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オイラーの公式

starfloraの回答

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  • starflora
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回答No.3

    わたしは専門家でも何でもないので、よく分からないのですが、「オイラーの公式」と呼んでいる、代数学や微積分の基礎的な公式(というか、対数の底数eと円関数(三角関数)が複素数空間で、実は同じものの別表現であったということを示す基本式)は、e^(ix)=cosx+i*sinx ではなく、e^(ix)=cosx-i*sinx で、e^(-ix)=cosx+i*sinx であったと思います。(そういう気がしますし、これだと、e^(iπ)+1=0 になるからです。     そこで、オイラーの公式は、べき乗関数の指数が虚数・複素数の場合にも適用できるとして、テイラー展開を使えば、簡単に出てくるものだと思います。siegmund さんが言っておられる、べき乗関数の指数の有理数、無理数、実数、虚数、複素数への拡張は、厳密な数学的論拠なく、形式的に拡張されたもので、結果的に、この拡張で、豊かな成果が数学にもたらされ、また、このような拡張が妥当であるという公理論的証明が、後の時代に行われたものだとしても、とまれ、拡張は有効であったのです。     しかしこのような拡張は、テーラー展開が発見され主張された時には、すでに行われていたはずで、指数関数の底ではなく、指数を連続実数変数とするような微分は、微分積分理論の基礎が構成された時には、すでに拡張され、前提とされていたのではないかということを思います。     指数関数の指数の部分が、虚数乃至複素数というのは、どういう数なのか、そのことが判明でしていなかったのが、テイラー級数に代入してみると、オイラーの公式になることから、逆に、a^(i)などが、どのような数になるのか、数の拡張が行われ、それは結局、複素数だということになったのではないでしょうか。      質問された方の意図から逸れているようにも思いますが、【自然対数と虚数と三角関数が関連しているということが不思議なのですが、数学の歴史の中では、この式が導き出されたのはなんらかの必然性があったのでしょうか】と言う問いに対しては、それは「必然があった」という答えになると思います。     後から振り返ってみると、対数の底eは、或る関数で、幾ら微分しても、結果は同じである関数は何かという答えとして、それは、e^x であるということが出てきたというか、eの定義の仕方のなかに、この答えが含まれていたのだと思います。これは、どういうことかと言いますと、e^x という関数は、グラフで見ると、xがどんどん増えて行けば、加速度的に増えて行くという関数で、xがマイナスの時は、それと逆のことが起こるというだけの関数のように見えるのですが、しかし、微分操作を一回行うごとに元の形に戻るということは、微分という操作に対し、この関数は、「周期性・規則的反復性」を持っていることを意味します。     他方、世界の現象には、周期的現象がある訳で、これをもっとも数学的に考えて単純な関数で考えてみると、実はそれは、円関数(三角関数)だということになります。円関数が、周期関数のなかで、もっとも基礎的な関数であるということになります。ここで円周率πというのは、どういう数字かというと、ラジアンという角度単位で円関数の変数を表すと、微分に対し、円関数は周期的に同じものに戻って来るという特徴があり(ラジアンでなくとも周期しますが、余計な係数が段々重なって来ます)、他方、円関数の基本的な周期は、どういう単位で起こるかと言えば、それは、丁度、円を一回回る、2πという数で起こるという意味です。     ここで、後からそう思えるのかも知れませんが、微分操作に対し周期性を持つ、eを底とする関数の事実と、一般的な周期関数の基本である円関数のあいだには、何か関係があるのではないかということで、両者に関係があれば、当然、eとπのあいだにも、密接な関係があるということになります。実数領域では、両者はどう関係するのか分からないのですが、複素数まで関数を広げると、明らかに両者は関係があるというか、実は、同じものの別表現ではないのかということになるのです。それが、オイラーの公式の意味だったと思います。     変数を複素数とする、e^(ix) という関数は、実は、複素数空間で、円関数であったというのが、オイラーの公式の意味です。     これは、人間の論理理性が構想した複素数空間(実数+虚数)のなかで、e(対数の基本定数)とπ(円関数の基本定数)が、何か同じものの別の見え方だったのだともいうことの確認になっているのです。そしてどうしてそんなことが起こるのかと言うと、人間の論理思索力が、プラトンのいうイデアー世界を何かの意味で反映しているのだということの間接的証拠なのではないかと言えるのです。複素数空間は、この現実よりも、よりイデアーの世界に属するもので、そこでは、eとπが、無関係なものではないということになります。     人間の思考のなかで、加算を初めとして、数学的演算が、一定の結果を何時も持ち、人間の経験によってそれは構成されるものではないようで、カントの言い方で、ア・プリオリな知識に属するとされるのは、数学の演算構造が、やはりイデアー的真理だということを示唆している訳です。     +1という基本演算を元に、加算、乗算、べき乗算……と、計算可能関数というのか、演算のアルゴリズムは、まさに、0と+1があれば、あたかもア・プリオリに存在しているようにも思えるのです。     siegmund さんは、「神秘性」について、【算術の 0 と 1,代数学の i,幾何学おなじみのπ,解析学で重要な e 】と述べました。わたしの以上の言葉は、これと同じことを云っているのだとも言えます。     この「神秘性」とは、人間の数学的思索が、「普遍性」を備えているように思え、それはア・プリオリ、つまり、経験せずとも人間の精神に刻まれている構造であり、イデアーを想起させ、数学のこのような秩序は、「美」であり、そして、「普遍真理」と考えざるを得ない、そう感じてしまうという処に、神秘性があるのでしょうし、数学が、もっとも完全なるイデアーに近い、永遠的な何かの影またはエコーだということが神秘であり、人智を超えた不思議とも思えるのでしょう。   (何か、質問からはかなり離れた話ですし、何を言っているのか、いい加減なことを言っているような気もしますので、この長文は、これで終わりにします)。     

blackleon
質問者

お礼

詳しい解説をありがとうございました。

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