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ゲーテの「若きウェルテルの悩み」について・・・。
nabayoshの回答
- nabayosh
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こういう感想物の質問というのは、実は誰もが答えられそうで、答える人が逆に少ないという傾向がありますね。 結末についてですか? 「聖職者は誰も付き添わなかった」 これは、自殺というのがキリスト教的価値観からすると最たる罪悪の1つであり、そのために弔いをあげることは許されなかったようですね。 え? 説明をしろというのではなく、ですか? 要するに、ウェルテルが自殺したことについてであれば、その当時は心の中を吹き荒れる葛藤や苦悩の嵐が問題だったのであって、その中でウェルテルが自殺という逃避を選択をしたということは意味があるのではないでしょうか。この問題はその当時だけでなく、現在でも解決された問題ではありません。(たった1人以外の)誰にも明かせない憂鬱な気質を見いだし、それを言葉で表現したゲーテの偉大さというのがここにあるように思われます。この作品はかのナポレオンも絶賛したようですね。時の権力者でさえこの作品の価値に気づかずにはいられなかったようです。 日本では、森鴎外の「舞姫」などといった小説がゲーテの影響を受けた文学作品のように思われますが、ゲーテが主題にしたものはそこでは払底してしまったように感じられます。文明開化したばかりの日本人には、そのメンタリティーを体得することができなかったようです。
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