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円に内接する3角形の性質について

siegmundの回答

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  • siegmund
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回答No.8

物理屋の siegmund です. まず,ランダムというときに, どういうものに対して等確率なのかを明確に規定しないといけません.    y    │   a│      図1    │\    │ψ\    │  \    │   \    └─────── x    O       例えば,上の図でx軸上の正の部分に点がランダムに分布しているというときに, x軸の座標に関して等確率なのか,図の角度ψに関して等確率なのか, はきちんと設定しないといけません. x = a tanψ ですから,ψに関して等確率ならば, 0<x<a (0<ψ<π/2 に対応)である確率と a<x<∞ (π/2<ψ<π に対応)である確率は 等しいことになります. もちろん,x に関して等確率ならば,こうならないことは自明でしょう. 今の問題では,円周上に関して三角形の頂点の取る位置が等確率という設定ですね. 円弧の長さと中心角は比例しますから,中心角に関して等確率としても大丈夫です また,中心角と円周角は2倍の関係ですから, naoppe さんのように円周角に関して等確率としても大丈夫です.         B         │         │    図2         │         │         │Θ   P────ΦO─────A        /       /      /     C naoppe さんの記法で図を描くと上のようになります. 円周が描けないのですが,頭の中で描いてください. naoppe さんはBが上半分,Cが下半分にあるとされていますが, これだと     C       B      \     /       \   /        図3        \Φ/Θ   P─────O─────A のような場合が落ちてしまいます. まあ,ABCの頂点の名前のつけなおしと組み合わせれば大丈夫なのですが, 図2のようにΘとΦを名付けて図3の場合も含むようにした方が無難です. Θ=2θ,Φ=2φ と書くことにして (1)  AB = 2R sinθ (2)  BC = 2R sinφ (3)  CA = 2R sin(π-θ-φ) = 2R sin(θ+φ) です. θとφの変域は    φ    │   π│    │\    │*\       図4    │**\    │***\    │****\    └───────θ   0      π の*部分です. 図の*部分ついてθ,φ積分すれば良さそうですが, 確率を1に規格化するためには*部分の面積 (1/2)π^2 で割って置かないといけません. こうしないと,1の平均値が1になりません. tgb さんの No.3 の回答で,∫∫∫dpdqdr で割っているのが同じ意味です. さて,図4の*部分の積分は,最初はθについて 0~π-φ, 次にφについて 0~π と積分すればOKです. 積分は簡単で, (4)  ∫{0~π} dφ ∫{0~π-φ} dθ AB = 2πR (5)  ∫{0~π} dφ ∫{0~π-φ} dθ BC = 2πR (6)  ∫{0~π} dφ ∫{0~π-φ} dθ CA = 2πR となります.当然のことながら3つとも同じ値です. 先ほどの規格化定数 (1/2)π^2 で割って (7)  《AB》= 《BC》= 《CA》= 4R/π     《 》は平均の意味 というわけで各辺の平均値は 4R/π になり, これは tgb さんや naoppe さんの結果と同じです. 辺の平均値はこれで求まりました. 例えば 《AB±BC》でしたら,《AB》±《BC》でよいわけです. 平均操作は要するに積分ですから,和や差をとってから積分しても, 積分してから和や差をとっても同じことです (無限大が差でキャンセルするなんて意地悪な場合はちょっと除けておきます). ∫(x + x^2) dx を求めるときは,誰でも(半分無意識に?)そうしています. ところが,積(or 商)の平均値は平均値の積(or 商)にはなりません. ∫x^2 dx を計算するのに,∫x dx を求めてから2乗する人はいません. > 簡単な例で計算してみれば分かるように、 > a+3bやa-2b+3cのように元のa、b、cに対して線形な結合なら一致しますが > 一般には一致しません。(これは積分できるかどうかとは別の問題になります。) と tgb さんが書かれているのはここら辺の事情です. で,最初の問題の比ですが,上の状況から分かりますように, 比を積分平均しないといけません. どの辺の比でも同じことですから, (8)  CA/(AB+BC) = sin(θ+φ) / {sinθ+sinφ} を考えましょう. 分母は (9)  2 sin[(θ+φ)/2] cos[(φ-θ)/2] ですから (10)  (8) = cos[(θ+φ)/2] / cos[(φ-θ)/2] です. あとは,これを先ほどの,θ,φの変域で積分すればよいのです. 直接積分もできますし, θ+φ = 2x,θ-φ = 2y とおくと,(10)が cos x / cos y になりますから それを使ってもOKです. ただし,後者のように積分変数を変換するなら,ヤコビアンにも気を付けないといけません. ともあれ,積分結果は (11)  ∫{0~π} dφ ∫{0~π-φ} dθ 【(8)式】 = 4 log 2 のようです. 規格化定数 (1/2)π^2 で割って (12)  《CA/(AB+BC)》 = (8/π^2) log 2 = 0.5618 が最終的な答です. 平均値を先に取った比は 1/2 ですから,少し違うことがわかります. なお,逆の比の平均値《(AB+BC)/CA》(同じことですが《(BC+CA)/AB》)は発散してしまいます. 《CA/(AB+BC)》が有限値で《(BC+CA)/AB》が発散する直感的理由はつぎのとおりです. 比の分母がゼロに近づくと危ないのは tgb さんや naoppe さんが書かれているとおりです. 《(BC+CA)/AB》はθ=0 付近が危ないわけですが,これは図4で見て横軸付近です. 一方,《CA/(AB+BC)》が危ないのはθ=0 かつφ=0 付近ですから, これは原点付近と言うことになります. すなわち,図4の2次元平面で,《(BC+CA)/AB》が危ないのは線(1次元)の周辺, 《CA/(AB+BC)》が危ないのは原点(0次元)周辺ということになります. つまり,図4の平面で危ない領域の割合が決定的に違います. これが,有限値にとどまったり(危ない領域が小さい), 発散したり(危ない領域が大きい)の違いの原因です. なお,この発散は三角形にならない場合を除くかどうかには無関係です. そこらへんの理由については,tgb さんが No.7 で書かれているとおりです.

tarotaro
質問者

補足

siegmund様、ご回答有難うございます。 週末をはさみまして、お礼が遅れましたことをお詫びいたします。 答えは、0.5なのか、発散してしまうのかという議論の 中で、決着がつきかけたところへ、siegmund様が突如現れ 0.5618という新たな答えが出てきました。 しかも、逆数の比は発散するという、大変興味深いお答え。 なんだかドラマを見ているようで面白いです。 私自身は傍観者的な立場から、踏み込めないことが 若干残念ですが、皆様の議論は大変楽しめました。 頂点を表す角度の選び方は、積分範囲の点からは、tgbさんの方法が シンプルで計算しやすいのではと思っていたのですが、 naoppeさんの方法を拡張したsiegmundさんの方法でも 綺麗に求まるところが興味深いです。 X:Yの平均が、(X/Y)とすると求まるが(Y/X)とすると求まらないという ところがどうも十分に飲み込めません。 質問者である私の飲み込みが悪く、お答えを十分消化するのに 若干お時間を頂きますことをご了承ください。

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