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輪廻転生と唯識

輪廻転生と唯識の関係について教えてください。 輪廻転生はヒンズー教の思想で、唯識は仏教の一派ですが、 どのように関係しているのでしょうか。 また、輪廻転生と唯識を説明したいのですが、 どのような切り口で、どう説明すればよいかわかりません。 私自身殆ど知識がなく、相手も初心者(20代)です。

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  • ベストアンサー
  • les-min
  • ベストアンサー率41% (269/644)
回答No.1

こんにちは。。  仏教も、教えを広めるにあたって、インド古来からの輪廻の考え方を取り入れています。唯識思想が興る前から、仏教もまた、当時は輪廻転生とその輪廻からの脱出を説く教えとして認知されていたと思います。  ややこしいところですが、仏教と輪廻の関係は、いろんな見解があって、一定ではないです。「方便」として、人々に広く信じられていた輪廻を取り入れた、と捉えることもできますし、お釈迦さまは本気で輪廻を説いたと考えることもできなくはないです。(自分はどちらかというと前者。)  仏教の説く輪廻は、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天の六道輪廻が有名です。  表向き、仏教は輪廻転生を繰り返す世界を「苦」とし、輪廻から脱して転生しない世界に安住することを「悟り」として、悟りを目指して実践を積むよう奨め、説きます。  「表向き」としたのは、仏教は一方で「無我」を説いているためで、これは輪廻転生とは相反する考え方になります。  物事には不変の実体はなく、縁によって変転するのみ、と説く無我説では、「輪廻する主体」が想定されていません。  輪廻する主体は何だろう?何が輪廻するのだろう・・・これは仏教にとって極めて重大な問題となりました。  唯識は、仏教元来の唯心論的な傾向と、無我説をさらに推し進めた大乗仏教の空思想、輪廻の主体の探求、さらに瞑想体験を成立要因として生まれた思想だと言ってよいと思います。  あらゆる事象すべてが「深層心理」から作り出される・・・外界にあると思えるモノ、自身の心、見るもの、聞くもの、感じること、考えていること、すべては自身が考えているのではなく、実体を持たない深層心理が生み出したものと考えるのが、唯識的な考え方だと言えると思います。  そして、唯識思想では、輪廻する主体をその「深層心理」としました。深層心理には人の業が染み着き、その染み付き具合によって、さまざまな因果が廻っくるのだと考えています。  唯識思想は、実体を持たない深層心理が輪廻することで、無我だけど輪廻するという世界を解き明かした思想と言えると思います。  そしてそれは、単につじつまあわせの理論ではなくて、瞑想体験に裏打ちされ、確信をもって説かれた、深層心理学だと言えるでしょう。  思いつくまま書いてしまってまとまりないですが・・・取り付く島ぐらいにはなりますかね??

curry100
質問者

お礼

唯識に関する本をいくつか見ても、どれも仏教用語が多くて、 ある程度知識があることを前提として書かれているのか取っ付きにくかったのですが、 les-minさんの回答非常に分かりやすかったです。 唯識は輪廻の主体を追求したんですね。 手がかりが掴めた気がします。 ありがとうございました。

その他の回答 (1)

回答No.2

こんにちは。唯識についてはほとんど理解していないのですが。。。 輪廻転生は、釈迦が生まれる以前からインドに一般的にあり、ヒンズー教の前身であるインドの民俗宗教バラモン教の思想で、カースト制度の維持に利用されていました。つまり、今の身分は前世の行いによるものであり、よい行いをすれば上の身分に生まれ変わることができると信じさせることで、民衆を統治していたのです。 釈迦は、輪廻転生など人の死後については肯定も否定もしない立場を貫きましたが、教えを分かりやすく説くために方便として用いたという説もあり、釈迦の死後、輪廻転生は仏教の中心的な思想の1つとなりました。 一方、唯識とは大乗仏教の学説の1つで、哲学的な思想になります。釈迦の死後に作られた、大乗仏典の1つである般若経では「空」が説かれ、全てのものには実体がないとしましたが、それに対して唯識論ではものを認識する「識(心)」だけは実体が存在し、その1つの「阿頼耶識」が輪廻の主体であるとしています。この「阿頼耶識」は、従来の仏教にあった六識(眼・耳・鼻・舌・身・意)に、唯識論が追加した2つの識の内の1つで、No.1のles-minさんの書かれた「深層心理」に当たり、人間存在の根本とされています。

curry100
質問者

お礼

お返事が遅れて申し訳ありません。 輪廻転生の思想はカースト制度の維持のために利用されていたのですか。知りませんでした。 何千年も経った現代でも、カースト制度が(事実上)根強く残っているなんてすごいですね。 唯識は哲学的な思想になるんですか、 奥が深いですね。。 まずは仏教について勉強してみます! ありがとうございました。

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