• ベストアンサー

「鳥肌がたつ」と言う言葉の使われ方について

starfloraの回答

  • starflora
  • ベストアンサー率61% (647/1050)
回答No.2

    「鳥肌は立つ」というのは、言われるように、「とても感動した」というような意味ではなかったはずです。しかし、「鳥肌が立つ」とはどういうことかというと、生理的に、非常に寒い場合に、肌が収縮して、鳥肌のようになるものです。心身相関で、心理的に「尋常でない恐怖・緊張状態」の時も、おそらく、体温が降下して局所的に肌の温度が下がったと同じ結果になって、「鳥肌が立つ」のでしょう。     ここで、「恐ろしい」だけではなく、「戦慄や、緊張状態」の時も、「鳥肌が立つ」のです。これは「生理的反応を伴う感情」で、「情緒」とも言ったと思います。「泣く」の場合も、悲しいので泣く以外に、あまりに面白いので泣く、感動したので泣く、嬉しいので泣くなど、感情から見ると、正反対の状態で、涙が出て泣くということが起こります。ここでは、「感情の強さ」と生理的反応にまで連関するかです。     「鳥肌が立つ」は、寒いで、感情としては、恐ろしい、戦慄、そして、「嫌悪」も何故か、鳥肌が立つというようです。しかし、戦慄が強くなると、心の激しい混乱、衝撃による驚きにも連続して行くので、「戦慄」というのは、「震える」という意味です。     そして、「感動」の水準も、通常を超えると、戦慄の心理-生理的状態と似たものになってきて、悲しいのと嬉しいので感動で涙が出るように、恐ろしさのあまり身体が震える、戦慄のあまり身体が震える、感動のあまり身体が震える、と、「感情内容」は大分違うのに、生理的反応では似たことが起こって来ます。     こういうことは、人間の心理と生理の関係で、日本語でも英語でも、日本人でも英米人でも似たようなことになります。英語で、awful という形容詞があります。意味は、「恐ろしい・ひどい・とてもいやな」で、「鳥肌が立つ感情」とよく似ています。この言葉は、名詞の awe からできたもので、awe とは「怖れ・畏敬・畏怖・恐怖」などの原義・意味があります。何か人間を越えた崇高な者・力あるものなどに出会うと、「戦慄」が起こり、それが、awe なのです。     ところが、awful には、「うやうやしい・荘厳な」という意味もあります。「恐ろしい・とてもいやな」と「うやうやしい・荘厳な」は、どうして同じ語に入っているのかと言えば、両方とも、「威厳・畏怖・戦慄」という感情で、生理的に同じような反応になるのです。この副詞形、awfully は、「凄まじく・恐ろしく」ですが、同時に「非常に・とても」の意味があります。日本語でも、「恐ろしく頭がいい」などは、頭がいいので怖いのかも知れませんが、これは、恐怖感を抱くような生理的強度の感情を引き起こす、「強い意味」で、「頭がいい」と感じることなのです。     「感動」も、恍惚から、戦慄まで、激しい生理的-心理的反応を、人間の心身にもたらし「強い感情」なのです。そういう強いレヴェルの感情は、生理的次元では、同じような反応になることがあるのです。「涙が出るほどうれしかった・涙が出るほど辛く悲しかった・涙が出るほどありがたかった・涙がが出るほど感動した」というのは、「涙が出るほど」というのは共通ですが、「感情の内容」は大分違います。正反対のものもあります。     英語の awfully も、元は「戦慄するほど・震えるほど」なのですが、「戦慄するほど感動した」というのを、awfully を使って言います。意味は、「非常に感動した」ですが、単に「非常に」ではなく、生理的反応として同等な程度に、という意味が背景にあります。     「鳥肌が立つ」というのも、「畏怖・恐怖・戦慄・嫌悪」ですが、このような生理的強度で、「感動」がある、という表現にもなるのです。それは「程度の移行表現」でもあるのですが、元々、強い感情の生理的反応が共通していることに、こういう発想の基礎があるのです。感動も極まると、畏怖・戦慄と同じような生理的状態になって来るのです。     「鳥肌が立つほど感動した」というのは、感動の誇張表現として、また生理的強度表現として、それほどおかしくないのです。「鳥肌が立つ」のは、「寒いとき・怖いとき」という考えがあるので奇妙に思えるのです。涙が溢れ、恍惚となる感動もあれば、その場に立ちすくんで、身から震えが出る感動もあるのです。あまりの感動に、畏怖や恐怖感の起こるものもあるのです。     状況や文脈で、「鳥肌が立った」が、時に、強い感動の意味になるのです。「冷水をかけられたみたいに感動した」とは言いません。これは、「冷水をかけられて」の生理的反応が、感動のそれと合わないからです。「冷水をかけられたように目が覚めた」というのはあるでしょう。     何時頃から誰が、とうより、こういう表現ができると同じ頃に、展開的な用法があったと云えます。「鳥肌が立つぐらいに感動した」を略して、「鳥肌が立った」で「感動した」だというのは、省略の俗語用法ですが、起源は古いと思います。俗語的には、二、三十年前以上に、すでにあったと思います。いまでも、「状況を無視して」、「鳥肌が立った」と言っても、「感動した」とは必ずしもならないはずです。女性が、「鳥肌が立ったわ」といえば、「何か怖いこと、気持ち悪いことでも?」でしょう。しかし、「今日のライヴ、凄い。鳥肌が立ったわ」といえば、「感動」の意味でしょう。または、ミュージシャンがプロレス出身か何かで、ステージで乱闘して、殺し合いをしたので、「怖かった」のかも擦れませんが、後者はそんなに例がありません。     こういう言い方は、「鳥肌が立つ」という表現の発生と同じぐらいに古く、最近十年、二十年は、「省略する」ので、文脈・状況から切り離して考えると変に感じられるということです。これと類似のことは色々あるのです。日常で使っていて、文脈を外すと、何か分からなくなることです。   

tamatokuro
質問者

補足

で、starfloraさんは感動して時に鳥肌たった事あるんでしょうか? 2,30年前にはこういう使われ方はされてなかったと思います。 長くとも10年以内だと思います。

関連するQ&A

  • 「鳥肌が立つ」に代わる言い方は

     よく、感動して興奮したときに、間違えて「感動で鳥肌が立ちました」と言われます。「鳥肌が立つ」というのは、本来不快感を表す言葉なので、これは間違った言葉の使い方であると、私も思いますし、このサイトで他にもこのことを指摘されている方がいらっしゃいました。そこで、「感動で○○しました」という感じで、「鳥肌が立つ」に代わる適切な言葉は何なのでしょうか。「しびれました」などは思いつくのですが、「鳥肌が立つ」くらいのすごみというか生々しさを表す言葉が何かないものか、なかなか考え付かずにおります。どなたか、適切な言葉をご存じの方、お知恵をお貸し願います。

  • 鳥肌は何?

    鳥肌はなぜ出てくるのでしょうか。 ・・・いや、怖かったから出てくるとか、感動したからとか、そういう答えが頂きたいのではなく、体にどんな変化が生じたから鳥肌となるのでしょうか。 あの時、皮膚では一体何が起こっているのですか?

  • 鳥肌とはどのような感じなのでしょうか?

    よく、感動する時に「鳥肌がたった」と言われますが、身体に何らかの反応があるのでしょうか?私は感動すると、主に後頭部に網の目の電気のようなものがフワァ~と広がっていき、4秒ぐらいで治まるのですが、これが鳥肌というものなのでしょうか?ちなみにこの電気の時、頭を手で抑えると電気が下半身の方に広がっていき、治まっていきます。

  • 「鳥肌が…」なんと言う?

    最近あるところで、ちかごろの人は鳥肌が「立つ」と言う、ちゃんとした言い方を知らない、と嘆く文章に会いました。わたしも「立つ」と使っており、辞書を引いても載っています。本来はなんと言うべきなのでしょうか。

  • 感動した時の鳥肌。

    心理学か、メンタルヘルスか、悩みましたが、学術的な事を聞きたかったのでこちらにしました。 私は感動した時、鳥肌が立ちます。 これは、普通ですか? では、なぜ感動した時に、鳥肌が立つのでしょうか? 鳥肌は普通は、寒い時に体を温める時のものですよね。 さらに、私は感動の鳥肌は右側だけに出ます。 正確には首の右側から、右肩にかけてだと思いますが。 では、なぜ右側に出るのですか? 右脳左脳と関係ありますか? よろしくお願いします。

  • 謎の鳥肌

    謎の鳥肌 友達がたまに、異常な鳥肌を発生させます。1回目はエスニック料理のランチを食べていた時。腕を見てびっくりして、寒いのか聞いたら全く寒くなく、本人もびっくりしていました。2回目は、ティータイムに4時間の間ずっと甘いものを食べ続けていたとき。3回目は、夜に帰宅後に砂糖たっぷりのドーナツを食べた時。 どの時も飲食している時で、特に2回目なんか糖分を大量に摂取していたらしいので、糖分摂取に関係あるのかな?と考えています。 本人も最近気にしていて、怖がっているので、この鳥肌がどういう意味があるのが、ご存知の方がいらっしゃったら教えてくださいませ。

  • インゲンで鳥肌。

    物心ついた時から、インゲンを食べるとぞわっと寒気がし、一気に鳥肌が立ちます。 あの奥歯の側面に当たる、 『キュキュッ』 という、音というか歯触りというか感触がイヤでイヤでたまりません。 想像するだけでも鳥肌が立つ始末。 今もこちらの文章を打ちながら寒気がしています>< インゲンの味自体は嫌いなわけではないんですが、 どうにもあの感触が苦手で、食べられてもひとくち、ふたくち・・・。 ですがあまりの鳥肌と寒気ですぐに断念。 アレルギーとかではないと思うのですが、こういう現象って何て言うんでしょうか? どうぞ宜しくお願い致します。

  • 鳥肌のような湿疹ができています。寒くなくても鳥肌が立てられるのは病気ですか?

    寒くも怖くも、何も無くても鳥肌を立てようとすれば立てられます。 これって何か交感神経とかと関係があるのでしょうか? もともと肌が弱く、二の腕などに鳥肌のようになったまま、湿疹のようなものができています。 一度、皮膚科で診てもらった時には「あせも」と言われ、クリーム状の薬をもらいました。 それを塗るとだいぶ改善されたのですが、止めた途端にまた湿疹ができています。 二の腕の部分はひどくて、夏でもノースリーブなどは着られません。 もう何年も完治せずにいるのですが、年々酷くなってきているので悩んでいます。 こんな症状について、ご存知の方はいらっしゃいませんか。

  • 鳥肌が...

    エッチをしていて、挿入している時に「だるま返し?」という体位(名前があってるかは、わかりませんが)に近い体位をしたときに限って鳥肌がでて、無性にトイレに行きたくなるんです。これは、潮ふく前なんでしょうか?違ったら恥ずかしいので、彼氏にはとめてもらって違う体位をしてもらうんですけど。彼氏はその体位のほうがいいみたいで。なにかアドバイスをください。

  • 鳥肌が立つような映画を教えてください。

    鳥肌が立つような映画を教えてください。 自分の鳥肌が立つツボとしては、参考までに ※※※見てない人にとっては軽くネタバレになるので注意してください※※※ ・ジングルオールザウェイ ラストシーンでターボマンの正体が自分のパパだと知った瞬間。 ・サンタクローズ2 ラストでスコットおじさんが自分の正体がサンタであることを明かし「やっぱりスコットおじさんがサンタだったんだ!」と言われるシーン ・ピンポン スマイルが実は普段手を抜いてて、チャイナと闘う時に初めて本気を出し、観客に驚くべき強さを見せ付けるシーン あとは映画以外だと漫画で、 ・ヒカルの碁 碁を始めたばかりの初心者のはずのヒカルがサイの力によって塔矢アキラを完敗させたシーン ・ノノノノ 地方予選80位以下の実力のはずの無名の選手、野々宮がヒールサイズを超える大ジャンプを見せ、観客を静まり返させるシーン などです。読んでいただければ知らなくてもなんとなくツボはわかってもらえると思うんですけど、 このような鳥肌の立つシーンのある映画を教えてください!