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エンタルピーの発熱と吸熱の違いについて

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お礼率 100% (1/1)

ここの質問とその回答を見て、
例えば、
水とメタノールの混合による発熱のメカニズムはわかりました。たぶん。
混合すると、その物質だけの時より安定になるから、
その分のあまったエネルギーが熱が放出される。
という事でいいでしょうか?まちがってるかな?

ここから本題。
例えばヘキサンとシクロヘキサンの混合は吸熱です。
これはどうゆうメカニズムで起きるのでしょうか?
もし発熱の逆だったら、
混合すると、その物質だけのときより不安定になるから、
その分の必要なエネルギーとして熱が吸収される。
ということでしょうか?
でも「より不安定になる」だったら、
水と油みたく2層に分かれてしまいそうな気がします。
実際混ぜてみたら混じってました。なんででしょうか?
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レベル10

ベストアンサー率 58% (58/99)

溶解熱というのは,きわめて難しい問題です.
実際には,液相図や混合自由エネルギー,化学ポテンシャル,溶解性パラメーターなど,あらゆる物理化学的要素を煮詰めた上で,吸熱や発熱の機構とその状態は判断されます.
といっても,そんなムヅカシイお話は僕にもできないので,それが知りたいのであれば,Atkinsの物理化学でも精読してください.
そこで,私は「混ざるってことはどういうこと?」というのを説明します.

◆発熱と吸熱は何によって決まる?
その混合液が発熱か吸熱かを決める要素は,ズバリ「混ざりやすさ」です.
ここで,男女が15人ずついる小学校を想定しましょう.
このお年頃だと,だいたい男子は男子で,女子は女子で固まってしまい,お互いに打ち解けようとしませんよね.ここに,先生が「あんたたち,仲良くしなさい!」っていうと,お互いにギクシャクしながらもまあ見かけ上仲良く混ざりますね.つまり,本来だったら別々のほうがよいのに,あえて混ぜられてしまう,これが吸熱過程です.で,先生の「喝」こそ,溶解に与えられる熱量です.だから,吸熱反応は,周りから熱を奪いながら混ざるのです.

しかしながら,時は10数年経ち,場所は合コン.男女が本能と欲望赴くままに(!?)隣同士に座って,お互いに語り合いたくなりますよね.これは非常に自然体です(ある意味自然体じゃないカモ!?).こうやって,自然に混ざるのが発熱過程です.

じゃあ,この「仲のよさ」はどうやって決まるのか.それは,基本的には極性の近いもの同士が混ざり合います.たいてい,性格の合うもの同士が仲良くなるのとおんなじです.例えば,水とメタノールは極性が極めて近いので,発熱になります.
しかし,ヘキサンとシクロヘキサンはともに無極性だから,混ざりやすくなるはずです.が,実はこれは混ざりにくいのです.それは例外的なパターンで,溶解性パラメーターという難しいお話になるので省略しましょう.要するに,「性格が合うからといって,仲良くなるとは限らない」という,人間関係と似ていますね.


◆溶解するか分離するかを決める重大な要素~エントロピー
ところで,ここまでの話なら,「吸熱過程において,混ざっている状態が不安定なら,お互いに分離したままのほうがいいじゃないか」ということになりますよね.実は,混ざるかどうかを決めるもうひとつの要素があります.それは,「エントロピー=乱雑さ」です.

例えば,先ほどの小学校の教室で,席替え(=混合)をしたとしましょう.席順はくじで決めるとします.そうすると,たいていの確率で男女バラバラの席になり,男子だけ,女子だけで固まることはあまりないですよね.つまり,さきほどいった男女の仲に関係なく,バラバラになってしまうのです.これが「混合によるエントロピーの増大」です.要するに,たとえ吸熱反応であっても,ゴシャゴシャに混ぜると混ざってしまうこともあるのです.


◆まとめ
さて,ここまでの話をまとめると,
・仲がよい溶媒同士はよくなじむが,一概にはそうは言い切れない.
・よくなじむ溶媒系は発熱,なじみにくい溶媒系は吸熱である
・2つの溶媒が存在するときは,その混合エントロピーは増大するので,たとえなじみにくい溶媒系であっても,エントロピーの増加分が大きければお互いに混ざる.

こういう背景があるので,ヘキサン-シクロヘキサン系の溶解熱と溶解状況が判断されるのです.

ちなみに,これらの溶解状況は,温度や混合比率によっても変化します.
例えば,男子が27人,女子が3人のとある理工学部のクラスを想定します(この比率は実話です).そうすると,仮に男女は仲良くなくても,席替えする(=混ぜる)ことで,女子3人が固まる確率は低いですよね.
つまり,もしも2溶媒系の比率をどちらかを過剰にすれば,溶解することもあります.
水と油もそうで,油小さじ1杯を水に溶かすためには,水槽何10杯分もの水が必要といわれています.

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もしも以上の現象を熱力学的に解釈したいのであれば,それは
ΔGmix = ΔHmix - TΔSmix
で説明できます.ΔGmixは自由エネルギーで,これが負であれば安定に混ざり合います.混ぜることでエントロピーは増加するのでΔSmix>0です.発熱機構ではΔHmix<0(熱が外に出て行く=マイナスとなる)なので,ΔGmix<0となり,溶解します.
一方,吸熱とはΔHmix>0なので,ΔHmixとΔSmixの大小関係によって,ΔGmixが正負に変化し,溶解するかどうかが決まります.だから,混合温度Tが大きいときは,たいていΔGmix<0となりやすくなります.
お礼コメント
kongou23

お礼率 100% (1/1)

とてもわかりやすかったです。
どうもありがとうございました。

混合には、
よく混じる、混じる、混ざらない、があるんですね。
混じりづらいけど混じる。
というのははじめて知りました。
Atkinsの物理化学も見てみます。
ありがとうございました。
投稿日時 - 2002-02-01 13:36:11
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