原子)は崩壊して現存していない、ということで。
お礼
ありがとうございます。確かに不安定だから存在できないわけですね。 なぜ不安定になってしまうのか、どういった原因が原子を崩壊させるのかが知りたくて質問しました。
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お礼
ありがとうございます。とてもよく分かりました。 ちなみに伺いたいのですが、クーロン力と核力の拮抗で限界があるというのは、「地球上では」とか「現在の宇宙空間では」といった条件下での話でしょうか。 それとも何らかの条件が整えば話は違ってくるのでしょうか。