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電子殻とエネルギー準位

例えば水素原子について、 電子殻(の半径)とエネルギー準位(からくる半径)は同じものですか? もしそうだとすると、水素原子の電子は通常はK殻の軌道ですが、 外部からエネルギーが与えられた場合は、電子が1つのくせに L殻とかM殻の軌道にいるということもありえるということですか? もうひとつお願いします。 水素の気体を容器か何かを通じて温めて、容器の内側に、水素の吸収スペクトル の位置にある光をすべて通さないフィルターをつけたとすると、水素の 気体を熱しているのに、一切線スペクトルは出ないという現象が起きるのですか? (分子によるスペクトルは無視するとして) 容器の中にいないと確認できないですけど・・・ よろしくお願いします。

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回答No.1

前半は正しいです。 水素原子の励起状態ということです。 水素原子の発光というのを習ったかもしれませんが、あの光はこのような励起状態から基底状態(K殻)に落ちるときに発する光で、電子殻の間のエネルギー差に対応した波長の光が出ます。 >電子殻とエネルギー準位は同じ これ何が言いたいのか分かりませんが。電子殻とエネルギー準位は対応しているということですか? 後半は水素原子のことですか?それとも水素分子のことですか? 水素とだけ書いたら、水素分子なんですが。 水素原子の話として、そうなると思います。 ただし、分子の場合は吸収スペクトルの波長と発光スペクトルの波長は一致しません。数ナノメーターから、数百ナノメーターにわたってシフト(ストークスシフト)が生じます。ですから、吸収波長をフィルターでカットしても、発光が消えるとは限りません。・・・それ以前に、分子を加熱することで発光を観測するのは大変でしょうが。 原子スペクトルの場合はどうなのかな? 分子と違って構造変化が起きないから、シフトしないか、してもシフトは小さいのでしょう。たぶん。 と思うのだけど、基底状態と励起状態の電子状態は異なるから、やはり厳密に波長が一致するわけではないでしょう。 詳しい方におまかせします。自信ありません。

j-phone-au
質問者

補足

>これ何が言いたいのか分かりませんが。電子殻とエネルギー準位は対応しているということですか? エネルギー準位に対応する(量子条件に合う)半径が原子核から近い順に、 r1、r2、・・・とできますよね。それがそれぞれr1:K殻、r2:L殻  と対応するのかどうか質問したかったのですが、よくよく考えれば、 原子ごとに電子殻の半径って違いますよね。 ただ、電子殻の大体の半径ってものがあると思います。それと上記の r1、r2との対応はどうなっているのでしょうか? つまり、水素原子の 1つ目の励起状態における半径r2は、例えばリチウム原子のL殻の 半径と同程度なのでしょうか? >後半は水素原子のことですか?それとも水素分子のことですか? >水素とだけ書いたら、水素分子なんですが。 すみません。分子と書いたつもりが消えてました。 水素原子の模型だったので水素を選んだわけですが、気体だと分子なので まぁ、分子でも原子のスペクトルは出るかなぁと・・・ ならば、ナトリウムの気体で考えるとどうでしょうか?

その他の回答 (3)

  • tomo_momo
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回答No.4

皆さんのおっしゃるように 電子がK殻やL殻の状態にいることもありえます。その状態に励起することも その状態から基底状態に遷移することも可能です。ただ電子状態間のエネルギーはエレクトロンボルトのオーダーなので、熱的に つまり温度を上げて遷移することはまずありません。1エレクトロンボルトは1万度のオーダーです。光のエネルギーは十分そのくらいのエネルギーがあるので、光の吸収、放出によって遷移します。このとき、電気双極子近似の範囲では、s状態からはp状態の遷移が許容で、1sから2pなどが可能です。水素分子は 光の吸収、放出を繰り返しています。 暖めても、光をまったく通さない容器では、励起状態に遷移することはありません。10万度くらい暖めれば別でしょうが。 水素分子でも、1sなどの 深い エネルギー状態は水素原子のスペクトルとほぼ同じです。分子をみたいなら、振動スペクトルなどからしか、わかりません。

  • nzw
  • ベストアンサー率72% (137/189)
回答No.3

半径うんぬんの話は、多分高校物理で習うボーアの水素原子モデルのことでしょう。このモデルは、実際の原子の状態とはかけ離れたものなので、このモデルにでてくる半径というのは、実際には存在しません。前のご質問でも書きましたが、高校物理の範囲では時間と知識が制限されているため、より本当に近く原子を記述するための量子力学は教えることができません。 ただ、原子においては電子が整数の組で指定できるとびとびの状態(軌道)しかとれないこと、それぞれの状態は一つの定まったエネルギーをもつこと、という部分はボーアモデルでも、量子力学でも同じです。 ということで回答その1としては、各軌道はエネルギー準位に対応します。この部分の詳しい話は、興味があるなら量子力学ないしは量子化学の教科書を読んでみて下さい。 さて、もし原子核と電子しか存在しなければ、電子がどの軌道に入ろうと、その後そっとしておけば、理論的にはいつまでもその軌道に居続けるはずです。つまり、水素原子でもK殻が空で、L殻にだけ電子がいるという状態が永遠に維持できるはずなのです。ところが実際には、このようなことは起こりません。その理由は、この世界では原子核と電子だけ存在するということがあり得ず、からなず電磁場が存在しているためです。この電磁場の存在のために、低エネルギーの軌道が空いていて、高エネルギーの軌道に電子がいる場合には、電磁波(光子)を放出して低エネルギー状態に移ってしまいます。この遷移は、どのような遮蔽をおこない、原子がいる空間の光子をすべて排除したとしても、絶対排除できない、『真空の場』によっても起こります。(その意味では、電磁場を排除することは不可能です。) ただ、高エネルギーの軌道にいた原子が光子を放出して低エネルギー軌道に遷移できるように、逆に低エネルギー軌道にいる原子がエネルギーをもらって高エネルギー軌道に移ることも可能です。したがって、高温状態にある原子集団では、低から高エネルギーへの遷移が頻繁におこりますので、一定の割合で高エネルギー軌道にいる原子を見いだすことができます。ただし、同じ原子がずっと高エネルギー軌道にいるというわけではなく、ランダムにいくつかの原子が高エネルギー軌道になっています。 ということで、回答2ですが、L殻やM殻に電子が一つだけいる水素原子というものも、存在します。ただし、不安定なので一つの原子が永遠にその状態にいるということはありません。 さて、いよいよ最後の質問(容器に閉じ込めた原子の話)への回答です。 励起状態にある原子は、光子を放出することにより低エネルギー状態に遷移します。通常この光子はどこかに飛んで行ってしまうため、先に述べたように、通常、原子は低エネルギーになってしまいます。ところが、この光子を閉じ込めることができる装置(共鳴器、キャビティーとよびます)の中に原子を入れておくと、光子が外に逃げ出さず、その場に残るために、再び原子に吸収されるということが起こります。もし、完全に光子を閉じ込めることができるキャビティー内に原子を閉じ込めたとすると、原子による光子の放出、吸収が規則正しく永遠に繰り返されます。高温状態の場合は、ランダムに放出、吸収が行われましたが、こちらは完全に周期的である点が異なっています。完全に光子を閉じ込めるのは不可能ですが、長時間閉じ込めることはできます。このようにキャビティ内に原子を閉じ込めたものは、量子コンピュータや量子通信機、量子暗号装置などへの応用が期待されるため、現在先端研究として盛んに研究されています。水素原子は閉じ込めが難しいので、原子としてはルビジウムやセシウムなどが用いられることが多いです。また、原子と類似した性質を示す量子ドットや束縛励起子などを、キャビティの一種であるフォトニック結晶に閉じ込めることで、類似の状態を固体で作る研究もなされています。

回答No.2

水素分子だと水素原子由来の電子スペクトルは得られません。 電子状態がまったく違いますから。 励起状態の電子構造がどうかっていうのは難しい・・・ 基底状態で1電子近似理論で考える限りは、同じL殻でも中心原子核電荷の増大したリチウムのほうが軌道半径は縮小するはずですが、内殻電子の効果(遮蔽)がありますし、だいたい励起状態で軌道が変化していると思います。私も良く分かりません。おそらく、基底状態での軌道サイズの差に加え、励起水素原子だと、励起状態は一般に軌道がディフューズすると思いますから、励起水素原子の方が電子は広がったようになるでしょう。自信ありませんが。 ナトリウム蒸気で質問文中の実験をやれば、狙ったようになるでしょう。 ただし、しつこいですが、吸収スペクトルピークと発光スペクトルピークがどこまで近い(または一致しているか)は私もわかんないです。

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