連続関数空間上の有界線型汎関数の近似

このQ&Aのポイント
  • 連続関数空間上の有界線型汎関数の近似について
  • 有界線型汎関数の汎弱収束に関する命題
  • 連続関数空間における有界線型汎関数の近似についての問題
回答を見る
  • ベストアンサー

連続関数空間上の有界線型汎関数の近似

B={[0,T]→R;conti}を有限区間[0,T]上の実数値連続関数の全体として、一様ノルムを入れてバナッハ空間とみなします。 [0,T]の任意有限個の時刻t_1,…,t_nと任意の実数ξ_1,…,ξ_nを固定して、 B∋w→ξ_1w(t_1)+ξ_2w(t_2)+…+ξ_nw(t_n) によってB上の有界線型汎関数が定まります。そこでこのタイプの汎関数を有限個の時刻のみで決まる汎関数と呼ぶことにします。 示したい問題は、B上の任意の有界線型汎関数φ∈B*に対して、有限個の時刻のみで決まる汎関数の列φ_nがあって、φに汎弱収束する(i.e.任意のw∈Bに対して、φ_n(w)→φ(w)が成り立つ)という命題です。 直感的には連続関数空間に一様ノルムを入れているので、可算個の点の情報だけで汎関数は決定されるべきですが、きちんと証明しようとすると躓きました。特に与えられたφに対してφを近似するようなξをうまく取ってくることができず証明が終わりません。たとえばBは可分なのでdense subsetを取り、その中からn個を取って、φ_nを作る、というようなことを考えたりしたのですが、φ_nのノルムの一様有界性が出なかったりで苦戦しています。このような方針はよくないのでしょうか。 ヒントでも構わないので、何かコメント頂けるとうれしいです。たぶんそれほど難しい問題ではないとは思うのですが...

  • adinat
  • お礼率78% (245/312)

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.2

下の回答のノルムの評価に関して補足させてください。 {ψ:v→Σ{j=1,..n}a_jv(r_j) ; a_j∈R、r_j∈[0,T]、r_jは互いに異なる}=(V_n)^*となるのでt_1,...,t_nはすべて異なるようにとれます。これによりV_nにおいてある元wが存在してw(t_j)=sgn(ξ_j)となり汎関数ノルムの評価が従います。

adinat
質問者

お礼

大変よく分かりました。ありがとうございます。ノルムの評価ができること、言われてみたら当たり前なのにぜんぜん気づきませんでした。異なるn点で値を決めることはn-1次多項式をuniqueに決定することと同値なのですね。

その他の回答 (1)

回答No.1

個人的に関数解析に興味があるのでちょっと考えてみました。 問題の空間は稠密な部分空間としてspan{1、x、x^2、・・・}を持ちます。φを固定します。自然数nに対してその稠密な部分空間の最初の(n+1)次元部分空間をV_nとします。すなわちV_n=span{1,x,...,x^n}です。 このときφに対して次の性質を満たすt_1,...,t_n∈[0,T]、ξ_1,...,ξ_n∈Rが存在します; φ(w)=Σ{j=1,..n}ξ_jw(t_j) ∀w∈V_n これはV_nが有限次元であることとV_nにおける基底の取り方から{ψ:v→Σ{j=1,..n}a_jv(r_j) ; a_j∈R、r_j∈[0,T]}⊂(V_n)^*が次元nであることが示されるからです。 ここで各nに対して上でとったt_1,...,t_n∈[0,T]、ξ_1,...,ξ_n∈Rを用いてφ_nを φ_n(u)=Σ{j=1,..n}ξ_ju(t_j) で定義します。構成の仕方からu∈V_nに対してφ_n(u)=φ(u)であり汎関数ノルムに関しては||φ_n||≦||φ||です。これはφ_nの定義式より||φ_n||=Σ{j=1,..n}|ξ_j| で上のφ(w)の式からφのノルムはこの値より大きくなるからです。このφ_nは題意を満たすことは 任意のwに対してnを十分大きくとればあるw_n∈V_nによって |φ(w)-φ_n(w)|=|φ(w)-φ_n(w_n)|+|φ_n(w_n)-φ_n(w)|<εとなることより明らかです。 説明が長くなってしまいましたがこれでどうでしょうか?

関連するQ&A

  • 線形写像について(急いでいます!)

    (開写像定理の証明の最初にでてきた以下の部分がわかりません) N:ノルム空間 T:N上の線形連続写像 Bn:{x : x∈N ,||x||<n} とします. このときに ∪_{n=1}^{∞} TBn =T∪_{n=1}^{∞} Bn が成り立つ理由がわかりません. つまりTの線形性から有限個の和集合だったら順番をいれかえても大丈夫なことはわかりますが ∞個でも順番をいれかえていいのはなぜでしょうか? 宜しくお願いします.

  • 関数解析

    1.X,Yはバナッハ空間、TはDを定義域とするXからYへの閉線形作用素、SはEを定義域とするXからYへの可閉線形作用素で、D⊂Eが成り立っているとする。 (1)ある定数a∈(0,1),b≧0が存在し、任意のx∈Dに対して ||Sx||≦a||Tx||+b||x|| が成り立つならば、Dを定義域とするT+Sは閉作用素となることを示せ。 (2)a=1において(1)が成り立たないような反例をあげよ。 2,各t>0に対しT(t)はバナッハ空間XからXへの有界線形作用素であり、任意のx∈Xに対し、Xの位相でlim[t→+0]T(t)x=xが成り立っているとする。 このときε>0を十分小さくとれば、T(t)の作用素ノルムは区間t∈(0,ε)上で有界であることを一様有界性定理を用いて示せ。 この2問がわかりません。。どなたか解答をよろしくお願いします・・・

  • 近似固有値と固有値の違い

    ヒルベルト空間Hがあるとします。Hの元xのノルムを||x||と書く事にします。 有界線形作用素T(:=H→Hの有界線形写像)があって、 ある複素数λと、Hの元の列x_1,x_2,・・・ (∀n ||x_n||=1)に対して、 lim[n→∞]||(T-λI)x_n||=0 (Iは恒等作用素) を満たす時、λをTの近似固有値と呼ぶそうです。 この「近似固有値」は、「固有値」とどのように違うのでしょうか? あるいは、ヒルベルト空間Hが、C^nである場合,L^2(二乗可積分な関数)である場合等、どのような場合であっても構わない(内積も適当に)のですが、 近似固有値ではあるが、固有値ではない例を教えて頂けると嬉しいです。

  • 線形空間

    サイトなど見てみたのですがわからないのでお願いします。 V:係数体K上の線形空間 とする。 {a1,a2,...,am}、{b1,b2,...,bn}がともにVの基底 であるとき m=nである。 線形空間(乗法(逆元)が定義されていない)なので行列のrankは使えないと思うのですが 「Vの任意の元はa1,a2,...,am(b1,b2,...,bn)の線形結合で表せる。」 「{a1,a2,...,am}、{b1,b2,...,bn}は線形独立」 をどう使えばよいかが分かりません。

  • 線形空間についてです

    私がいま使っている教科書に次のような記述がありました。 「実数列の全体は実線形空間である。 ただし{a_n}+{b_n}={a_n+b_n} {ca_n}=c{a_n}と定義する このうち、収束する数列だけを考えれば、解析学での周知の定理により ふたたび実線形空間がえられる。」 (1)実数列が実線形空間になるとありますが、証明がわかりません。 実線形空間の公理を一つ一つ確認するのでしょうが、数列ってどこまでも無限に続いていくのに、どうやって示すのですか?(たとえばa(x+y)=ax+ayなど・・) たしかに公理を満たしそうですが、このような無限につづくものに対しては自明としていいのですか。 (2)収束しない数列だけを考えても実線形空間になるんですよね? なのにわざわざ収束するものだけを、特別に書いているのはなぜですか?なにか意味(うれしいこと?)があるのでしょうか。 解析学での周知の定理ってのも具体的になにを示しているのか・・。 どなたか解説よろしくお願いします。

  • 線形空間についての質問です

    線形空間 K³のベクトル(1,2,-1)と(0,3,-1) を基底とする K³ の部分空間を W とするとき、W の直交補空間 W⊥ の基底を求めよ この問題が分かりません…

  • 線形空間は必ず基底を持つ(有限次元)

     先日某所で、明らかに有限次元のベクトル空間に関すると思える話に出会い、   「線形空間は必ず基底を持つ!({0}は除く)」 とやってしまいました。その時、   「持つためには、選択公理が必要」 という指摘を頂いて、「有限次元では(選択公理不要)」と加えたのですが「これって本当にそうなのか?」とふと思い、質問しています。以下、有限次元に限定します。 (1)今までは・・・  今までは、こう思って来ました。「次元の等しい線形空間は、みな同型」という事から、要は数ベクトル空間について、基底を持つかもたないか、調べれば良いはずだと。  n次の(n次元とは言いませんの)数ベクトル全体をVをすれば、Vには 自然な生成系、  B={(δi1),(δi2),・・・,(δin)}(δijは、クロネッカーのデルタ) があり、Bが生成系である事はすぐわかり、(δij)らが互いに独立である事もすぐわかり、さらに任意のv∈VがBのベクトルに従属なのもすぐわかるから、n次の数ベクトル全体Vは、長さがnの基底を持ちn次元で、有限次元線形空間は、選択公理抜きで必ず基底を持つと。 (2)定義に戻ってみると・・・  ところが基底の定義は、   「Vから取り出せる、独立なベクトルの集合で、最大本数を持つもの」 となると思います。ここでは有限次元に限定しているので、最大本数と書きました。  この定義に忠実に従って基底の有無を調べるとしたら、Vの部分集合全てを調べなければならない気がします。このような操作のためには、やっぱり選択公理が必要でないのか?、と突然気づきました。有限次元であっても、Vに含まれるベクトルは、無数にあるので・・・。  (1)と(2)は、本質的に同じでなければならないと思います。そうすると(1)においても、どこかで選択公理のお世話になっているんでしょうか?。

  • この定理がわかると何が良いのでしょうか?

    書き方が変なところがあるかも知れませんが、ご了承ください。 以下の定理がわかると、なにが良いのか、どのような事に役立つのか、何につながるのかというのがわかりません。 よろしければ教えていただきたく思います。 本に書いてあるまま書き出します。 <リースの積分表示定理> E:ノルム空間 C:区間[0,1]で定義された全ての連続関数の作る集合 とした時、Cの線形汎関数fに対して有界変動関数φが存在し、 f(x)=∫x(t)dφ(t) (範囲は0~1) で与えられる。その時、fのノルムはφの全変動に等しい。

  • 線形部分空間の次元と基底

    K=R or C V=M(n,n;K):n次正方行列 W={X∈M(n,n,K) | Tr(X)=0} となる線形空間Vとその部分集合Wがあります。 1)Wが線形部分空間になることを示す. 2)Wの基底と次元を求める. 上記の1),2)を示したいのですが、1)は示せたのですが 2)の基底と次元の求め方がわかりません。 列ベクトルの基底等は連立などを用いて解くことができるのですが、 このような空間の基底を求めるのはどのように解放を進めればよいのでしょうか?

  • 実対称線形作用素の固有関数は完全系をなすかどうか?

    自己共役線形作用素(演算子)の固有関数が完全系をなすことは、結構いたるところで言及されますが、証明を見たことはありません。が、仮にこれを信じたとして、実対称線形作用素の固有関数は完全系をなすのでしょうか? ただし、関数の連続性を仮定してもよいとします。なお、現在考えている作用素は1/rの様な有界ではない項を含みますが、議論の簡単のため、有界な作用素としてもかまいません。 よろしくお願いします。