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フェノールとカルボン酸 

フェノールより、カルボン酸の方が酸性が強いのはなぜですか?共に弱酸で、フェノキシドイオンの方がカルボキシラートイオンより共鳴形が多いから、フェノキシドイオンの方が安定、つまり解離しやすいのではないですか?教えてください。

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noname#160321
noname#160321
回答No.2

>>共に弱酸で、 ここから考え直してください。 フェノールのpKa=9.99 安息香酸のpKa=4.20 (なお置換フェノール、安息香酸の値が出ているのでHamett則のページ、東京大学を貼ります、ここも良く読んでみて下さい、非常に関連が深いです) 五桁弱も違います。 #1にご指摘があるように「場合の数」の比較は、ほぼ等価な原子上でのみ可能です。電子密度の高い原子上に形式電荷(-1)がかけてもその「共役における寄与」は非常に小さい事になります。 この辺りはHOMO-LUMO、電気化学、フロンティア電子などでの軌道の安定性(エネルギー順位)と密接に関連しています。 次に大きな要素として、上記の原理でも問題になるのが「対称性」。 フェノールの陰電荷は酸素一つと炭素三つに形式的に分散可能ですが、そのうち電荷を安定化できるのは酸素上だけ。 カルボン酸では解離すると二つの酸素が「完全に等価」になります。この対称性による寄与が非常に大きい。(硫酸、過塩素酸が正四面体構造であるために解離した方が極度に安定になるので強い酸になる) なお、フェノールの場合でも2-,4-,6-位で電子が安定化する(置換基中へ電子が分散できる)ピクリン酸(2,4,6-トリニトロフェノール)ではpKa=0.29と「強酸」になります。 この様な「共役」効果と「電子陰性」による「誘導」効果を分けて考えるため添付Hamett則ではm-(3-)置換のものだけを取り上げています。

参考URL:
http://chem-web.chem.t.u-tokyo.ac.jp/chembio/labs/hashimoto/orgchem1/hammett20041105.html
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noname#62864
noname#62864
回答No.1

単に共鳴形の数が多ければ安定というわけではありません。個々の共鳴形の寄与の大きさも重要です。 また、酸の強さを議論するのであれば、フェノキシドだけではなく、その共役酸であるフェノールについても検討するするべきです。すなわち、フェノールの場合にも>C=O+-H、つまり、オキソニウム形の共鳴形を考えれば、フェノキシドと同数の共鳴形が書けます。 さらに、フェノキシドの共鳴形の中には、炭素上に負電荷が来ているものがありますが、炭素の電気陰性度が大きくないことを考えれば、その共鳴形の寄与は小さいと思われます。 カルボキシラートの場合には、確かに共鳴形は少ないですが、2個とも電気陰性度の大きい酸素上に負電荷が来ており、しかも両方の共鳴形が等価であるために、それらの安定化への寄与は大きいと考えられます。 共鳴形を考えるときには、量だけではなく質についても考えて下さい。 また、平衡について考えるのであれば、両辺を比較した上で議論する必要もあります。

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