• ベストアンサー

ガン転移とは

ガンの転移とはどのような仕組みなのでしょうか。 (1)ガン細胞自体が移動する。 (2)正常細胞がガン化する。 ガンに関しては70%ほど解明されてきたようですが,完全には解っていないことと思います。医学は全くの素人です。簡単にご教授ください。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.3

「転移」 は確かに 「腫瘍細胞の移動」 ですが、「腫瘍細胞の移動」 すなわち 「転移」 ではありませんから、お間違いのないように。「転移」 の説明は No. 1 の方の説明であっていますが、「腫瘍細胞の移動」 にはもう一つの形態 「播種」 があります。これは、腹腔内でよく見られる現象ですが、腹腔内表面に現れた腫瘍細胞が脱落して物理的な空間移動をして、そこで増殖するケースで、卵巣腫瘍でのダグラス窩への播種が比較的有名です。 腫瘍細胞の発現機序は、正確にはまだ明確になっていないと考えた方が無難でしょう。正常細胞は一定の周期で分裂増殖を繰り返し、細胞そのものに着目すれば、年中死んでいます (アポトーシス)。この繰り返しが一定の周期 (組織、細胞によって異なりますが) を維持していることで生体の維持ができていますが、この周期が狂った結果が主要化で、では何故狂うのか、が明確になりえていないのです。細胞表面 (糖鎖の変化、膜タンパクの変化、いずれもあります) の変化は結果として起きるときもあり、さらにその結果として、細胞付着性が変化して正常細胞にくっつきやすくなり、くっついた結果変異遺伝子が正常細胞に入り込むことは、一概に否定はできませんが、すべての事例で起こる、と言うことではありません。 二重ガンとは、単純に別の種類の腫瘍が二箇所以上で起きることを言います。また、ここで敢えて腫瘍と書き、ガンと書いていないのは、細胞が異常増殖するものを腫瘍といい、その中には限局性で生命には殆ど影響しない良性腫瘍と、問題となる悪性腫瘍があり、悪性腫瘍の中で上皮性組織由来のものをガン、結合織由来のものを肉腫、というのが正しいからです。 Web 上にある情報は、はっきり言って玉石混交です。出所を確認した上で活用してください。

suiran2
質問者

お礼

大変詳細な回答有り難うございます。 「細胞工学」に国立がんセンター研究所の田矢洋一先生が『ここまでわかった細胞癌化のメカニズム』という中に以下のような記述がありました。 http://www.watsonkun.com/shujunsha/200301.html 癌細胞の基本的な性質というのは、RB 経路が変異して G1期で増殖停止しにくくなり、そのうえに p53 経路のどれかに変異が生じてアポトーシスで死ににくくなったものと筆者は考えている。ただし、癌の転移などは別の問題であり、これには細胞表面の接着タンパク質などの変異が主な原因であろうと思う。このように、発癌のメカニズムは今や 70%くらいは説明できる状態になったと筆者は感じている。 癌化のメカニズムは,小生にはとても理解できるものではないと思います。p53カスケードさえ難しすぎますし… 今回は癌の転移は別の問題だという点が質問の原点です。どう別なのか知りたかったわけです。有り難うございました。

その他の回答 (2)

回答No.2

1は転移 2は転移ではなく 二重癌 と思います。

suiran2
質問者

補足

早速に有り難うございます。 実はWebで雑誌を見ていましたら,細胞表面(糖鎖の変化でしょうか? 膜タンパクの変化でしょうか?)が変化しガン化するとあったものですから,ガンがあると正常細胞もガン化するのかと思ったわけです。二重ガンとはどのようなものか知りませんが,ガンが正常細胞に影響を及ぼすのでしょうか。出来ましたらご教授下さい。

  • dora1
  • ベストアンサー率50% (263/518)
回答No.1

(1)です。がん細胞自体が移動します。 最初に正常細胞ががん化した場所のがんを原発巣、そこから細胞が泳ぎだして移動して、定着した別の場所のがんを転移巣と呼びます。がん細胞は、ある組織から流れ出すと、体液の流れに乗って流されながら移動します。通常の組織からは大抵リンパ管がつながっており、リンパ管の下流には、リンパ節がありますので、がんの最初の転移場所は、原発巣の下流に位置するリンパ節である場合が多いです。また、静脈を通して全身のどこか遠くに転移する場合も、血流の流れを考えると理解できることがあります。たとえば、肝臓のがんは、肺に転移しやすい、などです。肝臓からの血流は心臓に戻った後、次に肺に行きますので。がん細胞が肝臓から流れ出て、心臓を通り過ぎて肺に行き、そこで血管が細くなったところに侵入し、増え始める様子が想像できます。 ちなみに、がん細胞は、正常細胞のもっていた性質のうちのある部分を失っている細胞ではありますが、ある程度の性質は残っています。たとえば、乳がんのがん細胞は、乳腺の細胞の特徴をある程度もっています。ですから、転移巣のがん細胞も、どの臓器の細胞の性質をもっているのかを調べると、原発巣がどこなのか(どこの細胞が流れ出してきたのか)、逆に判断できる場合もあります。

suiran2
質問者

お礼

早速の回答有り難うございます。「転移」とはあくまでも移動によるものを言うようですね。有り難うございました。

関連するQ&A

  • ガンは「転移」するものなのでしょうか?

    忌野清士郎さん、喉頭がんを克服したかと思ったら、こんどは腰骨に転移してた・・・と報道されました。 そこでフと思ったのですが、ノドにできるガンと、腰の骨にできるガンって、同じなのでしょうか? 「ガン」というくくり方では同じでしょうが、性質その他、まったく違うと思うのです。(シロートなので、間違った考えかもしれませんが。) なので、よく、「どこそこにできたガンが、こんどはここに転移した」って言い方聞いた時、すごく違和感を感じます。 どこかにできていたガン、例えば臓器に。 それが皮膚や骨、リンパ腺にできても「転移」なんて言っていいものでしょうか? ガンが、前と全然違う組織にできたたのならば、「転移」ではなく、「新たに そこにも発生した」のではないでしょうか? ある「ガン」に罹り、当該箇所を切除した後、別なところで見つかった「ガン」は、切除される寸前のガン細胞が移動してチカラを盛り返した・・・とは思えないんです。 単に、その人が、「ガン」に罹りやすい体質で、どこに発生してもおかしくない…というだけのコトでは? (同時多発なんてこともあると思います。) そういう意味で、「転移」なんていうことがあるのかな?と疑問に思いました。 「転移」と聞くと、切除をマヌガれた極一部の細胞が、別の場所へ移動し、勢力を盛り返した・・・感があります。   ほんとうにそうであれば、私は引っ込みます。

  • ガンの転移について 手術が原因でガン細胞が散って転移する可能性は?

    ガンの転移について、以前より気になっていたことを質問します。ガンの手術をすれば誰でもいくらかは出血しますが、その時ガン組織からこぼれおちたガン細胞が血流に乗って全身を漂流し、どこかに漂着するという危険性はないのでしょうか? つまり、手術によってガンの移転を促進するリスクがあるのでは?と昔からぼんやりと思っていたのですが。

  • ガンについて

    ガンについて教えてください。 ガンで亡くなるというのはどういう原因なのでしょうか 私の考えでは正常な細胞がガン化された細胞に犯され それが大きくなり臓器自体が正常な働きができなくなるからでしょうか? なにかちょっと違うような気がしますので 回答お願いします

  • 転移した癌細胞について

     転移したがん細胞は、もとのがん細胞とはどのように違うのでしょうか。どのように見分けるのでしょうか。教えてください。

  • 骨転移しやすい癌について

    骨転移しやすい癌について ネットで調べたのですが、大腸がんの場合、骨転移が生じるのは珍しいのに対し、肺がんは骨転移がおこり易いと分かりました。 では大腸がんが肺転移した場合の転移性肺がんは、骨転移がしやすいのでしょうか?(☆) 何故このような質問をしますかと言うと、母が大腸がん原発の転移性肺がんを現在患っており、数ヶ月前に「腰や背中が痛い痛い」と言うもので、主治医にみてもらいました。 しかし主治医は頭をひねるばかりで、1ヶ月以上原因が特定できず、指示により整形外科を受診しても分かりませんでした。 その後CTを撮ってもらい、やっと痛みの原因が骨転移と判明しました。 大腸がん原発の肺がんの場合は腫瘍マーカーもCEAをずっと使う等、転移しても大腸がんの性質を持ち続けるということは知っています。 そこでお聞きしたいのが上記(☆)印の質問なのですが、質問の言葉を変えますと、肺がんが骨転移しやすいのは、肺という場所的性質からでしょうか? それならば大腸がん原発の転移性肺がんも骨転移しやすいということになります。 それとも原発が肺の時の癌細胞の性質故に骨転移しやすいのでしょうか?   御回答を頂けましたら幸いです。  よろしくお願い致します。  

  • 発ガンについて

    簡単にするために胃がんについて考えます。 発ガンとは、胃の正常細胞が、がん細胞に変化することが 癌化だと言う説明がよくあります。 私はこの説明が納得できません。正常細胞ががん細胞に変化するのではなく、新たにがん細胞が発生するように思うのですが 実際はどうなんでしょうか? 転移について 胃のがん細胞が剥離して、血液に乗り、たとえば 肝臓に付着して、そこで肝臓がんが発生する。 こんな説明文がありました。これも納得できません。 あらたに、肝臓でがん細胞が発生したのではないのか? よくわかりません。本当に転移ってあるの?

  • ガン転移と細胞分化

    試験が間近です ガン転移と細胞分化の間の共通点を教えて下さい 専門的な内容でも結構です。

  • 癌の転移って・・・

    先日、医者ではないのですが、薬関係の仕事をされていて、医学博士の方と話していたときに聞いたのですが、 癌はもちろん転移するけども、1つ見つかって治ったと思い退院して1年後、2年後に新たに見つかるのは、転移だけでなく、癌になりやすい身体になるからと言われました。 家族で現在抗がん剤治療中のものがいるので、少々ショックを受けました。 もちろんその話云々ではなく、治療が終われば100%安心と言うわけではないですが、 仮に今転移がなければ、病院の先生からの注意事項を気をつけていればと思っていたもので・・・ そういう話をお聞きになった方、いらっしゃいますか?

  • 植物の癌について

    植物の細胞が癌化して腫瘍ができるということを聞いたことがありません。アグロバクテリウムによるクラウンゴールは癌とも言われていますが、人の癌化のしくみとはまったく別物だと思います。 人と同じように例えば変異原性物質に暴露された細胞が遺伝子上の増殖制御因子やらの変異で癌化するということは植物にはないのでしょうか?

  • 直腸がんからの転移

    家族が直腸がんの宣告を受け、手術を受けました。その手術前には肝臓への転移が認められ、同手術にて切除される予定でしたが、開腹の結果、腹水ならびに腹水の中にがん細胞が見つかりました。 直腸は手術でがん細胞を取り除くことができましたが、肝臓はまだの状態です。 正直、これからどのような事が起こるのかわかりません。 これからの治療方法ならびに腹水のがん細胞についてどんなことでも構いません。どなたか教えてください。 不安で不安で仕方ありません。 日を改めて手術することになるのでしょうか?? お願いします。教えてください。