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解剖学的にみた脳死とは

脳死状態の判断は臨床的にはある程度、知識としては分かるのですが、解剖学的にみると、脳(大脳…)のどの部分が機能をなさなくなるのでしょうか?また、機能をなさないということは組織が死んでしまうことなのでしょうか?教えて下さい。

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  • starflora
  • ベストアンサー率61% (647/1050)
回答No.2

    No.1 の方の回答で、ほぼ「法的な」脳死の定義と、それに合う器官的解剖的条件が指定されていますから、これでよいと思いますので、補足します。     No.1 の方の言葉にある、「大脳半球・脳幹までも含む全脳髄機能の不可逆的な停止状態」というのは、これは「脳死=人の死」とすれば、条件的に要請される定義なのですが、この条件で、脳死を判定するのは非常に難しいというのが実状です。脳髄全体が腐敗し溶解してしまえば、脳波はなくなり、脳髄に活動の痕跡が一応なくなりますが、それでも、この状態で、全脳髄機能の不可逆的な停止状態かというと、判断になお困ることがあります。     まして、脳髄への血流があり、脳細胞が生かされている状態だと、脳幹部分が壊死し、大脳の主要な領野も壊死していても、身体が人工呼吸器などで生存していれば、神経系も温存されており、大脳に向け信号を出しますから、脳波が存在します。実際に、解剖して、脳が全面的に壊死しているということを解剖的に確認すれば、脳死かどうかは明確になりますが、そんなことをすると、仮に脳死でなかった人を脳死させる結果になり、実行できません。     従って、「脳死」の定義は厳密にあっても、実際に、脳死の判定が、間違うという可能性は残っているのです。一応、脳幹が機能を失い、自発的呼吸等ができなくなり、大脳も積極的活動を行わない、また外部からの刺激に対し、機能停止していなければ起こるはずの反応もなくなった場合、脳死としますが、これらの判定条件は、確実性が100%ないのです。それ故、「脳死からの生還」というのは、「脳死」の定義からすると、現代の医学ではありえませんが、「脳死と判定された人の奇跡の生還」というのはありえるのです。  

kyu-dent
質問者

お礼

かなり詳しい解釈ありがとうございます。私も脳死のガイドラインが定める事がすべて満たされる条件で脳死と判断するとすれば、どの位厳密なものか、疑問でした。確かに難しい問題であると、再認識しました。

その他の回答 (1)

  • whitehole
  • ベストアンサー率22% (69/309)
回答No.1

脳死とは、大脳半球・脳幹までも含む全脳髄機能の不可逆的な停止状態をいいます。これが脳死の定義です。つまり壊死に陥っているのです。 従って延髄より上で、一部でも機能している場合脳死とは認められません。故に除外例の中に除脳硬直や除皮質硬直があるのです(大脳から信号が出ている証拠)。 余談ですが、巷では脳死から奇跡的に蘇った!だから脳死は人の死ではない!などというマスコミなどがいますが、これはその人が脳死ではなかったがために「蘇った」のであり、脳死の定義から考えればおかしいことになります。

kyu-dent
質問者

お礼

ありがとうございます。やはり、壊死として解釈してよいわけですね。壊死していく部位によってヒトとしての機能が順次奪われていくと考えて良いのですね。

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