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複製、転写されるDNAは全て遺伝子の部分なのですか。

DNAの中の遺伝子は、DNA全体の3~5%であるそうですが、DNAの複製や転写といったセントラルドグマの過程は、全て遺伝子の部分なのでしょうか。それとも、遺伝子の部分でないDNAも複製や転写はされるのですか。

  • c310
  • お礼率85% (138/162)

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  • japonicus
  • ベストアンサー率37% (97/256)
回答No.4

複製=コピー。細胞分裂のときです。 転写=RNAによる写し取り。遺伝子の発現。 ・遺伝子の部分でないDNAも複製されるか?→されます。 もし貴方が言うように、遺伝子の部分だけが複製されると、どういう事が起こるでしょう? 複製で生まれた新しいDNAは、無駄な領域を一切含まない遺伝子100%状態になっちゃいます。ところが実際は貴方の言うように数%です。なぜでしょう? 遺伝子では無い領域も含めて複製されているからです。 ・遺伝子の部分でないDNAも転写されるか?→考え方が逆です。 転写されている部分こそ遺伝子です。 言い方が妙ですが、遺伝子でない部分が転写されたら、そこはもはや遺伝子です。 例外もあります。たとえば隣の遺伝子のスイッチをON/OFFするための遺伝子、というのがあります。こういう遺伝子は転写されません。 こういうのは専門的な例外ですから、まずは「遺伝子=蛋白質をコードしている領域」、と覚えておいて大丈夫ですよ。 遺伝子だからこそ転写されるんだし、転写されるからこそ遺伝子と呼べる。

c310
質問者

お礼

すごくわかりやすい回答ありがとうございます。納得してすっきりしました。

その他の回答 (3)

回答No.3

はて?セントラルドグマとは、複製過程も入るのでしたっけ。遺伝子発現の情報伝達過程は「DNA→mRNA→タンパク質」に違いないというのがもともとの考えだと記憶しますが。 いずれにせよこれは、ようやく遺伝子やその発現過程というのが物質レベルで垣間見えてきた時代に、クリックが「予言」として言ったことです。未知の部分が多かった時代に、そういう大胆な予想をした、そしてそれが後におおもとで正しかったというところがわかった、というところが偉いところです。 しかし、いろいろなことがわかってきた現代では、セントラルドグマという「予言」を文字通りの「ドグマ」としてとらえるより、後に実証されたいろいろな事象を理解する方がずっと大事だと思いますよ。逆転写とかnon-coding RNAなどセントラルドグマにぴったり当てはまらない現象も数々見つかっていますし。教科書の中では、相も変わらず重要視されているのでしょうけれど。 閑話休題 >遺伝子の部分でないDNAも複製や転写はされるのですか。 当然複製されます。転写は、高校生物レベルでは、されないと思っていいです。 ↓ここから先は、オマケです しかし、突き詰めると遺伝子をどう定義するかというデリケートな問題が関係していて、すぱっと答えられないところがあると思います。 実は、古典的な定義の遺伝子にはあたらないDNA領域からの転写産物があることは古くから知られていました。それは、たまたま転写されるだけで意味はないゴミだと思われていたのですが、最近、そういうRNAが生命にとって重要な役割を担っていることがわかってきました。non-coding RNAとかmicro RNAといったタンパク質をコードしないRNAたちです。 古典的な意味で遺伝子とはタンパク質をコードしているものです(rRNAやtRNAなどの遺伝子をのぞく)。しかし、遺伝子とはDNAの中で、なにかの形質の発現にたいし、何らかの意味、情報をもつもののことですから機能的なnon-coding RNAも「遺伝子」の産物と言えます。 10年前なら、遺伝子(≒タンパク質をコードするDNA)以外からの転写もあると言い切ってよかったかもしれません。しかし現在では、すべてのnon-coding RNAが未知の機能を有している可能性も視野に入れておく必要があるでしょう。そうなると、「タンパク質をコードするしないにかかわらず転写されるDNA領域」≒遺伝子ということになって、単純に「転写されないDNA部分は遺伝子でない」と言えるようになるかもしれません。

c310
質問者

お礼

詳しく説明していただいてありがとうございます。

  • MIYD
  • ベストアンサー率44% (405/905)
回答No.2

訂正 ×言っている遺伝子DNA→言っているDNA 遺伝子の範囲がたんぱく質に翻訳される部分(open reading frame:ORF)だけなのか イントロンと呼ばれる途中で切り取られる部分も含むのか、 それらが転写されるために必要な領域まで含むのかがヒトや本によって違うので定義は何かと書いたのですが、 3~5%という数字自体に意味は無いのでどうでもいいことでした。 複製と転写をいっしょに考えていないでしょうか。 もしくは遺伝子とゲノム(各生物が持つ全遺伝情報)をいっしょに考えているのではないでしょうか。 複製というのは1組のゲノムが細胞分裂するために2組になることで、 DNAが次世代に伝わるためには全部されないといけません。 そのため複製されるすべての領域を遺伝子だとは普通は定義していないはずです。 3~5%しか複製されないのでしたら数回複製されたらでDNAがほとんどなくなってしまいます。 テロメアの話は100%複製されるわけではないという例です。 30億bpあると言われているヒトゲノムのうち、 1回の細胞分裂で複製されないテロメアの領域は細胞にもよりますが大体 {数十~百数十bp(各末端当たりの一回に減少するテロメアの長さ)*46(染色体の本数)*2(染色体には末端が2つある)=} 1万bpくらいしかありません。 つまり99.9997%位は複製されています。 それに対して 転写はDNAからRNAが作られることで、 これは3~5%のDNAで起こっているといわれているそうですね。 ご指摘のとおり原核生物は環状のDNAを持つので全部のDNAが複製されると考えられていますが、転写されたり転写を調節しない部分も多く含んでいるのですべてが遺伝子だとは通常言われないと思います。

c310
質問者

お礼

たくさん説明していただいてありがとうございます。納得しました。

  • MIYD
  • ベストアンサー率44% (405/905)
回答No.1

あなたの言っている遺伝子DNAの3~5%あるという遺伝子の定義がよくわかりませんが、 転写されたり転写の調節に関与しているDNAの部分を遺伝子と定義すると転写されるDNAはすべて遺伝子です。 複製されないDNAは娘細胞や次世代に伝わりませんので基本的にはなくなってしまいます。 しかし、染色体末端のテロメアと呼ばれる領域は、 DNA複製時に少しずつなくなっていき、 テロメアーゼと呼ばれる酵素によって合成されるので、 この部分については遺伝子の部分でないDNAで複製されない領域になります。

c310
質問者

補足

回答ありがとうございます。言葉足らずですみません。人の場合の遺伝子はDNA全体の3~5%という意味です。人の場合、遺伝子以外のテロメアなども複製、転写が行われているなら、原核生物のDNAの複製、転写は全て遺伝子ということになるのでしょうか。原核生物は環状DNAだからテロメアはないですよね?

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