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文学は飢えた子の前で何ができるのか? の問いに答えた人を教えてください

tacobeの回答

  • tacobe
  • ベストアンサー率44% (8/18)
回答No.2

 講演会で人づてに聞いた話なのでちっとも詳しくはないのですが、サルトルが、 ビアフラの飢餓のような状態を前に文学は無力だ、と言ったのに対して、リカルドゥという批評家が、いや、(遠い)ビアフラで起こっている悲惨を知って同情したり、何とかすべきと判断するような想像力、判断力を養うのは、文学を含めた文化的教育なのだ、と主張したのだそうです。私は、個人的には、これはまさに文学の存在理由を肯定的に述べた言葉であると理解して、感動したものでした。  要するに、これは、文学というものが常に抱えている、「思想と行動」とか、「参加」(アンガージュマンとかコミットメントと言われていますね)という、いわば永遠の問題ですね。一方には、文学者もいざとなれば、(政治的に)行動すべきだ、という考え方があり、他方、いや、文学者は文学でこそ初めて仕事ができるので、そういう活動は邪道だ、という考え方があるように思います。どちらを選ぶかは、結局は個々人の判断だと思いますが、サルトルの発言にはsokuraさんの言われるような事情があったとするとよくわかります。  小林秀雄に「文学なんてものは海の泡でしかない」というような言葉があったように記憶しますが、そうした頼りなさ、はかなさのようなものを背負いながら、なおかつその文学に何ができるか考えていくのが文学的実践ということではないか、と思っています。

ooiei
質問者

お礼

ご丁寧なご回答ありがとうございました。 参考になるお話です。 決してtacobe様のご意見を批判しているわけではなく、個人的な感想としては現在私は、 >リカルドゥという批評家が、いや、(遠い)ビアフラで起こっている悲惨を知って同情したり、何とかすべきと判断するような想像力、判断力を養うのは、文学を含めた文化的教育なのだ、と主張したのだそうです。 という意見は現実へのコミットメントしとしてあまりにも迂遠な方法ではないかと感じています。 むしろ >小林秀雄に「文学なんてものは海の泡でしかない」というような言葉があったように記憶しますが、そうした頼りなさ、はかなさのようなものを背負いながら、なおかつその文学に何ができるか考えていくのが文学的実践ということではないか、と思っています。 という意見の方が負い目を感じながら文学活動をするある種の聡明さと誠実さを感じます。 決して反論ではありませんので、ご不快になりましたらお許しください。 ご回答ありがとうございました。

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